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空中菜園ってなんぞ!?『Aircrops』ってどんなゲーム?【Crowdfunding 2024年5月 気になるプロジェクト】

5月も終わりが目前に迫る中、しばらくクラファン系の情報発信をしていないことを思い出したDuckです。
お値段的な厳しいところもあって、最近はあまり追いかけられてはいませんが、初期から追いかけているデザイナーさんがプロジェクトを実施すると知り、久々に記事にしてみたいと思います。
支援するかどうかの判断材料にしてもらえると幸いです!

【Aircrops】

https://boardgamegeek.com/image/8212089

プレイ人数:2〜4人
プレイ時間:40〜80分
メカニズム: 登録なし
BGG Weight:不明
デザイナー:須賀正樹
アーティスト:須賀正樹
パブリッシャー:RETRONIC
クラウドファンディング:Kickstarter
キャンペーン期間:6月14日21時迄
参考リンク:

http://kck.st/4bSfWg0

【概要】

空中菜園を舞台に野菜の栽培と収穫を行いながら、お金を稼ぐ作品。
デザイナー及びアートワークは須賀正樹氏です。

https://boardgamegeek.com/image/3708797

須賀正樹氏は2016年に発行された『菓子、語りき。』から活動を続けるゲームデザイナーで、現在は中量級のゲームを中心に発行するアナログランチボックスと、小箱系のゲームを中心に発行するPolar Pond Gamesの2ブランドで活動していました。

https://boardgamegeek.com/image/4731355

代表作は2019年のポルトガルの年間ゲーム大賞(Jogo do Ano)ノミネート作品『Airship City』や、研究員のうっかりミス逃げ出してしまった昆虫たちを捕まえる『insect inc.』などがあります。

https://boardgamegeek.com/image/4900366
https://boardgamegeek.com/image/4708671

ちなみに私が初めて彼の作品を手に取ったのは、恐竜の化石を発掘し、学会で発表して権威を高める『化石鉱脈』でした。

https://boardgamegeek.com/image/3708786

今思うと割とシンプルなワーカープレイスメントでしたが、取っ付き易くてお気に入りの作品です。
あと、学会内の学閥闘争を題材とした『Academic Society』もワーカーの扱い方が特徴的で印象深い作品ですね。

https://boardgamegeek.com/image/6479853

前述の通り、今回のプロジェクトではアートワークも須賀氏が担当していますが、アナログランチボックスの過去作品では柴田沙央里氏が担当していました。
ちなみに柴田氏は須賀氏と初期からタッグを組んで活動しているアーティストで、活動初期の作品(『Cabaret Confidential』や『Coffee House』など)は17世紀〜18世紀の新聞に掲載されている挿絵風の渋いアートでしたが、直近は共通してアイコン化されたシンプルで可愛いものが多いです。
今作は須賀氏が担当してはいますが、その流れを汲んでか、ファミコンのドット絵のような可愛らしいものが中心となっています。

https://boardgamegeek.com/image/8212090

パブリッシャーは須賀氏が中重量級の作品を中心に発行するために新たに立ち上げたRETRONIKです。

https://boardgamegeek.com/image/8199646

パブリッシャーとしては今作が1作目ではありますが、過去に多くの作品を発行している経歴からプロジェクト自体が頓挫する可能性は極めて低いように感じています。
ただ、クラウドファンディングを利用してゲームを作成するのは初だったかと思いますので、予定通りに完成するかは未知数ですね。

ルール概要

本作はプレイ人数に応じたラウンド終了後、最も多くのコインを稼いだプレイヤーが勝利する作品です。
プレイヤーは各ラウンドで移動農作業を行い、全員が行動を済ませると次ラウンドに進みます。

まず、移動について。
移動では中央に並べられた畑タイル(以下、畑)の周りを移動してアクションを実行するタイルまで向かいます。

https://i.kickstarter.com/assets/045/162/997/8e98974964ae2d6c0ba211d84f3abef2_original.jpg?fit=scale-down&origin=ugc&q=92&width=680&sig=0%2F7EM8%2F5qOwHgKoXhoxuD9rcch9MhyNoSG5aprQb7w0%3D

このとき、移動できる距離の上限を超えて移動したい場合は1コイン支払った分だけ追加で移動できるようです。

続いて農作業について。
農作業では耕す育てる収穫の3種類のアクションから1つを選び、実行します。
耕すアクションでは、プレイヤー駒のある列の全畑に対して、菜園タイル(以下、菜園)を置く、もしくは荒れた菜園(後述)を元の状態に戻すことができます。
畑には4ヶ所菜園を置けるスペースがあり、そのすべてに菜園を置いても良いですし、1つも置かないといった選択も可能です。
このとき、既に畑が埋まっていた場合、そこには新たに菜園を置けないので注意しましょう。

続いて、育てるアクションです。
このアクションでは、プレイヤー駒のある列の全畑にある全プレイヤーの菜園を1段階成長させることができます。
菜園の成長は2段階あり、何も置かれていなければ1段階目の野菜タイル(以下、野菜)を、既に野菜が置かれていれば裏返してすぐに収穫できるようにします。
このとき、他プレイヤーの菜園を育てていれば1ヶ所につき、銀行から1コインもらえるようです。
そのプレイヤーから奪わないあたり、優しさを感じますね!(マルチ感)

最後は収穫アクションです。
収穫アクションも今までのアクション同様、プレイヤー駒のある列の全畑が対象ですが、尚且つ収穫を目前にした野菜が置かれていなければいけません。
このアクションでは自身の菜園に植えられた野菜か、または他プレイヤーの菜園に植えられた野菜かによって、処理が異なります。
まず、自身の菜園に植えられた野菜を収穫した場合、植えられた野菜と菜園の両方を回収し、収穫した野菜の値段分のコインを得ます。
このとき、一緒に手元に戻ってきた菜園は再利用可能となります。
一方、他プレイヤーの菜園に植えられた野菜を収穫した場合、野菜のみ回収して値段分のコインを菜園の持ち主に渡します。
回収されなかった菜園は荒れた菜園に変わり、収穫から得たコインから手番プレイヤーに野菜1個につき、1コイン渡さなければなりません。

収穫アクションで資金を得た全プレイヤーは、次のプレイヤーが手番を行う前に習得を行うことができます。
習得とは各プレイヤーが持つプレイヤーシート上の技術トラックを進めて、ボーナスの獲得や技術カードの使用ができます。
技術カードはどれも強力らしいので、トラックを進めて是非使いたいですね。

最後はラウンドの終了処理です。
まず、荒れた菜園を持つすべてのプレイヤーは銀行に1コイン支払わなければなりません。
次にラウンドカードに示された天気予報を元に、指定されたエリアの菜園を1段階育てることができます。

指定ラウンドが終わると得点計算が始まります。
まず、ゲーム終了時に盤面に残っている菜園1枚につき、1コイン得ます。
また、技術カードの内、ゲーム終了時に能力を発揮するカードがあれば、そこからコインを得られます。
あとは手元に残ったコインを合算して、最も多いプレイヤーが勝者となります。

その他

プレッジは7900円の基本のみ。

https://i.kickstarter.com/assets/045/162/981/ce0c6172496bf5a4cd973924c22f2a6c_original.jpg?fit=scale-down&origin=ugc&q=92&width=680&sig=x1R5HyPIGosRWDpC48tsGXOeEMjY1MAHp2bKJHY0gmI%3D

通常価格9680円から割引されているものの、送料が1400円なのでほぼトントン。
ストレッチゴールは5つ設定されていますが、今のところ未達成となっています。

https://i.kickstarter.com/assets/045/123/529/252fd5d6e6f3aab2bc1356f6507bb49f_original.jpg?fit=scale-down&origin=ugc&q=92&width=680&sig=H9TCVSZ5kNVz9RKxKJOici%2Bf5xilnERFQaper3GPWoM%3D

なんとかKickstarter限定のストレッチゴールまでは達成してもらいたいですね。

まとめ

今回は『Aircrops』を紹介させていただきました。
ご興味持っていただけましたでしょうか?
ゲームのルールはシンプルなものの、インタラクションは強く、渋いゲームなように思いました。
本プロジェクトは日本の支援者限定のプロジェクトなため、なかなか伸び悩んでいますが、ファンとしては是非成功してもらいたいですね。
ただ、海外でも一定のファンがいるデザイナーなので日本限定ってのは勿体ない気がします。
また、日本の支援者に限定するならアートワークをもっと目を惹くようにユーロっぽく、もしくはサブカルチャー色(アニメっぽく)が強い方が受け入れ易いかもなぁとも思いました。
個人的な好みとしてはスチームパンクとの親和性高そうなんですけどねぇ。
あと、Tabletop Simulatorでテストプレイとかできれば、支援のハードルが少し下がる気もします。
っと、最後にゴニョゴニョ書いてしまいましたが、今回はここまで。
また、次回も読んでいただけると幸いです!

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