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うたの プリンスさまっ Dramatic Masterpiece Show NEVER AGAIN NEVERLAND(ピーター・パン)~ST☆RISH~

発売日から随分経ったので感想などを綴っていきたいと思います。
上記理由でネタバレには配慮しておりませんので閲覧は自己判断でよろしくお願いいたします。


配役


来栖翔:ピーター・パン
四ノ宮那月:ロビン
一ノ瀬トキヤ:ティンカー・ベル
愛島セシル:タイガー・リリー
神宮寺レン:フック船長
一十木音也:カイト
聖川真斗:語り手
出演声優さん達:下野紘、谷山紀章、宮野真守、鳥海浩輔、諏訪部順一、寺島拓篤、鈴村健一

あらすじ

ロンドンの時計台の上で、悲しみに暮れるロビン。
そこへ、空を飛ぶ少年ピーター・パンが現れる。
ピーターは大人になることのない子供。ロビンは大人になれない大人。
そんなドッチツカズな2人は意気投合し、夢と冒険の国、ネバーランドへと旅立ったのだった。
これは誰しもが一度は通ったことのある子供時代と、
大人たちが忘れてしまったネバーランドの奇跡の物語。

https://www.utapri.com/sp/dms/neverland/

「ピーター・パン」をST☆RISH7人で演じる

以前のシリーズを知っている方は「何を今更」だと思いますが簡単に言えばアイドル達が物語を演じる企画です。
今回は
「オズの魔法使い」HE☆VENS
「ピーター・パン」ST☆RISH7
「ファウスト」QUARTET NIGHT
がそれぞれ担当でした。
元の物語は大切にしつつ、アレンジが加えられています。
私は3作品とも原作を知っていましたが原作へのリスペクトを大前提とした上でとても個性的な作品に仕上がっているなと感じました。
今回はST☆RISHが演じたピーター・パンについて書きたいと思います。

超超超個人的な感想

まず私個人としては物語に触れた人の数だけ感想があると思っています。「解釈違いだな」と感じた方は途中であっても先に進まないことをお勧めします。
大体が私の私見をぶちまけているだけなので(笑)
「こういう意見もあるのか~」くらいに捉えてくださると幸いです。

来栖翔:ピーター・パン

キャストが発表された時、それだけで涙しました。
翔ちゃん、主役おめでとう!!
うたプリを知っている方(特に原作ゲームをプレイされた方)はよくご存じだと思うのですが彼は決して「アイドルを目指すものとして恵まれている」訳ではありませんでした。
キュートな見た目でいち早くお仕事をゲットするのですがそれは本人がしたい仕事とは真逆のものでした。
きっと「そこを乗り越えてこそだろう」ってことなんでしょうけど「可愛い」より「かっこいい」を目指している彼にとってはかなり不本意なものだったと思います。
※私はアイドルを好きになった経験が乏しいので偉そうには言えませんが「可愛い」ってめちゃくちゃ強力な武器になると思っている派です。
でも持ち前のガッツで自分の希望に沿わない活動もきっちりきっちりこなします。
ただ翔ちゃんは生まれつき命にかかわる病気を抱えています。
これはゲーム軸のお話になってしまうのですがアイドルになる・ならないの前にまず体の問題をクリアする必要がありました。
そこを乗り越えた先には厳しい業界の洗礼が待っていて翔ちゃんはピーター・パンの端役すら危ういという過去がありました。
なのでそんな彼がピーター・パンで主役を射止めたことがとにかく嬉しかったんです。
既にめちゃくちゃ長くなってしまった(笑)
今回特に翔ちゃん演じるピーター・パンは病弱で、幼くして亡くなってしまった子どもという設定に震えました。
だって翔ちゃんが病を克服しない未来だってあったかもしれないので。
それを考えるだけで恐ろしいのと翔ちゃんが今生きていて、ピーター・パンを演じているという感動で気持ちがぐちゃぐちゃになりました。
全編通していうとかなり前向きなお話だったと思います。
大きな希望が見えるラストになっていましたし。
でも来栖担の方はかなりしんどかったんじゃないかな……。
翔ちゃん演じるピーター・パン、とっても素敵でした。
プリツイ(Twitterでアイドル達が物語について話す企画。お誕生日などに行われることもある)でもしっかりみんなを引っ張ってくれて立派な座長さんでした。

四ノ宮那月:ロビン

えーっと…大好きです!!
なっちゃんの天才設定がものすごく生かされた役になっていたと思います。
ゲーム内でも演技の授業ありましたよね。
あの時になっちゃんの演技力は見せつけられているのでそこ拾ってくださって大感謝です。
でも翔ちゃん同様「なっちゃんにこの役やらせるのか~」って配役で……。
友達がどんどん大人になっていく中で「大人になれない(なりたくない)」と悩むロビンをなっちゃんは見事に演じ切ってくれました。
かつて自分の恩師に裏切られたショックで自分の中にもう一つの人格(四ノ宮砂月)を作り出してしまったなっちゃん。
仲間達と支えあう中で「もう大丈夫」と思えた時、さっちゃんは消えました(人格統合なので喜ばしいこと)
それを追体験しているようで……でもきっとロビンは今のなっちゃんだからこそ演じられた役だと思います。
可愛らしく、かっこよく、優しく、勇敢なロビンはなっちゃんにぴったりでした。

一ノ瀬トキヤ:ティンカー・ベル

演目が発表された時に「主役はクラ組(クラシック組の略。翔ちゃんとなっちゃんのこと)だろうな~じゃあティンクはトキヤだって大体予想してはいたんですが……一ノ瀬ティンクすごかった…。
ちょっと意地悪で生意気で…でもピーターのこと大好きでどこか憎めないティンカー・ベル。
それを見事に表現されていました。
見事すぎて何度「可愛い…」と呟いたか(笑)
ブックレットのインタビューを読むとかなり難しい役だったみたいですがばちりハマっていました!
トキヤのティンクは愛情深い面がにじみ出ていて終始にこにこしちゃいました(笑)

愛島セシル:タイガー・リリー

こちらも原作の中では女の子ですがセシルが演じました。
最高にハマり役だったんじゃないでしょうか?
ネバーランドにはたくさんの人がいますがその中でも自分のルーツや文化に誇りを持ち、曲がったことが大嫌い。
セシルもアグナパレスという祖国を持ちながら日本でのアイドル活動をし、自国の言葉の講師をしたりという活動をしています。
きっとタイガー・リリーと通ずる部分はたくさんあったはずです。
弓矢の構えや打ち方をたくさん勉強したこと、水が苦手なのに水辺での演技を立派にこなしたことめちゃくちゃ褒めてあげたいです。
衣装もばっちり似合っていました!

神宮寺レン:フック船長

彼はキャスト発表前から間違いなくフック船長だと思っていました(笑)
しかし最期は原作に忠実で…あ、そっちなの?と驚いてしまいました。
レンはすごく大人びているけど実はそうあるように周りの大人達に望まれていた人です。
大人になるしかなかったというか……実は末っ子の甘えん坊だなって感じる部分がすごく多いです。
けどこういう演劇系は大体背負ってる系大人の役なんですよね~。
それがアイドル・神宮寺レンに求められることなんでしょう。
私はロビンに感情移入して物語を楽しんでいましたがフック船長に関しては「彼だけが本当にそんなに悪なのか?」とかばいたくなってしまう部分がありました。
それはきっと私が大人になった証拠なんでしょうね。
ピーターは幼い子どもの純粋さ、知らないゆえの無謀ともいえる勇敢さを持っています。
しかし大人になるとそんな風には振舞えない。
でもそれは大人になってみないと実感できないこと。
それを客観的にみられるのは私が「大人」だから。
フック船長には本当に本当に色々考えさせられました。

一十木音也:カイト

ロビンの親友です。
内向的なロビンと違って誰とでもすぐに友達になれるような明るい子。
ロビンがいつまでも子どもみたいなことを言っているのに苛立ちます。
売り言葉に買い言葉で喧嘩してしまった後、ロビンはネバーランドへ旅立ってしまう。
「会えるのが当たり前」と思っていた親友との突然の別れに対する戸惑いや恐怖、怒りなどを見事に表現していたと思います。
俳優一十木音也は憑依型というかちょっと怖い面もあるのですが(笑)音也らしさ全開で良かったです。
物語終盤にはただの愛されっ子じゃないことも判明しました。
そういうことも経験してきたからこそロビンより現実的な、大人びた一面を持つようになったのかな?と思います。
ピーター・パンは実はカイトの兄。
父親はずっとピーターを想い、自分はピーターの代わりなのではないかと…カイトはカイトなりに悩んでいたのです。

聖川真斗:語り手

完全に騙され?ました(笑)
俳優業で大注目されている聖川さんが語り手?となったので絶対何かあるよね!?というところまでは予想していました。
まさか幼くして亡くなったピーターが元気で生きていける世界(ネバーランド)について語る父親だとは……。
いや、すごいな!?って純粋に感動しました。
こういう展開の読めないどんでん返し大好きです!!
しかしほぼ同年代で結成されているスタリの中で父親(真斗)と息子(翔ちゃん、音也)を演じる人が出てくるとは…素晴らしいです。
語り手(父親)はカイト曰く「ずっとピーター兄さんの話をしている」とのことでしたがカイトに寂しい思いをさせたかった訳じゃなく、ピーターの生きてきた証を残したという親心だったんだな~って私は解釈しました。
その瞬間深い愛に感動し、涙が止まらなくなりました。
当然カイトのこともきちんと愛しているんですよね。
でも現実でもなくなった子どもに囚われ、生きている子どもが愛情を感じられないって聞くこともあります。
幸いカイトは父親の想いをちゃんと受け取れたので深刻すぎる事態に陥ることは回避できましたが…現実にあること・ありえそうなことを混ぜてくる匙加減が絶妙でした。

うたの プリンスさまっなので

テーマソング、劇中歌も最高のできでした!

「ネバーランドの奇跡」

は物語の中に連れて行ってくれるようなわくわく感満載のテーマソングです。
物語の始まりにふさわしい!そして7人全員で歌っています。

「夢の国ネバーランド」

ピーター(翔ちゃん)、ロビン(なっちゃん)、ティンク(トキヤ)が歌う劇中歌です。
掛け合いとハーモニーが素晴らしい!!!
ところどころセリフ調なのは劇中歌ならではって感じがします。

「一騎打ち」

フック船長(レン)とタイガー・リリー(セシル)2人の決闘の歌。
お互い全く異なるメロディを歌うのが「戦い」を象徴していて好きです。
セシルは今まで3人や先輩と歌う機会があったのですがスタリメンバーと2人で歌うのは初!
それも嬉しかったですね。

「愛の歌」

語り手(真斗)とカイト(音也)のデュエットです。
物語終盤に流れるのですが「もう勘弁して~」ってくらい泣きました(笑)
題名にふさわしい曲だと思います。

私にとってのNEVER AGAIN NEVERLAND

それは間違いなく「愛の物語」でした。
最初に書いたように様々な解釈はあります。
でも私の人生と重なる部分もたくさんあって、基本マイナス思考な私に「それは違うかもしれないよ」と優しく語りかけてくれるようなあたたかさを含んでいる気がします。
個人的にそこそこ胸を抉られる物語なので聴き返すのはかなり勇気がいるのですが大切にしていきたい宝物がまた一つ増えたような気分です。





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