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kickstarter 2021年11月 気になるプロジェクトまとめ

どうも、ゲームマーケットが終了してから、若干魂が抜け気味のDuckです。
大きなイベントが終わると、何故だか反動で魂抜けちゃうんですよね。
「魂を抜く暇があるなら積んでるボードゲームを崩せ」と、神のお告げが聞こえてきそうな気もしますが、焦っても仕方ないのでのんびり遊べたらなとは思います。
とはいえ、2022年春のゲームマーケットの開催も決定した訳ですし、あまりノンビリもしてられないのですけどね。

さて、今回の記事もKickstarter気になる新規プロジェクトの紹介となります。
一部、10月からズレ込んでしまったプロジェクトもありますが、紹介自体は今回が初となりますので、参考にして貰えると幸いです。
また、今回も例によってTantrum House様(https://www.youtube.com/user/tantrumhousegames)のまとめ動画を参考とさせて頂いております。
本当に感謝しかありません。
※出典の明記がない画像は全てBGGからお借りしています。
※記載された内容に誤りがあった場合、ご指摘頂けると助かります。

【Hegemony: Lead Your Class to Victory】

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プレイ人数:2~4
プレイ時間:90~180
メカニズム: Action, Hand Management, Variable Player Powers, Voting 
BGG Weight:3.00
デザイナー:Vangelis Bagiartakis, Varnavas Timotheou
アーティスト:Jakub Skop
パブリッシャー:Hegemonic Project Games
キャンペーン期間:11月9日~
Kickstarter URL:https://www.kickstarter.com/projects/hegemony/hegemony-lead-your-class-to-victory
BGG URL:https://boardgamegeek.com/boardgame/321608/hegemony-lead-your-class-victory

架空の国家における階級間の戦いを描いた非対称の政治と経済を題材とした作品。
プレイ時間90~180分の重量級ゲーム。
デザイナーはVangelis Bagiartakis氏とVarnavas Timotheou氏の2人。
Vangelis Bagiartakis氏の代表作として、古いレストランを相続したプレイヤーは従業員を雇い、レストランのお客に対して適切なサービスを提供しながら効率化を目指すリアルタイム協力型ゲーム『Kitchen Rush』や、農場のオーナーとして土地や事業の拡大を目指す『Fields of Green』などがあります。

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私の印象としては中量級のゲームを得意とするデザイナーなので、今作のような重量級ゲームをどう仕上げるのか楽しみです。
一方、Varnavas Timotheou氏は今作が初めての作品ですが、マンチェスター・メトロポリタン大学で国際政治学、ニコシア大学では経営学の収支を修め、今作のテーマとも合致する経歴を持つ人物のようです。
作品に対してどう関わっているのか、気になりますね。
アートワークを担当したのはJakub Skop氏。
まだ、関わっている作品は少ないものの、インカ帝国の拡大目指す『Tawantinsuyu: The Inca Empire』や、ロンドンの街を舞台に個々人で異なる勝利条件を達成するために暗躍する『Nanty Narking』といったリアルなイラストが特徴の方です。

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パブリッシャーは、政治とボードゲームを掛け合わせた作品を世に送り出すことを目標としたHegemonic Project Gamesです。

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今作が処女作となるため、どんな作品に仕上がるのか気になるものの、完成までにどれだけの時間を要するのかも含め、気になるところです。

ゲームは労働者階層、中流階層、資本主義者階層、国家の4つの立場を各プレイヤーが受け持ち、それぞれの勝利目標に向かってゲームを進めていきます。

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まず、労働者階層。

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労働者階級はゲームにおいて、最も大きな割合を占める層となります。
この階級を担当するプレイヤーの目的は労働者階級の利益を守り、要求に応えることです。
そのため、国民に対して健康な生活が送れるようフォローしたり、適切な教育を受けられるよう力を尽くさなければなりません。

続いて、中流階級です。

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この階層を担当するプレイヤーは労働者階層と資本主義者階層両方の要素を持ち合わせ、収益性を維持しつつ、労働者の繁栄も目指さなければなりません。
一見大変そうではありますが、打てる戦略の幅は広いようです。

次は資本主義社会層です。

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この階層を担当するプレイヤーは資本家として最大の富を持ち、会社経営に関わります。
会社の設立や市場の支配などの経済活動を行い、資金を得ることによって勝利を目指していきます。

最後に国家です。

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国家を担当するプレイヤーは議会と公共事業の運営を担当します。
他の階層から求められる政策や公共サービスを実行することで、勝利点を得られる他ではあまり見かけない、面白そうな役回りと言えます。
ただ、スキャンダルやパンデミックなど、国家を揺るがすイベントにどれだけ対応ができるかといった、難しさもあるようです。

ゲームは大きく分けて準備、アクション、生産、政策決定、5つのフェイズで構成されています。

まず、準備フェイズ。
このフェイズでは各プレイヤーは新しいラウンドに向け、アクションカードやワーカーの補充を行います。

続いて、アクションフェイズ。

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各階層ごとに6種類の主要なアクションを実行できるとのこと。
また、メインアクションの前後にフリーアクションも実行可能のようです。

6ターンが過ぎると生産フェイズとなります。
生産フェイズでは各階層ごとに処理が異なります。
例えば、資本主義者階層は利益を生み出し、サービスの提供などを生み出すようです。

少し変わったフェイズとして、投票フェイズといったものもあります。

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このフェイズでは議会に提出された政策に対して、しっかりと話し合いを行った上で投票を行い、国家の政策決定に参加できるとのこと。
この投票結果により、場合によっては国家の政治的な枠組みが変化してしまう可能性も秘めているため、どの政策に投票するかを慎重に選択する必要がありそうですね。

選択が可能なプレッジは€59の1種類のみ。
少し物足りなく感じる方もいるかもしれませんが、Kickstarter限定で『Educational Booklet』といったタイトルのブックレットが手に入るらしいです。

日本までの送料は$25~$35と少しだけお高めな設定。
今回のように運輸の混乱が見られる中、ある程度は仕方ないようにも思いますが、金額の振れ幅が大きいと尻込みしてしまうのも仕方なし。

各プレイヤーが担当する社会階層によって勝利点の獲得方法やプレイイングが異なりそうなので、そこは非常に面白そうですね。
その一方、担当する社会階層ごとに強さに偏りがないか気になりますね。

【Weather Machine】

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プレイ人数:1~4
プレイ時間:60~150
メカニズム:Action Points, Set Collection, Tile Placement, Worker Placement 
BGG Weight:4.16
デザイナー:Vital Lacerda
アーティスト:Ian O'Toole
パブリッシャー:Eagle-Gryphon Games
キャンペーン期間:11月11日~
Kickstarter URL:https://www.kickstarter.com/projects/eaglegryphon/weather-machine-by-vital-lacerda-and-ian-otoole?ref=user_menu
BGG URL:https://boardgamegeek.com/boardgame/237179/weather-machine

スチームパンク的な世界観を舞台に、天候を操る新発明「ウェザーマシン」により連鎖的に引き起こされる天候不順を解決を目指す作品。
デザイナーは日本でも彼の作品を見掛ける頻度が高くなったVital Lacerda氏。
実は完全新作は2019年に発表された『On Mars』以来、約2年振りとなります。

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厳密にいえば『On Mars』の協力型拡張である『On Mars: Alien Invasion』や、2017年に発売された『Lisboa』の一部メカニクスのみを抽出したゲーム『Mercado de Lisboa』といった作品も発表していましたけどね。

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アートワークを担当するのは、ここ数年大活躍のIan O'Toole氏。
今更ながら遊びたい欲求が高まっている、石油精製を題材とした『Pipeline』も彼のアートワークだったりします。

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先日、プロジェクトが大成功の裡に終了した、宇宙を舞台とした4Xゲーム『Void Fall』も言わずもがな彼のアートワークが冴え渡っています。

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この他にも、2022年に発売される中世の紋章を題材としたセットコレクション『Blazon』という作品も彼がアートワークを担当しているようです。

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パブリッシャーは今までに40を超えるプロジェクトをKickstarter上で実施してきたEagle-Gryphon Games。

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ちなみに今年だけでも7つものプロジェクトを立ち上げており、『Railways of the World』シリーズの新拡張セットとしてキャンペーンが開始された『Railways of Sweden』と『Railways of Australia』、ルート66の横断を目指すレースゲーム『The Mother Road: Route 66』などがあります。

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ちなみに今年の3月末にプロジェクトが成功し、12月に完成予定だった『Faux Diamonds』と『Baseball Highlights: The Dice Game』のセットの進捗は10月末に更新されたアップデートを見る限り、各国への配送がスタートしており、だいぶ順調なようです。

ゲーム中、各ラウンドではプレイヤーの行動、「ウェザーマシン」の実験、ラウンドの終了といった3つの大きなフェイズから構成されています。

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プレイヤーの行動では、補助金または投資タイルの使用、科学者の移動、アクションの実行、研究トークンの配置を順番に行っていきます。

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このフェイズでは「ウェザーマシン」を開発の責任者であるラティヴ博士も登場します。

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ラティヴ博士は『KANBAN EV』に登場するサンドラ工場長のように厳しくプレイヤーを見張る上司ではなく、実験には必要不可欠な利用券がくれたり、収入のトリガーの役割を果たしたりとプレイヤーのサポートをしてくれる存在のようです。

続いて、「ウェザーマシン」の実験です。
ここで「ウェザーマシン」の実験を行えるかどうかで、動きが大きく異なるのですが、そもそも実験を行うためには2つの条件を満たす必要があります。
1つ目の条件は実験タイルが指定されたディスプレイに配置されていなければなりません。

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もう1つの条件が各プレイヤーが所持するボットです。

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このボットが必要なスペースに配置されていなければ、実験は行えないようです。
実験が成功すると回収されるボットから勝利点が発生したり、実験タイルからボーナスを得られるとのこと。
ただし、これらをの特典を得るには1つ前のフェイズで手に入る、利用券を支払えなければならないので、要注意。
どれだけ無駄なく実験を行えるかが勝利へのポイントとなりそうですね。

最後はラウンドの終了処理です。
ここでは手番順の調整などが行われます。

ゲームの終了条件はいくつか存在しており、プレイヤーの誰かがノーベル賞を受賞したり、最後の実験タイルが配置されるなど様々あるようです。

ここまでルールを搔い摘んで読んだ印象としては、そこまでルールに複雑さを感じていません。
慣れもあるのかもしれませんが、意外とサクサク終わるかもですね。

本作のプレッジは$129と少しお高め。
輸送費高騰の影響が結構あるのかもしれません。
予感はありましたけど、いざ発表となって驚いたのは『On Mars: Alien Invasion』から引き続き、ふるりん本舗様が日本語版を担当されることですね。
Kickstarterで支援した作品に、そのまま日本語ルールが同梱されるってのは夢のようです。
支援者への発送後、一般流通もあるようなので実物を触ってから購入を検討したい方もご安心ください。
正直、一般流通するなら支援しなくても良いんじゃないかって思う部分もあるのですが、そこはアドオンで選択できるメタルパーツの魅力に負けてしまったところがありますね。
ちなみに送料は$27~$31で妥当感はあるものの、やはり少しお高めです。

私としてはデザイナー、アートワーク、テーマと全てに於いて見逃せない作品。
これは支援不可避と言っても過言ではないですね。

【まとめ】

今回は2作品を紹介させてもらいました。
気になる作品はありましたかね?
どちらも重量級の作品なので好みは分かれるかとは思いますが、個人的にはドストライク過ぎて辛いです。
あと、uchibacoya×戸塚中央氏の新作『Ostia』も今月からプロジェクトがスタートする予定だったので、お財布事情的には大分ヒヤヒヤだったのですけど、準備に時間が掛かっているようで、来年1月頃に見送りになったらしく、少しホッとしてたりします。

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あと、最近Twitterのタイムラインを全く追えてなかったので全然知らなかったのですけど、Tactical Gamesの『Rise of New Sovereigns』にもuchibacoyaが全面的に関わっているのですね。

こちらも要注目と言わざるを得ないですね!

まだ、2021年も終わりを迎えていないのに、支援確定案件が既にチラホラと情報が入ってきているのはゲーマー的には嬉しい限り。
「お財布的には瀕死じゃないの?」とか聞こえてきそうな気もしますが、そんなことは気にしない、少し強気なDuckでしたとさ。

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