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いま一番興味のないもの

私は「全く興味のなかったものにハマる」傾向がある。

いま私は月に1~2冊本を読む程度の読書好き。読書好きと言うと大体の人は、小学生のころから本読むのが好きだったの?とか、小さい頃何読んでたの?と聞いてくれるのだが、その手の話には全く返すことが出来ないでいる。

というのも私が本を読み始めたのは、高校生の頃。小学生の頃は、外でサッカーをして遊ぶか、家でWii用ゲームソフト「大乱闘スマッシュブラザーズ」をして遊んでいた。中学生の頃は、部活動をして、家に帰り夕食をパパっと済ませると、街灯が真ん中にポツンとあるだけの何もない公園で友人と何の変哲もない話をする。その繰り返しだった。

だから高校生になるまでに本を読んだ記憶と言えば、夏休みの読書感想文しか思いつかない。しかも読んだ本は(ハッキリと覚えているが)「中村俊輔_世界をかける背番号10_ファンタジスタ」。あまりにも共通点が無さ過ぎて「いま世界で活躍している天才にも過去に地道な努力をしてきたことが分かりました。僕も将来、サッカー選手として活躍できるように、練習を頑張りたいと思います。」という誰でも思いつきそうな締めくくりを小一時間、頭をフルに回転させながら図書館で書いたことまで覚えている。

なぜ高校生になって突然本を読み始めたのか。その理由は至ってシンプルで

「本読んでる人ってカッコイイ、、、!俺もカッコイイって思われたい!」

これに尽きる。私の高校は家から少し離れたところにあり、電車を使って通学をしていた。通学の電車内で本を読んでいる普通のおっちゃんサラリーマンが、猛烈にカッコよく見えたのだ。

その日の放課後に、地元には無いあのお洒落な有隣堂に立ち寄り、「本を読むなら純文学でしょ」と本を知らないながらもカッコつけ、村上春樹しか知らないピッカピカの高校一年生は「風の歌を聴け」を手に取った。その本が村上春樹の処女作であったからではなく(運良く手に取ったその本が処女作であったことは後日知ることになる)、単に一番薄くて読みやすそうだったから。そうして、通学の電車内で本を読み始め、今でも月に1~2冊本を読む程度の読書好きが誕生した。

大学に入ると、ひょんなことからアメリカンフットボールを始める。
アメリカンフットボールを知らない人に説明すると、それはもう激しいスポーツ。人と人がぶつかり合い、時には相手を吹き飛ばしながら前に進んでいく狂気じみたスポーツ。

怪我をしない為には、筋トレが必須だった。

しかし、大学に入るまで一度も筋トレをしたことが無いヒョロガリは、
「筋トレ?絶対やりたくないね。あんなもん時間の無駄でしょ。高いジム代払って自分の身体痛めつけて、翌日には筋肉痛が痛え、とか。見ててアホらしいわ。しかもあいつらって食事にも文句言ってくるでしょ。タンパク質が足りてないとか。筋トレ後にはこれだわ、とか言ってプロテイン?飲んで自分に酔ってるだけ。自分が食いたいもの食わせろってんだよ。そんな金があったら家でゲームでもしてるね。アハハハハ、、、」


ちなみに今一番興味のないものは脱毛。今年の夏には、全身つるんつるんで現れるかもしれない。

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