次に買うべきオーディオインターフェイスについて少し の3(UA Apolloを買うならどれ?の巻)

特筆すべきことのない日には機材の話題に走ります。毎日、起きている間中、買い物のプランを練っているわけではありません。割と直感で行くタイプなのですが(というか強い引きが有った時に初めて財布を開けます)、書くことによって頭を整理するのは悪いことではないと思います。それで今日のトピックはユニバーサル・オーディオを買うならどれ?というお題で行きます。お勧めを選ぶのではありません。これから自分が買うのにどれがいいか、という特定のケースですから、誤解なきようお願いいたします。

これまでも色々喋って参りましたが、おそらくAntelopeかApogeeかの決戦で、大穴がUAかと予想しています。他のメーカーには、つまりRMEですが、初代Baby Faceを稼働している現状ですから、そうではないものへステップアップしたい、というところまで決めています。Youtubeに上がっているテスト動画はかなり見まして、きちんと音質比較などをヘッドフォンで聴いてみますと、RMEは好きであることが確認できます。その意味では、音質が更に向上しているらしい最新機種へアップグレードしていくことに意味はあるのですが、その点でなら、もう及第点であって交換する必要を感じません。はっきり言って、ブレイクアウトケーブルが嫌なだけです。これだけ騒いで何も買わない結末となった時、それはBaby Faceの使い勝手を妥協できると判断したとお考え下さい(話しかけている相手は自分自身です、未来の)。

ややこしいUniversal Audio Apolloシリーズですが、このラインナップの多さは、顧客の細かいニーズにどんぴしゃな製品を送り込もうとする意気込みの表れですから、ちゃんと理解して自分はこれというものを見定める必要があります。予算枠で仕様を決めるとたぶん間違えると思います。

最近はMacオンリーの環境になりましたので、Thunderbolt機を選びUSB機は除外します。UADをどこまで使うかは全く未知数ですが、SHARCプロセッサーの搭載数が何基であれば「必要充分」なのかは、価格との兼ね合いで決めることになりそうです。アナログ入力の数、搭載されるプリアンプの数も同様です。デスクトップ型かラックマウント型か、という問題ですが、これも設置面からは特にどちらがいいか問いません。

再生音質、つまりD/Aの能力ですが、そこはスペックを見ていきたいと思います。違いがあるなら、格上の数値のものを選ぶべきと思います。そこで選んだ物が他の要素でオーバースペックとなるようでしたら、下位機種で妥協する運びとなるかもしれません、そこでの能力を他メーカーと比較してUAになるかどうかが決まってくると思います。

ハードウェア的に、新旧のモデルが混在する場合、サウンドハウスで購入できる物、デジマートに新品の在庫が登録されているものを範囲として見ていきます。価格は主にサウンドハウス基準とし、付加されるポイントはあらかじめ減算して比較しますので、取得価額とは異なります。期間限定のメーカーキャンペーン、またバンドル版は、機種比較の際には検討しません。あくまでハードウェアの検討とします。

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見づらいですがクリックして頂くと少し大きくなります。アナログアウトは便宜上ステレオペアが何組あるかで数えています。サマリーは以下の通りです。

・Soloはバスパワー駆動のみであり、デジタル入力も持たないため購入候補からは除外します。バスパワーを避ける理由はファンタム電源を供給して、かつ本来の機材の役目を十分にこなすのは無理があるだろう、という素人考えからです。現状のBaby FaceとヤマハAG06がともにバスパワーであるため、それを超えるためには避けるべき仕様といたします。

・ラックタイプになるとクロックの入出力が可能になります。システム全体を、まだそこまで拡張する予定がありませんので、この有無は不問にいたします。

・マイクプリアンプを搭載せずに16のライン入力を備え、A/Dコンバートが16ch同時処理可能なX16は完全な業務機とみなして、購入候補からは外します。優秀なアナログ卓のチャンネルインサートから引き出した信号を入れてドラムやバンドを録るというシチュエーションは今の所、あり得ません。

・アナログ入力数とマイクプリアンプ数、そして同時にA/D変換できるチャンネル数は一致しません。そこが選択のキモとなります。

・UADプラグインを多く使う予定であればラックマウントになると全て6基のDSPを積みますので、楽曲制作を極めたいのであればそちらから選ぶべきです。私にはその予定がありませんのでSHARCプロセッサの搭載数は考慮に入れません(価格に反映しますが)。

・ここに挙げる中で前世代はTwin MK2のみですが、マイクプリ、アナログ出力のスペックが劣るのでハードウェア的に下位にあたりますので、選択しません。Xバージョンの同等機で実売13000円程度の価格差は音質差とみなすことができます。聴き比べはしていませんが、ネット上にそのようなレビューがあります。

・マイクプリの利得を55dBとしているのは仕様書に10dB〜65dBと記載されているためです。-20dBのパッドを併用することで、75dBの利得があります。また、Xシリーズに搭載されるプリアンプの設計は、おそらく全て同じものと思われます。

・ラックマウントモデルのモニターアウトはデスクトップモデルよりも、筐体の影響と思われますが、わずかにダイナミックレンジが広がっているのでたぶん音がいいはずです。でもTwinとX6の比較動画を見ましたが差を認知できませんでした。

以上を踏まえまして…。段階的に絞って参ります。

ラックマウントを選ぶのであればX6で十分です。デスクトップの上位機種はX4ですが、こちらはマイクプリアンプが4であるのに対し、X6は2となっています。アナログ入力自体はトータル6あり、同時に6chをデジタル変換可能です。

Twin Xの場合はプロセッサが2のduoと4のquadが有りますが、そこはduoで大丈夫です。ただしTwinの同時デジタル変換が2chまでなのが、遠い将来というより、近い未来を思う時、心許ないです。実は古いM-audio製8chマイクプリアンプを捨てずに持っていて(引っ越しで本当にあらゆる物を捨てたんですがこれは持ってきました。ただし専用ACアダプターが行方不明です)、それが使えれば光のadatリンクで拡張できます。

では同時AD変換が2<?<6はないのかと問われればデスクトップの上位機種X4がそれに当たります。4マイクプリで4chのコンバートが可能。ということで選ぶならこれが良さそうです。

私のニーズはX4かX6のどちらかで充たせそうな気がいたしました。

アナログ4、マイクプリ4、同時変換4、光入力1、DSP数4のX4(約¥207K) VS アナログ6、マイクプリ2、同時変換6、デジタル入出力3系統、DSP数6のX6(約¥262K)。価格差約55000円です。というより20万越え 笑

想定外ですね。SoloやTwinは欲しいものではありませんでしたので、以上をもちまして、おそらくはUniversal Audioは買わないであろうと決着します。

ハードウェア的にX6は魅力があります。しかし機能として同等な物は、たぶん他メーカーからでも得られるのではないでしょうか。今後Antelope AudioやApogee、さらに範囲を広げて見ていきたいと思います。今日はここまでにします。ありがとうございました。

結論:Universal AudioならX6を選ぶ。




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