短編小説  私の幸せにあなたを巻き込む

「君とだったら永遠も嘘じゃないかもね、」


いじめられっこの君と、空っぽの私のお話し 私は弱くて、君を守ることはできないから、
いっしょに逃げようって、そして、いっしょに死んじゃおうよって、
言ってしまった。最低なのはわかってる。けど、君は同意してしまった。
もう、後戻りはしない、する気もない。
ただ、「ここってどこなんだろー」って誰にも邪魔されず道路の真ん中歩いてみたり、森に入ってみたりした。少しのお金とノートと、ペン。それで誰にも見られることもないけれど、君と生きた証を書き溜めながら、
き気が済んだら終わらせよう。けど、その前に
「本当に来て良かったの?」
自分でも今更だなって、何回確認するんだろうって思うけど、聴いてみる。
「…私は嬉しかったよ。全部自分のせいでこの世界に幸せなんかないって、確信してたし、それなら最期くらい、自由でいたいじゃん…それにね、私はずっと自分に感情があるから、って苦しんでたの、だから意思を剥奪されたみたいで嬉しかったんだ、おかしいかもしれないけどね、」
「…そっか、なら良かった」
「…」
「…」
私は、今、最期を悟っただから最後くらい、本当の気持ちを伝えるんだ。
「私ね、ずっと君が好きだったよ。」
「えー、過去形?でも奇遇だね、私もだよ。」
もうすぐで終わりが日が昇る、そして、大人という化け物たちが、私達を不幸に誘う。
何も知らないかわいそうなほど幸せそうな大人たちが傷ついた私達をもっと深く、一生治らない傷をつける。戻れないほどにずっと、もっと傷をつける。

私達は手をつなぎならが森に入って最期の散歩をしていた、
「もう終わりだね」
「まだ見つかってないよ。」
「それ、かくれんぼじゃん」
「たしかに…もういいの?」
「うん!もういいの!私、今が1番幸せだから!幸せってなにかわからなかったけど、きっとこれが幸せなんだと思う!」
「私もだよ。来世は絶対に幸せになろうね」
「「約束」」
「おやすみ…愛してるよ。」
「うん、おやすみ。私も愛してる。」

後日見つかった二人の少女は抱き合いながら冷たくなっていた。だか、とても幸せそうな顔をしていた。



救う方法はなく、ただ苦しかった 
               幸せな最期

     希望と愛を持って死んでいった  
心をわかってたあげられるはずもない。

  自分が幸せじゃないと、誰も救えない

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?