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★旅の記録★ 大阪古代史の旅①池上曽根遺跡(大阪府立弥生文化博物館)

大阪の弥生時代~古墳時代の遺跡・博物館を巡った

★池上曽根遺跡
池上曽根遺跡は、弥生時代中期頃の環濠集落の跡。約60万平方メートル。大型のものも含む掘立柱建物群が見つかっている。周辺では河川と堰の後も発見されており、水田を持つ集落だったと考えられている。その他、環濠の外側には方形周溝墓があったとされている。

復元建物
復元された大型掘立柱建物「いずみの高殿」と井戸「やよいの大井戸」
くり抜き井戸枠(レプリカ:弥生文化博物館)

出土した井戸のクスノキの木枠は直径2.2mと日本最大のもの。建物や井戸の周りには、たくさんの石器や土器を埋めた「祭りの場」が作られていた。

B.C.52年に切り出された柱(レプリカ:弥生文化博物館)

大型掘立柱建物((東西19.2m、南北6.9m)から出土した柱のうちの1本が紀元前52年に伐採されたものであることがわかり、弥生時代は、それまで考えられていたより100年ほど前から始まっていたと推定されるようになった。

タコ壺・イカ壺

遺跡からはタコやイカを採取するための壺のようなものが出土している。

★大阪府立弥生文化博物館
日本唯一の弥生時代専門博物館。大阪、泉州地域を中心に、弥生時代の文化について広く紹介している。隣接する弥生時代の環濠集落跡である池上曾根遺跡の出土物の一部も展示されている。

ジオラマ(弥生時代のくらし)
弥生式土器第1号(東京大学総合研究博物館蔵)
土器の変遷
銅鏡の種類
卑弥呼さん

弥生時代の遺跡として関西圏ではよく名前のでてくる池上曾根遺跡と隣接する弥生文化博物館には、長らく行って見たかったのだが、もともと北摂(吹田)の生まれの私にとっては、大阪南部にはなかなか足が向かなかった。大阪以外での生活の方がはるかに長くなった今、ようやく訪問できて良かった。博物館は弥生時代全般の解説をすることに主眼がおかれているようだったが、池上曾根遺跡についての部屋もあり、コンパクトながらわかりやすく親切な展示内容だった。
博物館で一通りの知識を得てから、隣の池上曾根遺跡へ。あいにくの雨で足元が悪い中だったが、大きな復元建物や井戸を観ることができて、この遺跡の大きさを実感することができた。現在、遺跡公園として再整備計画があるようだが、うまく生かせば吉野ヶ里に匹敵するような公園にできるのだと思う。知恵を絞って、遺跡を生かしたまちづくりをして欲しい。

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