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【上腕三頭筋と肘筋】実は意外な関係です!

上腕三頭筋は、上腕の背側(伸側)にあります。
その起始停止を見ていきます。

上腕三頭筋の長頭は肩甲骨の関節下結節というところに付着します。
外側頭は上腕骨の後面に付着しています。
その深部にある内側頭も上腕骨の後面から起始しています。

そして、これら3つの頭すべてが、遠位では一つの腱に集まって、尺骨の肘頭についています。

こちらの腱は非常に強靭で、体表からも触れることができます。
腱反射を見る診察の時にここを打腱器で叩いて腱反射を確認することがあります。

一方、肘筋は肘関節のところにあるボリュームとしては小さな筋です。
起始しているのは上腕骨の外側上顆、停止は尺骨の肘頭と尺骨の近位部に付着していす。

このように、上腕三頭筋と肘筋はどちらも肘関節をまたぐ筋で、上腕三頭筋の長頭だけは肩関節もまたぎます。
なので上腕三頭筋と肘筋が収縮すると、基本的には肘関節の伸展作用があります。
上腕三頭筋の長頭だけは肩関節の
運動(伸展、内転)にも関与しています。

ではこの上腕三頭筋と肘筋、これら両者の関係は何か。
非常に小さな筋である肘筋は、上腕三頭筋の内側頭の一部が分離独立したものと考えられています。

なので両者は非常に位置関係としても近い関係にありますし、筋束の方向も似ていますね。
なので、これは両者はもともとは一体の筋
であり、肘筋の部分が分離独立したもの
なんですね。
なので、この上腕三頭筋、特にその内側頭と肘筋を連続したもの・一体のものとして捉える視点も必要だと思います。

最後に、支配神経について。
上腕三頭筋と肘筋はどちらも橈骨神経に支配されます。

腕神経叢の前側(腹側)の部分は、筋皮神経と正中神経と尺骨神経に分かれます。
それに対して、後ろ側(背側)にあるのが橈骨神経です。

橈骨神経は、後ろに回って上腕三頭筋の長頭や外側頭の深部、内側頭との間を下行していきまして、肘筋の方にも支配神経の枝出していきます。

このように、この2つの筋、上腕三頭筋と肘筋は、橈骨神経支配になります。

以上、上腕三頭筋と肘筋の解剖について、解説でした。
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