5/28 処理モクの自炊

ねみー。

家で仕事するようになって毎日料理するようになり、自分で料理をするのが意外と好きなことがわかってきた。料理の良いところは大体書いてある通りにやれば良い感じになることだ。冷蔵庫に残ってるものや今日食べたいもので適当にレシピを検索して、今日はこれというのが見つかったら散歩がてら食材を買ってきて、あとは書いてある通りにやるとそれらしきものが出来る。皿に盛ると見栄えが良くて嬉しい。ついでに食べるとうまい。

物事を言われたとおりにやるのはあまり得意ではないが、書いてある通りにやるのが結構好きなのかもしれない。特に料理に関しては、大体書いてある通りの分量でやって、自分の好きなものを多めにしたり妻の苦手な調味料を減らして代わりのものを入れたり、状況に応じて最低限の工夫をする。その従順になるところと逸脱するところのバランスが自分にとっては心地が良い。95%と5%ぐらいの割合。ドラムをリズムキープしながら叩き続けて、曲調の変わり目のフィルインをちょっとアレンジするみたいな感じだ。

単純作業が好きだ。書いてある通りにやる。定型の作業を確認しながらこなす。一定のリズムで繰り返す。繰り返す中で何かしらの発見があり、それを動きに取り入れる。そういうものが好きだ。なんで好きなんだろう?
とにかく、目の前にやるべき事がある、それをやればものごとが進む、と言う状態が好きで、とりあえずその状態に身を置けるのが台所なのかもしれない。毎回献立を考えるのは面倒くさい。気に入ったものがあればそれを繰り返し作る。学生時代はペペロンチーノ、釜玉うどん、ホットサンド、フレンチトーストを繰り返し作っていた。

恐山さんがこういうことを言っていて、自分も早食いだが自分の場合はそうでもなかった。早食いなのは、「常にやること(咀嚼嚥下)があるから」というか、常に情報を処理し続けたいからで、Twitterばかり見てるのもそういうことなのかもしれない。料理してる間は逐次作業として情報を処理し続けているからコスパが悪くないと感じられる。自炊で3~40分掛かっても、常に何かを処理しているので感覚的には一瞬で、カップラーメンにお湯を入れて3分間じっと待つことのほうが苦痛に感じるかもしれない。(実際はTwitter見てるから一瞬なんだけど)

包丁を使うのは大して上手くならない。いつか指を怪我してもおかしくないなという感じはする。そのうち野菜をみじん切りする手間が省きたくなって誕生日にフードプロセッサーを購入してもらった。以来、料理の目的が「美味しいものを作ること」から「とにかく何かを切り刻むこと」にすり替わってきた。何かを切り刻む必要のあるレシピを好んで選んでいる。フードプロセッサーに荒く切った食材を一緒くたに放り込み、モーターとブレードがそれらをメタメタに切り刻んでいるとき、「効率化している!」という強い気持ちが得られる。文明開化の音がする。今日もドライカレーを作った。冷蔵庫にある野菜と、ミンチではなく豚の肩ロースのブロック肉を買ってきたのを手早く切り分け、フードプロセッサーに入れて切り刻む。切り刻んで処理するのが目的だからだ。処理モクの自炊だ。

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