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【肺間膜】呼吸運動にはゆとりが必要!?

肺間膜の解剖について解説します。

肺の縦郭側を向いた内側の面、縦隔面といわれる面を見てみます。

ここに肺門がありますね。
そして、そこから胸膜のヒダが下方にのびています。
これを肺間膜といいます。

解剖学で『間膜』というと、上皮性の漿膜の二重膜のことを指します。
このヒダの部分では、胸膜が二重になっていますよね。
だから『肺間膜』。
このように、肺間膜は胸膜の垂れ下がりです。
例えるなら、着物の袖が垂れているような感じ。

気管支や血管、神経は、基本的に肺門の部分を出入りしますから、肺間膜には何も通りません。
「じゃあ、この肺間膜は無駄じゃないか」「意味ないじゃないか」と思われるかもしれませんが、そういうことではないんです。

この肺間膜というゆとりをもたせておくことで、呼吸時に横隔膜が動いて肺が上下したときに、肺門を通る構造物が上下に動きやすいようにしているんです。

また、肺間膜の部分はちょうど肺の下葉の位置で、肺と縦隔を結んでいますから、これが肺の下葉の位置を安定させています。
肺門にゆとりを持たせつつ、下葉の位置を安定化している。
決して無駄な構造ではないんですね。

ということで、肺間膜の解剖について解説してみました。

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