クルマをどうしよう4 選ぶならどれ

MINIの3doorはお気に入りです。ガレージのあった戸建てを手放し、その後の賃貸の時に敷地内駐車場が狭いためにボルボから乗り換えました。今のマンションの駐車場も狭く、このサイズに救われています。

この小さすぎる3doorだと、ベースの運搬が少し手間です。助手席に置くのはデメリットがあり多用したくなく、後席を倒したとしても、そのスペースに対角で置かないと収まりません。するとアンプなどの箱物との共存に不安を覚えるわけです。そこへ人一人加わって、サックスなど持っていたりすると、案外目一杯な状態となり、あとちょっとだけ広いと…などと愛すべきこの小ささを恨めしく思ったりします。

ハードケースやアップライトベースの運搬では助手席を最大限前に出し、なんとか前後長を確保して事なきを得てきましたが、姪の美術品を地方へ納品するときなどはお手上げでした。

先週の12ヵ月点検で1泊お借りした現行Cooperは5doorで、これが初めてではありませんが、改めて良い選択肢だと思いました。このままベーシストであり続けるのなら5doorは福音です。たぶん前席に人が乗る状況でも倒した後席にハードケースが乗りそうです。独り乗車でも手荷物を助手席に置く場合、反対側へ回っていましたが、後席ドアがあればそこへ置くのが楽でもあるし、といったメリットは断然多い。

過去にクラブマンを検討していたときがあり、ボルボV40にしてしまったのだけれど、もうあの時代のようにPA屋をやることもない(機材は全て処分した)ので、駐車場の狭さのこともあって、5doorは「純正」ミニではなくて「派生」だけど最高の落とし所でありましょう。依然VWポロよりも小さいし。

エンジンは4種、3シリンダーのガソリン/ディーゼル、4シリンダーの同様2種。先日少し乗ったのは3シリンダー/1.5リッター・ガソリン車の"Cooper"でした。電子式ブレーキでカーナビの付いてない奴。走行500kmの、今新車で買えるやつ。

現CooperSの6MTでリッター12km走れるので、燃費が悪いとは思っておらず、むしろタンクが小さいために巡航距離が短いのが不満と言えば不満です。満タンから500km走ると気になり始め、そこから数十キロ以内に給油です。ですから月に1度とはいかないです。月2度の6~7千円は心理的には負担で、それはクルマのせいではないけれど、今から車両を入れ替えるのであればディーゼルにしたいなぁとは考えます。

前回乗っていたボルボV40は2リッターのターボ・ディーゼルで、8速トルコンATと組み合わされていました。試乗はたっぷりしたのだけれど、自分のものにしてからは動きに違和感を感じるばかり。2017年時点で全速度域対応のACCや車線逸脱をステアリングの振動で警告するなど、各種安全機構は全部載せだった恩恵で、長距離移動の楽さでは満足度が高かったけれど、街中での挙動は気持ちが悪かったです。

自転車の前カゴに重い鞄を乗せて急いで走る、みたいな感じ。フロントオーバーハングに車格以上に大きなディーゼルエンジンを載せては、非常にバランスを悪化させます。それに伴ってかパワーステアリングの癖も嫌でした。良かったのはインテリア。心底コージーな空間であったのは確かで、今の住居をリフォームするヒントにしました。居住性で満たされ、運動特性で不満、そういうクルマでした。

ディーゼルは好きなんですが、コンパクトなFFに積んでどうなんだ、って話。プジョー20○とか30○とか、あれも結構優れたディーゼルエンジンでしたけど、結局より小型なガソリンエンジン搭載車の方がもっと良かった。ディーゼルがたしか1.5リッターでガソリンが1.2リッター。兄弟関係の旧型シトロエンC4やDS4は、試乗したディーゼルの中では違和感なかったな…。それが1.5か1.6か忘れましたが。マツダ3の前モデル、アクセラの2.2リッター・ディーゼルを積んだスポーツモデルも良かったです(MTで試乗しました)。

ガソリン1.5はさほど魅力的でなかったけれど、ディーゼル1.5は2.0リッターガソリンに遜色ないトルクを発生させるので、普段はあまり回さずに走りたい私のスタイルには合うかもしれない。論理的にはフロントヘビーが不安なSDよりもCooper D/5doorが最適解かもしれない。

でなければ頻繁な給油は回避できずともCooper Sですかね。Sにすれば有意なオプションが追加でき、自動車ファッションとして、より個人の嗜好を追求できます。実用一辺倒でなく考えるならばS、あるいは試乗して旋回性などにネガがなければSDとなるかもしれません。むろん価格が跳ね上がりますが。

数ヶ月前に某ディーラーでJohn Cooper Worksを試乗しました。これもファイナルです。AT嫌いな私も、即乗り換えたくなるほど、いたく感銘を受けた乗り味の秘密は、トルコン8ATとアダプティブサスペンションを加えたシャシー性能の高さだったと思われます。今乗っている MTのCooper Sを試乗した際に「理想」だと感激してそのままお買い上げに至りましたが、500万を軽く超える値段でなければあの日に契約しても不思議はなかったでしょう。

アダプティブサスはCooper Sでもオプション追加ができる項目だと知りました。ところがカーセンサーなどを見ても、それを示す項目はありません。出展者による商品説明書きになければ、直接訊いてみるしかないですが、星の数ほどあるSから該当車を探り当てるのは困難を極めるでしょうし、その物件がマイカーに値する他の条件も満たしているかどうかも難しいです。

JCWの走行感を作る理由に8ATが大きく関与するとしたら、もはやそれを買うしかないわけですが、Sの7DCTで満足できるか否か。マニュアル車を卒業することに、この先の後悔を憂慮しています。

それを含めての、大人しくDを選ぶべきかな、と。Dなら新車も考慮に入れます。まずはあれこれ乗ってみることですね。


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