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kickstarter 2021年12月 気になるプロジェクトまとめ

どうも、年末はボードゲームを遊べる予定が立たなそうなDuckです。
年始は何とか1件立ちそうなのですけど、もう少し人数を集めたい感ありますね。
だったらソロやオンラインで遊べば良いじゃんと言われるかもしれませんが、やっぱり対面で遊びたいのです!
他のプレイヤーと顔突き合わせて心理戦を繰り広げるの楽しいですからね。

さて、今回はKickstarter気になる新規プロジェクトの紹介となります。
12月は延期になるプロジェクトもあったりで、結局紹介できる作品は1本だけですが、その分魅力を最大限伝えられればと思います。
今回もTantrum House様(https://www.youtube.com/user/tantrumhousegames)のまとめ動画を参考にさせて頂きました。
極めて感謝です。
※出典の明記がない画像は全てBGGの当該作品ページよりお借りしています。
※記載された内容に誤りがあった場合、ご指摘頂けると助かります。

【Shikoku 1889】

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プレイ人数:2~6
プレイ時間:210
メカニズム: Auction, Market, Network and Route Building, Ownership, Stock Holding, Tile Placement, Victory Points as a Resource 
BGG Weight:3.93
デザイナー:Yasutaka Ikeda
アーティスト:Karim Chakroun 
パブリッシャー: Grand Trunk Games
キャンペーン期間:12月12日~
Kickstarter URL:https://www.kickstarter.com/projects/joshuastarr/shikoku-1889?ref=user_menu
BGG URL:https://boardgamegeek.com/boardgame/23540/shikoku-1889
参考:
1889和訳ルール|HeinzMEZ
https://note.com/heinzmez/n/nf1c1e538e2ee

四国の私鉄を題材とした最重量級ゲーム、18xx系の作品です。
元は2004年に発行され、その短いプレイ時間と複雑なルールの少なさから18xxシリーズの入門に最適と称された名作『1889 History of Shikoku Railways』のリメイク作品となります。
デザイナーはYasutaka Ikeda氏です。
代表作には、悪魔が住む森を舞台に、超常の生物シャドウとそれを滅ぼすハンター、その戦いに巻き込まれる一般人の三勢力が生き残りをかけて争う『Shadow Hanters』や、4つの会社の株式を操作しつつ、最も利益を上げたプレイヤーが勝利する『Owner's Choice』などの作品があります。

この他にも『関ヶ原戦役』や『川中島軍記』といった日本の歴史を題材としたウォーゲームも制作されており、ジャンルに捕らわれない芸の広さに驚かされます。

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アートワークを担当したのはKarim Chakroun氏です。
携わった作品には、深宇宙を舞台に惑星の植民地化とコロニー建設に力を入れる、インタラクション強めな『Alien Frontiers』や、紀元前4万3千年のヨーロッパを舞台に狩猟、発明などを繰り返し種の存続を目指す『Neanderthal』などを担当していたようです。

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パブリッシャーは18xx系の作品を手頃な価格帯で提供できるよう力を入れているGrand Trunk Games。

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過去作は全て18xx系ばかりです。
ロシアやカナダの中央部を舞台とした『1861: The Railways of the Russian Empire』や『1867: Railways of Canada』といった18xx系の入門に最適と呼ばれる作品を発行している会社となります。

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Kickstarterでは先程も触れた『1861: The Railways of the Russian Empire』と『1867: Railways of Canada』のリメイクを発行していました。

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当初、2020年6月完成予定でしたが、作業の遅れから実際に発送が開始されたのは12月だったようです。
今回の『Shikoku 1889』はGrand Trunk Gamesにとって2本目のKickstarter作品のため、管理面での不安を払拭は難しく、ある程度到着が遅れることも視野に入れる必要はあるように感じます。

ゲームの大まかな流れとして、最初にプライベートカンパニーの競りを行ってから、株式ラウンドと経営ラウンドを交互に繰り返し、誰かが破産、もしくは銀行の資金が底をつくまで続きます。
ゲーム終了時、個人が保有する資金が最も多いプレイヤーが勝者となります。
まずは、プライベートカンパニーの競りから簡単に説明していきましょう。

プライベートカンパニーとは特徴的な能力を持つ会社のことを指しています。
これらを入札すると一定のラウンドまで継続的な収入源となる他、タイル配置をブロックしたり、一部の建設コストを払わずに済んだりといった能力があります。
プライベートカンパニーの競りは開始のタイミングが少し特殊です。
落札されていない企業の中で、最も安い企業が購入されたら、そこまでで入札が行われてる企業で競りが発生します。
競りは1社ずつ行われ、元の価格が最も安い企業からスタートします。
競りに参加できるのは、そこまででその企業を入札しているプレイヤーのみ。
最高額を入札しているプレイヤー以外がパスしたら、その企業は落札され、次の入札がスタートする訳です。
ちなみにプライベートカンパニーの能力は以下の通りとなります。

・高松電気軌道
K2ヘクスへのタイル配置を妨害する。
・三菱フェリー
B11、G10、I12、J9のいずれかのヘクスにタイル配置可能。このタイル配置は自手番中に、必ずしも自分の企業が接続している必要はない。
・愛媛鉄道
即座にC4へ緑色タイルの配置を行う。同ラウンド中、アクションで実施できるタイル配置は通常通り行う。
・住友別子鉱山鉄道
川の通っていない山ヘクスにタイルを配置する際、コストが不要となる。
・道後鉄道
伊予鉄道の10%株を、このプライベートカンパニーの株と引き換えに1枚獲得する。
・南予鉄道
特になし。
・宇野〜高松フェリー
フェイズ5のプライベートカンパニー閉鎖の対象外。フェイズ5に収益が30円から50円に変化する。

なお、これら能力は個人でプライベートカンパニーを所有しているだけでは、効果が発揮されないものもあります。
それらの企業はフェイズ3から4の間に、企業が個人からプライベートカンパニーを購入することで効果が適用されます。
次は株式ラウンドです。
株式ラウンドでは7種類の株式を売り買いし、その差額から利益が出るよう立ち回ります。

自分の手番では株の購入と売却ができます。
株式の購入は1株ずつ、売却は複数の企業をまとめて行うことが可能です。
株式は企業ごとに9枚あり、20%の社長株が1枚、10%の株が8枚あります。
社長株を購入したプレイヤーは65円、70円、75円、80円、90円、100円から初期の株価を決めることができます。
その後、50%の株が全体で保有されると、線路を引いたり、列車を走らせたりできる経営ラウンドで動かせるようになる訳です。

続いて、経営ラウンドです。
このラウンドでは自身が社長となっている企業の列車を運行し、少しでも利益が出るルート見つけなければなりません。

経営ラウンドを行えるのは、株式ラウンド中に50%以上の株が全体で保有された企業のみとなります。
経営ラウンドは大きく分けて6つのアクションを以下の順番に行なっていきます。

・線路タイルの配置or線路タイルのアップグレード
企業の本拠地から繋がる線路上にタイルを配置、もしくは既に配置された線路をアップグレードすることができる。
・駅トークンの配置(任意)
企業の本拠地から繋がる線路上に空きのある駅タイルがある場合、コストを支払って駅トークンを配置することができる。
・列車の運行と収入の計算
所有する列車のレベルに応じて、街や都市間を列車が運行し、収入を得られます。
・配当の支払or留保
列車の運行で得た利益を株主に配当するか、そのまま企業の資金として吸い上げる。
・株価トークンの移動
配当を株主に支払えば株価が上昇し、企業の資金として吸い上げると株価が下降する。
・列車の購入
現在のフェイズに対応した列車を購入できます。
例外的にフェイズ6までくると、6列車に加え、D列車も購入が可能となります。

これらのアクションはフェイズの進み具合によって、そのラウンドで運行できる回数は異なり、ゲームが終盤に進むにつれて、最大3回まで増えていきます。

今作は最初でも少しだけ触れた通り、『18Chesapeake』と同様で18xx系の入門として最適とのこと。
私的には『18Chesapeake』との違いも気になるところだったので、以下の通りまとめてみました。

・銀行の開始時資金は7000円。
・マップは狭め。
・列車の値段は2列車80円、3列車180円、4列車300円、5列車450円、6列車630円、D列車1100円。
・会社設立時の株価は65円、70円、75円、80円、90円、100円から選択が可能。
・初期資金は2〜4人420円、5〜6人390円。
・配置できるタイルは黄色、緑色、茶色の3種類のみ。また、ボード外の目的地はラウンドによって黄色(フェイズ4まで)、茶色(フェイズ6まで)、灰色(D列車のみ)と得られる収入が異なる。
・株式市場にオレンジ色のエリアがあり、そのエリアにある株は所持制限の対象外になり、同株に限り60%を超えて購入することが可能。
・駅トークンは配置に2個目以降40円掛かる。
・プライベートカンパニーの能力は全く異なる。

思いの外、少なめですね。
個人的にはマップが小さいので、他プレイヤーとかち合うタイミングが割と早いような気がします。
本プロジェクトはストレッジゴールも順調に解放しているのも嬉しい。
12月27日現在、$160,000を超え、12個もの特典が解放されています。
残り5日で$165,000は余裕で超えるとして、どこまでいくのか楽しみですね。
18xx系で伸びてるのは珍しいような気もします。
送料は$25~$30とそこまで高くないものの、地味に響く金額。
日本からの支援者も多いので、もう少しどうにかって欲しい気もしますが、流石に難しいでしょうね。

18xx系は一見するとハードルが高いようにも感じられるかもしれませんが、確かに今作はルール量的にも取っ付き易いように感じます。
興味はあったけど、手が出せていない方は是非支援してみては如何でしょうか?

【まとめ】

今回は1作品の紹介となりました。
どうしても18xx系と聞くとそれだけで身構えてしまいますが、一度ルールを理解してしまえば意外とサクサク遊べたりするのが不思議なところ。
慣れって怖いですね。
もしも、興味はあるけど触ってから判断したい方は、18xx.gamesで遊んでみるのも良いかもしれませんよ。
実は、これからDuckも18xx.gamesでフォロワーさんと『Shikoku: 1889』を初プレイなんですよね、超楽しみです。

さて、今年も残すところ後僅か。
年末年始、どれだけ遊べるかは分かりませんが、積んでるゲームを少しでも崩せたらなぁと思います。
皆さんも良い年末年始をお過ごしくださいませ。

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