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化石掘れ掘れ Fossilis レビュー
11月29日の月1ボドゲ会で遊んだKTBGの新作『Fossilis』をレビュー。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41249905/picture_pc_987619d760b396a9e5cd254320e301e6.png?width=1200)
【Fossilisってどんなゲーム?】
恐竜の化石を発掘し、骨格標本を完成させるゲームです。
セットアップが独特で、穴の開いた立体ボード上に骨やハンマートークンを散らして入れ、付属の蓋で閉じて優しくシェイクします。
その後、蓋の隙間から仕切りを差し込み、どこの穴になにが入っているのか目隠しできたら地層タイルを並べ、差し込んだ仕切りを引き抜けば、準備は完了。
自分の手番では『アクション』『カードの購入』『恐竜の受け入れ』の順に処理を行ないます。
『アクション』では手番の最初に付与される4エネルギー使って、移動や発掘、骨の採集などといった行動をエネルギーがある限り、好きな回数、順番で行えます。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41247014/picture_pc_7f702fb5be84fbfc13defb17a7ba0b88.png?width=1200)
アクションの詳細は以下の通り。
①石膏を獲得する
1エネルギーを使って石膏を1個得ます。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41247061/picture_pc_3f65d0ac09b32e9695be6de2b5017330.png?width=1200)
②2マスまで移動
1エネルギーを使って最大2マス移動します。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41247118/picture_pc_b20839d9c1339570dccaa1e357052873.png?width=1200)
③地層タイルの発掘
1エネルギーで砂タイル、2エネルギーで粘土タイル、3エネルギーで岩石タイルを隣接マスにずらします。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41247170/picture_pc_8ae5617c8718b46d93a27d0b5abb047a.png?width=1200)
このとき、自分のコマが乗っている地層タイルをずらすことは勿論、他プレイヤーのコマが乗っている地層タイルもずらせます。
ずらしたことでボード上から落ちた地層タイルはプレイヤーの手元にいき、後述する『カードの購入』のコストの役割を果たします。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41247226/picture_pc_2267cf1ff1e5a1ea86af9aa475022562.png?width=1200)
④メインボードによじ登る
1エネルギーを使ってメインボードによじ登ります。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41247293/picture_pc_d9f4f4d18aa52f3428d4df4d0f1283a3.png?width=1200)
⑤砂タイルを配置
1エネルギーを使ってメインボード上に砂タイルを置きます。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41247360/picture_pc_d7e7ce59a2d9145bffb835927b5c2221.png?width=1200)
メインボード上から落ち、側面に地層タイルがない場合、よじ登ることができなくなるため、砂タイルを置いて足場とすることもできます。
⑥骨等の採集
1エネルギーを使って穴から骨やハンマーを拾い上げます。
このとき、消費エネルギーとは別に骨ごとに定められた石膏を使う必要があります。
ハンマーは石膏を消費せずに拾えますが、獲得できるのは1ターンに1個だけです。
ハンマーはスキルを獲得するために必要なトークンとなります。
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41248431/picture_pc_16c4da8e08e79c9bddc25999879ad79d.png?width=1200)
9枚あるスキルから好きな1枚を選び、ハンマーと交換で獲得し、プレイヤーボード上に移動させます。
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41248446/picture_pc_946a7d61b6168a4e1162218050b59dad.png?width=1200)
前述の通り、行動ごとに消費するエネルギーは違うため、何をどの順番で行うのか計画的に進めなくてはなりません。
続いて、『カードの購入』では市場に並んでいる道具や補給品カードから1枚選び、購入できます。
![画像11](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41247935/picture_pc_647021b1a84313dd29f6ef35cbc04516.png?width=1200)
購入には地層タイルに描かれた足跡や琥珀などをコストとして消費する必要があります。
![画像12](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41247938/picture_pc_1861d8ecc0280ffeb458a4872ed483c5.png?width=1200)
このとき、余分に支払ったコストは戻って来ないので要注意。
『恐竜の受け入れ』では、骨格標本完成に必要な骨を1本でも持っていれば、場に並んでいる恐竜カードを1枚、個人ボードの研究所に持ってくることができます。
![画像13](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41248007/picture_pc_f28b7291b9257c5ada9308775186e25d.png?width=1200)
![画像14](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41248045/picture_pc_d041f03956f5ad8a8b3f82544b4d86c3.png?width=1200)
研究所に入れられる恐竜は基本的には1体までです。
また、一度連れてきた恐竜は骨格標本を完成させるか、骨格標本の完成を諦め、既に置かれた骨の点数を計算しない限り、次の恐竜を受け入れることはできません。
ゲームはプレイヤー人数×4個の石膏トークンが4回、石膏置き場から無くなると、最後に全員が1ターンずつ手番を行ってから点数計算となります。
![画像15](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41248516/picture_pc_4fd40ac6eda28ee7560a8e7c65e22de3.png?width=1200)
石膏置き場の下にはイベントカードがあり、石膏がなくなる度にイベントが発生し、その効果が適用されます。
![画像16](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41248526/picture_pc_e96b46a2407f2c4006bb2c1bbc1a75ce.png?width=1200)
得点計算では恐竜やスキル、道具カードの勝利点の他に、得点化した恐竜の属性(食性や生息時期など)の種類やセットによって加点があります。
![画像17](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41248685/picture_pc_37e64f1c7b487a0163edfccecf0e5903.png?width=1200)
それらの点数を合算し、最も勝利点の高いプレイヤーが勝者となります。
その他、細かいルールが気になる方は公開しているルールブックをご確認くださいませ。
https://drive.google.com/drive/folders/1G3f-pZjGPxXd812l_YXgF4qDgzXEZXXC
【プレイ感】
ルールブック片手にセットアップしましたが、セットアップが楽しいのは新鮮な感覚です。
割と低い年齢からでも遊べるゲームなので、妨害要素は少ないように感じていましたが、相手をメインボードから落としたり、スキルを使って邪魔したりもできるため、思っていたよりはインタラクション強めです。
運要素もそれなりにあります。
発掘というテーマ的にはマッチしているため私的には好きな部分ですが、苦労して発掘した穴に目当ての骨がないと面白くないと思う方もいるかもしれません。
また、場に並ぶ恐竜カードも全てランダムなため、自分が集めたい属性を持つ恐竜カードがなかなか出ず、苦戦する場面も多いかも。
あと、スキルの強弱はハッキリとあるように感じました。
今回のプレイでは『毎ターンに1度だけコストなしで、移動、またはよじ登るアクションを行う』を獲得して、自分のコマを地層タイルと一緒に落とし、無理矢理移動するといった荒技を使う方がいて、なかなかの壊れ性能だ思ったぐらいです。
まだ、他にもスキルはいくつかあるため検証の必要がありそうや気もしますね。
【オススメなところ】
・準備が既に楽しい
メインボードの穴に恐竜の骨やハンマーを入れ、蓋をしてから優しく振る。
カチャカチャと混ざっていく音を聞く、これだけのことなのに既に楽しくて、童心に返ったようにワクワクしました。
また、全てのタイルを並べたあと、仕切りを抜くときにタイルがカチャカチャと落ちる音が心地良いですね。
このセットアップは是非体感してもらいたい。
・ピンセットで化石を摘むのが楽しい
少し小さめの穴にピンセットを突っ込んで、骨を摘み出すのが意外と楽しいです。
私は手先が不器用なので、なかなか骨が掴めなくて苦戦していたのですが、どれを拾おうか悩む過程も踏まえ、手に汗握る感じが良いですね。
・恐竜の化石好きにはオススメ
今作で登場する恐竜は一度は名前を聞いたことのある有名な恐竜もいますが、マイナーな恐竜も多く、見ているだけでも恐竜好きにたまりません。
英語ではありますが、フレーバーテキストも書かれているため、ご興味ある方はそちらを読んでみても良いかも。
![画像18](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41248862/picture_pc_6a85ed0eb56e95d5cbd56353187c2c99.png?width=1200)
また、細かく作り込まれた骨トークン魅力的。
![画像19](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41248889/picture_pc_eb4677a45c64e5f780298587017eff2c.png?width=1200)
頭蓋骨なんて、こんなに小さいのによく作り込まれていてグッときますね。
・年齢に合わせた難易度調整が可能
ルールブックの最初に、子供とも遊べるようルールのバリアントが用意されています。
例えば、道具カードやスキルトークンをゲームから取り除いたり、発掘アクションで必要となるエネルギーを統一化したりなど。
子供でも楽しく遊べる作品を目指すKTBGならではといった感じで、とても好印象です。
・溢れる拡張(Kickstarter版のみ)
これはKickstarter版だけの特典ではありますが、現時点で4本のマイクロ拡張と2本のミニ拡張がセットとなっています。
![画像20](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41248913/picture_pc_356d2aca1c32e4e1371c657f1c13cab4.png?width=1200)
これは、まだまだ長く遊べそうな感じがしますね。
特に2つのミニ拡張、サソリ拡張と氷河期拡張が加わったプレイ感はどんなものか非常に気になります。
早いとこ、翻訳して遊びたいですな。
【気になるところ】
・運要素がある
プレイ感でも触れましたが、骨の採集や場に並べられた恐竜カードなど、運に左右される場面が多いです。
題材とのマッチ具合も相まって、これぐらいの運要素なら全く気になりませんが、運要素が全くないゲーマーズゲームを好む方にとっては合わないかもしれません。
・ダウンタイムが生まれ易い
アクションの種類自体は少ないのですが、行う順番や回数が自由なため、場合によってはダウンタイムが生まれ易いように感じます。
前もって行動を考えていれば少しは時間の節約になりますけど、手番の手前で計画が崩れることも多々あるでしょうし。
・骨トークンなどが小さ過ぎる
これは穴に入れる都合上、仕方ないのですが、無くしてしまいそうで少し怖いです。
幸い、私の持っているものには各トークンが少し多めに入っていたので、最悪1〜2個であれば無くなってもどうにかなりますけど、片付け時には毎回、個数の確認も行った方が良いように思います。
【まとめ】
さて、ここまで『Fossilis』について色々と書かせてもらいましたが、個人的には気に入っています。
ルール量はそこそこあるので、ボードゲーム初心者に勧める作品ではないかとは思いますけど、それでも見た目の豪華さ、トークンの精巧さなど、勝ち負け関係なしでも楽しめる要素の多い作品だと思います。
ゲーマーズゲームではないため避ける方も多いかもしれませんが、題材がお好きな方は一度で良いので遊んでみては如何でしょうか?
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