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生きやすくなりたくて、発達障害と診断されたかった。
まえがき
2022年1月25日。当時28歳。
某大学病院の精神科・神経科にかかり、
「ADHD、ASDと診断しましょう」
と言ってもらえた。
「言ってもらえた」
という言い方をしたのは、
やっとハッキリ言ってもらえて自分の腑に落ちたからだ。
今回は、私が「発達障害かもしれない」と気付いてから診断に至るまでの諸々、そしてこれからのことについて書かせてほしい。
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発達障害とは
発達障害とは、先天性の脳機能の障害によって認知や行動に凸凹(特性)が生まれ、ご本人の特性と、ご本人が過ごされている環境・人間関係などの相互関係から社会生活で問題・不適応が起きている状態をいいます。
発達障害には、大きく分けて「自閉症スペクトラム障害(ASD)」「注意欠如・多動性障害(ADHD)」「学習障害(LD)」があり、互いに重なり合うことがあります。また、広汎性発達障害や注意欠如・多動性障害に知的障害が関わってきたりすることもあります。
私はその中でも「自閉症スペクトラム障害(ASD)」「注意欠如・多動性障害(ADHD)」という診断を受けた。
では、ADHD、ASDとは?
ざっくり言うと…
ASDには、「社会性の苦手さ」「コミュニケーションの苦手さ」「想像力の不得手」といった症状があります。
そして、ADHDには、「不注意」「多動性」「衝動性」といった症状がみられます。
一方で、ASDとADHDには「ミスが多い」「空気が読めない」「こだわりが強い」「予想外の出来事に弱い」という共通した症状の特徴もあります。
もっと詳しく知りたい方は、検索してみてほしい。
それにしても、「発達障害」「大人の発達障害」という言葉は最近よく耳にするようになった。
以前に比べて受け入れられて、生きやすくはなっているのかもしれない。
(その分「甘えだ」と言われることも多いようだけど…)
もしかしたらみんな何かしらの発達障害の特性は持っているかもしれない。
ただ診断を受けてないだけの人も多くいると思う。
それでも、私は診断を求めたかった。
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今までの困りごと、大まかにこんな感じ
なんとなくの困りごとは数えきれないくらいにある。
例えば片付けができないとか、物を無くすとか、
人と目を合わせられなかったり、雑談に混ざれなかったり、
食器を洗っている途中でお茶が飲みたくなって、冷蔵庫をあけたら突然そこを掃除したくなったり(気が散りやすい)、
人間関係を築くのが苦手で、
場の空気を読んだ発言ができなくて、
自分の考えをその場でうまく伝えられなくて、
誤解されたり人を傷つけてしまうこともあって、
周りから浮いてしまうことも多かった。
また、聴覚過敏もひどく、周りの音を全部拾ってしまって辛くて辛くて、
高校の時は先生に「うるさくてイライラします…」と泣きついたこともある。
ホテルの宴会場やドーナツ屋さんでバイトをしたことがあったけれど、
記憶力も臨機応変さもなく失敗ばかりで接客も苦手だった。
ここでもバイト仲間の中で浮いてしまったり、自主退職に追い込まれたこともある。
とまぁ、他にもいろいろあるけれど漠然と「生きづらいな〜」と思っていた。
そのため、学生時代は暗黒歴史だと思っている。思い出したくない。つらい。(笑)
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「発達障害」という言葉との出会い
私が「発達障害」という言葉と出会ったのは、今から9年前の20歳の頃。
デザインの専門学校を卒業し、総合職の仕事に就き、店舗で接客販売をしていた頃だった。
その接客販売の仕事がまあ全く合わなかった。
臨機応変ができず、お客様へも会社の人へも思ったことや言葉を伝えることが上手くいかず誤解を受け、毎日怒られて疲れて何もかも嫌になって、かなり塞ぎ込んで人とのコミュニケーションも諦め、俗に言う病んでる状態になった。
また、もともと企画デザインの部署に行きたかったのになぜか店舗に配属され、仕事に対するモチベーションがまったく上がらなかったというのもある。
今にここに書いたことと、そのほかこの記事には書ききれないことも色々あって(このことは後々記事にしていけたらいいなと思ってる)、自分の中に浮かんできた言葉は
「生きづらい」
あまりにも生きづらくて、生きているのがしんどくて、思わず検索エンジンで「生きづらい」と検索をかけた。
その検索結果を眺めているうちに、「発達障害」という言葉に行き着いたのだった。
私が?という気持ちと、
特性の一覧を見ているとほとんどが当てはまったので「私だけじゃないんだ」「正体がわかった」という安心感が芽生えた。
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ファーストオピニオン:グレーゾーン判定
それから発達障害について調べる日々。
そして、自分が何者なのか確かめたいという気持ちになり、
発達障害の診断をしている病院を調べ、かかった。
問診、チェックリスト、WAIS-Ⅲ知能検査など結構いろいろな検査をした。合計で丸一日分くらいかかっていた気がする。
そして下った診断は、
「発達障害の傾向がありますね」
とのこと。
傾向がある。いや、傾向てなんやねん。断定できないのね。そっか、いわゆるグレーゾーンなのね。
ハッキリ言われずモヤモヤし、じゃあ自分はなんなんだと余計わからなくなり、
それでも「生きづらい」という思いは消えなくて、なんだかもうどうしようもなかった。
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カウンセリングに救われる
グレーゾーン判定を受けてからも鬱々とした感じはずっと続いていたので、心療内科に通ってはいた。
けれど病院だから投薬がメイン。
投薬ももちろん必要だけど、それ以上に話を聞いてほしい…。
そう思って、カウンセリングスペースを探し、受けてみることにした。
グレーゾーン判定から8年が経った時だった。
当時の調子、今までのしんどかったできごと、困っていること、通院歴…などをまとめカウンセリングにかかった。
カウンセラーさんは発達障害にも詳しく、かなり親身に話を聞いてくれて、アドバイスもくれた。
そして、
「僕は医者じゃないから診断できないけれど、話を聞く限りあなたは典型的な発達障害だと思いますよ。」
とバッサリ言ってくれたのだった。
あくまでカウンセラーさんの主観で診断されたわけではないけれど、ぶわ〜っとした感じになって、なんだか安心した。
また、
「そんな特性を持ちながら普通に馴染もうとして、仕事もして、自立もして、28年もちゃんと生きてあなたはえらい。」
と言ってもらえて、今までの私が認められたような、救われた気持ちになった。
「もう一度ちゃんと検査してスッキリしたほうがいいよ」
というカウンセラーさんのすすめもあり、
ちゃんと診断してもらおう!という気持ちになった。
ちなみに同時期、通っている心療内科で「適応障害」の診断を受けた。
発達障害の人・傾向がある人が二次障害として併発しやすいらしい…。
私はこの適応障害が原因で以前の勤め先から派遣切りにあうことになるのだが、これはまたいつかの投稿で。
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セカンドオピニオン:ADHD、ASD
発達障害のセカンドオピニオンや診断をしている病院を探し、
そして某大学病院に辿り着いた。
そこは私の住んでいる県でも有名な病院。
「ここで発達障害じゃないって言われたら私はグレーゾーンで生きていこう」と考えていた。
2021年12月上旬あたりに予約の電話を入れ、予約が取れたのが今年2022年1月25日。
そして当日、某大学病院の精神科・神経科にかかった。
改めて問診、チェックリストを受け、そしてなぜか血液検査も受け、
先生から
「ADHD、ASDと診断しましょう」
と言ってもらえた。
正確には、
「ADHD、ASDと診断した方があなたにとってはプラスになる」
というような感じだったけれど。
ADHDとASD。
これが私。これが私の特性。
やっと自分が何者かハッキリしてスッキリした。
そのときに先生が特性に対する対策をメモでまとめてくれたので、とても助かった。
これものちのち記事にできたらと思う。
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おわりに/これからどう生きるか
ここまでが、私が「発達障害かもしれない」と気付いてから診断に至るまでの諸々について。
いろいろ悩んでいた。
発達障害かもしれないと思った。
グレーゾーン判定を受けた。
カウンセラーさんに背中を押された。
はっきり発達障害の診断を受けた。
スッキリした。
・・・そのあとは?
まずは、しっかり診断を受けたことで、困りごとややっかみを「対策したい」というモチベーションがあがった。
自分の取扱説明書みたいなものを作って、自己理解を深めたり、周りにも「私はこんな感じです〜」と説明できるようになりたい。
そして、今までにあったことをnoteに書くなどして発信していきたい。
これまでの人生で起こった事件はストックしているので、それさえももうネタにしていきたい。
仕事的には…今は転職活動中だけども、発達障害と適応障害のことはある程度伝えながらやっていこうと思ってる。
そうすることで、勤務時間や業務量の調整や配慮につながり無理をしすぎることがなくなる…はず。
私が発達障害だと診断してもらった意味は、
私は発達障害です、理解して気を遣ってください、
と言いたいのではなく、
私自身が無理しないように、生きやすくなるための材料になるものだと思っている。
今はいろいろな制度があるし、希望して申請が通れば障害者手帳の交付も受けられる。
障害者手帳を持っていれば、ハローワーク等で障害者枠での雇用に応募できて、さらにその人に合った働き方が模索できると思う。
生きるハードルをほんのり下げて、自分にとってほどよい心地で過ごせるように。
関連すること、またいろいろ書いていけたらと思ってる。
それでは、今日がよき日になりますように。
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