次に買うべきオーディオインターフェイスについて少し の4(Antelope Audioを買うならどれ?の巻)
22:43です。急いで書かねば。ということで昨日の続きを。その前に、お気づきの方はおられるでしょうか。Universal Audioの結論のところ、公開時X4でしたのに、いまX6になっています。下書きは6で、投稿直前に4へ変えたのを少し後に戻しました。たぶんどちらも実際には買わないと思うのでどちらでもいいです。ただ、デスクトップ型よりラックマウント型のほうが再生音が良いという証言をどこかで得たので戻したのでした。ここで明らかなのは、どちらも20万超となったことです。やはりこの辺りの予算を組まないとならないのか。という命題を突きつけられました。
そこでAntelope AudioのDiscrete 4 Synergy Coreの出番です。4マイクプリ搭載の4chADCが13万弱(サウンドハウスでポイントを減算して)となり、先日キャンペーンは終わったと記述しましたが、たぶんまだEdge Solo(コンデンサーマイク、実売約8万)は付属すると思われます(要確認)。それがホントであれば5万ですよ。バーゲン。
というわけで本日は上記のようなタイトルになりました。AntelopeはSynergy Coreシリーズのみが対象となりますので、Zen Go Synergy Core、Discrete 4 Synergy Core、Discrete 8 Synergy Core、Zen Tour Synergy Core、Orion Studio Synergy Coreの5機種が候補です。先日の表にこちらのスペックを入れてみました。
※このままだと小さくて見づらいですがクリックすると多少大きくなります。DACのダイナミックレンジはラインアウトよりもモニターアウトの方が広く、そちらを記載しています。アナログアウトはステレオペアに換算していますが、機種によってはリアンプアウトも含みます。D-sub端子経由でアナログアウトを確保する機種が含まれます。
アンテロープ・オーディオのハードウェアに内蔵されるチップはFPGA(field-programmable gate array)を採用し、Synergy Coreシリーズとなってからはそれを補佐するDSP(digital signal processor)が複数置かれて、相乗効果(synergy)を得るシステムとなっています。結果として、内部に一種のハードウェア・エフェクターを持つような構造をとり、UADなどとは異なる動作をします。UADなどはホストのPCが行う処理を一部肩代わりする支援部隊の役を担うように見えますが、こちらは高度な外部エフェクターを内蔵し、自在なルーティングで物理デバイスを超える活用を狙っています。というのが私の理解です。
そもそもクロック発振器を製造していたということは純然たるプロ機の世界に生まれた企業であり、このようなコンシューマー向け製品はまだ歴史が浅く、だからこそ他に無い工夫が見られます。ヨーロッパらしく、音質の傾向も英米と異なり、出音の傾向としてはハイエンドオーディオ的な鑑賞に堪えるモニター性能であるようです。DACのダイナミックレンジ130dBは驚異的と言えるでしょう。
マイクプリアンプも65dBの利得をカバーし、後出しじゃんけんであるかのようにUAを上回る数値を出しています。以下サマリーです。
・Zen Go SCは出たばかりの製品で、これを知った時には一択の思いでした。しかし検討を重ねるにつれ、バスパワー製品は避けるべきの意向を強めることとなり、候補からは外します。
・D4SCは抜群のコストパフォーマンスで有力な候補です。何度も触れていますが実売8万のマイク込みなら実質5万です。5万が予算なら、4chの録音ができることと合わせ、何の不満もないことでしょう。ですが、Youtube等で聞く限り音の方はパッとしません。というか5万円クラスの音だと思えば納得というか、少なくともUAでラックの方が音が良いなどと言っている耳では積極的に選ぶことができません。
・D8SCは8ch化されている点が違いなだけではなく、資料によるとモニターアウトのダイナミックレンジが上位機種と同等になっておりD4よりは確実に良い音がしそうです。これは候補に加えてもいいでしょう。
・Zen Tour SCこそ本命です。価格的にもUAの候補機と肩を並べます。入出力等でD4に似ていますが、メーカーによると確実にレベルが違うそうです。この機種は上位のOrion Studioをこの筐体に落とし込んだものと言え、30万超のクラスに位置するクォリティと思うべきです。その辺りを説明してくれるのが以下のサイトです。
https://jp.antelopeaudio.com/support/zen-tour-vs-discrete-4/
これを読めばD4SCは選べなくなります。
・Orion Studio SCはYoutubeで音を聴けば、なるほどこれがAntelope Audioの音かという手応えを見せてくれます。これが買えれば不満は無いと思いますが、オーバースペックです。30万超を支払う気持ちにはなりません。
結論:Zen Tour Synergy Coreを選びます。
ですが、Antelopre製品は、ハードウェアに認証を与える必要があり、本国サイトに繫いで、何かを送り込んで頂く面倒な儀式を要するらしいです。経験者によれば、なかなか一筋縄でいかないそうで、安定性という一言に関して不安が小さくありません。こうして風評被害を広げる意図は全くありませんが、全然問題無いよ、楽勝だよ、という声が聞ければ大いに検討したいと思います。各プラグインも大変魅力的です。
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