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9カ月で中小企業診断士ストレート合格記22年度(後編)一次試験合格から二次試験合格まで

怒涛の追い込みで一次試験に合格。8月7日に試験を終え、そこから出張や個人事業主のお仕事でパタパタとしており、二次試験の勉強に着手したのは試験終了から1週間後。

本noteでは、一次試験合格後から二次試験合格までの道のりを書いていきます。

一次試験合格までの道のりはこちら

7カ月目:2022年8月「ゼロからのスタート」

一次試験の勉強に必死だったので、書籍の購入以外は、全くと言っていいほど何の対策もしていない二次試験。

まずはスタディングの対策動画を視聴したり、
大好きまっころさんのブログを読んだり、

Youtubeでほらっちさんの動画を視聴したり、

Twitterを眺めたりして情報収集したところ、下記のことがわかりました。

  • ファイナルペーパーというものを作ったほうがよい

  • 解答の型を持ったほうがよい

  • 時間配分をちゃんとしたほうがよい

  • 与件は最初から全部読まない(1段落目のみ読んで、設問読んで、与件に戻る)

  • 線とかを引いたほうがよい

  • 問題用紙は破ってもよい

  • Goodnoteというアプリを使って問題用紙のPDFを取り込み、解答するのが吉(iPadで勉強してました)

  • とりあえず事例を解いてみることが重要

iPadで勉強している方は、Goodnoteおすすめです!買い切りの有料アプリですが、お金払う価値ありです。
そして、一次試験と同じく模試を受けよう!と思ったのですが、申し込もうと思った時点ですでにどこの予備校の模試も満席になっており、模試は諦めることに……。みなさん、模試のお申し込みはお早めに。

気を取り直して、過去問へ着手。過去問は、こちらのサイトからダウンロードしていました。

まずは直前の年度であるR3年度から着手。

こちらが、初めて解いた二次試験のリアルな解答です。

内容ペラペラの解答(1)
内容ペラペラの解答(2)

100分(規定時間の90分から10分オーバー)かけてこの解答……。今見ると、空白多いわ無駄な表現多いわで、アチャチャな感じですが、ここから2カ月半頑張って勉強したら合格できたので、大丈夫です(何が)。

二次試験を解いてみて、質問に対して何を答えればよいのか、期待されている答えがわからない、ということを強く実感しました。

当時の私が思ったことのメモ。玄人には解答が光って見えるらしい。

なので、まずはふぞろいを用いて、合格者との解答差分を徹底比較しました。

合格者の解答と比較した際のメモ(1)
合格者の解答と比較した際のメモ(2)

そして、理解があいまいな知識はまとめシートで確認、ストーリーに厚みを持たせるためのロジックの補強は全知全能を活用しました。

そして、解答の分析から得られた知見をファイナルペーパーに整理する……という手順で、勉強を進めます(この手順はまぁまぁ良かったと思います)。

事例Ⅰのファイナルペーパー。二次試験本番の心の拠り所……。

8月時点での私の課題としては、下記の通り。

  1. 解答のお作法が身についていない(求められている解答を的確に出せない)

  2. 多面的に解答できていない

  3. 事例Ⅳの知識があいまい

  4. 勉強時間の使い方が一次試験と異なるので、適切な勉強時間の使い方がわからない

  5. 制限時間内に解答できない

まっころさんのブログを読んで、(5)に関しては現時点で解決しないと決めていたので、9月は主に(1)(2)(3)に取り組むことにしました。

また、過去問は、1つひとつの自身の解答に対する分析が重要だと感じたので、

  • 合格者との比較が可能な、ふぞろいで扱っている問題のみ取り組む(=予備校が出している問題には手をつけず、公式過去問のみに取り組む)

  • 初見の問題でどの程度解答できるかが、一番実力がわかりやすい確認方法なので、周回はせず過去5カ年分のみ取り組む

  • 量ではなく質であることを肝に銘じる

ということを決めました。

(4)に関しては、一次試験は5〜10分程度のスキマ時間でも動画視聴などで勉強できたのに対し、二次試験は1事例につき90分(この時期の私は120分、180分かかることもあった)をかけて解答→解答分析という流れなので、最低でも90分まとめて時間を取らないと厳しい、という問題がありました。

休みの日であれば時間を確保できるのですが、仕事がある日は、仕事で疲れているところにさらに事例を約2時間かけて解く……という作業がハードでした。

最終的には、

  • スキマ時間にはダンシ君のサブノートを視聴する

  • 平日は基本的に事例Ⅳの勉強のみ(30日完成を信じ、とにかく毎日計算問題を解く!)

  • 余裕のある平日夜か、土日に事例Ⅰ~Ⅲを解く

というスタイルに着地しました。

ダンシ君のサブノート、おすすめです!

8カ月目:2022年9月「なんとなくそれっぽい解答が書けるようになるが、制限時間内に終わらない」

9月は、8事例を解きました。事例を重ねるごとに、二次試験の全貌が分かってくる感覚がありましたが、ただ引き続き時間をオーバーしてしまいます。

それもそのはず…

なんと私は…

解答メモ(汚くてすいません)

解答の下書きと文字数カウントという非常に無駄な時間の使い方をしていたのです。ちなみに試験1週間前までこのスタイルで臨もうと思っていましたが、時間内に終わる目処が立たなかったので、思い切って一発書きに切り替えました。

人によっては下書きを~という方もいらっしゃるみたいですが、私にはその手法が合わなかったようです。結果的に、一発書きがはまりました。受験生の方は、ご自身にどちらのスタイルが合うのか、試してみるのがよいかもしれません。

というか、今思いましたがそもそも私の下書きの方法が間違ってたのかもしれませんw 下書きって何……?

そして、電卓。

あろうことか、わたくし、このオシャレ電卓で試験に臨もうとしていました。

オシャレ電卓

な~んか事例Ⅳ解きづらいな……と思ってたのですが、それもそのはず、ボタンちっさいし押しにくいし、液晶みづらい。

電卓がボトルネックになっていることに気がついた後は、ネットで二次試験向きの電卓を探し、速攻で購入しました。オシャレ電卓はいかん。

あとこの時期、問題用紙の破り方をYoutubeで見てました。なかなかシュールですが、問題用紙ビリビリスタイルで試験に臨む予定の方で、予備校に行ってない方、模試受けてない方、初めての二次試験の方はぜひ見ておくと良いと思います!

9カ月目:2022年10月「最後の最後まで!」

最終月は14事例を解きました。

9月に8事例を解いたことで、「この質問は、こういう内容を解答してほしいんだな」ということが、肌感覚で分かるようになってきた10月。

しかしながら、先述した通り、圧倒的時間不足に引き続き悩まされていたので、思い切って下書きスタイルから一発書きスタイルに切り替えました。

一発書きスタイルに切り替える際に意識したことは、頭の中で組み立てた解答を、解答を書き込む際にきちんと再現できるようにメモを取ること。
文字にすると当たり前やがな、という感じですね……。

僭越ながら解説させてもらうと、まずは設問を読んだ時点で、解答の型を検討します。

  • 第一問:3・3(強み・弱みを各60字で説明とあるので、60字の中にそれぞれ3つの要素を組み込む。)

  • 第二問:DB+S→施策、だなどこ(データベース+強みを活用して、だなどこ(誰に、何を、どのように+効果)で解答。)

  • 第三問:S・B社W補、な・ど(中小建設業が持つ強みが、B社の弱みを補うような形で、な・ど(何を、どのように)を中心に解答。)

  • 第四問:だなどこで解答。

といった風です。(残りのメモは与件読み込み後のもの。後で説明します)

ここまで終えたら、与件分を読み込み、解答に使える要素を拾います。

与件文

私はマーカー1色+シャーペンのみ使用でした。マーカーを使い分けて違いを認識する時間がもったいないと思ったので、シンプル作戦です。

SWOTか設問と関係ありそうな部分をマーカーで線引きし、線の横に「SWOTの該当する要素」または「関連する設問番号」をふっていきます。

ここまで、約20分程度。

与件文を読み込み終わったら設問に戻り、与件文にキーワードを記載していきます。

  • 第一問:与件分から直接拾うのでメモを割愛。

  • 第二問:3つの施策と効果をメモ(婦人服のコーデ→売上、副社長小物入れセット→客単UP、住所→DM)。

  • 第三問:具体的な施策と効果をメモ。

  • 第四問:だなどこの具体的な内容をメモ。

ここに15分ほど時間をかけて、残りの55分で解答を書いていきます。

この解答法を編み出してからはスルスルと時間内に解けるようになり(解答を見直す時間まで生まれた)、あとは本番までにいくつ事例を解けるか、という状態に。

試験の前々日から有給を取得し、二次試験当日の時間割で問題を解きました。

また、当日はストップウォッチが使えません。10月に入ってからは、試験会場に持ち込み予定の腕時計を、実際の試験が実施される時間に合わせ、時間管理するスタイルを取っていました。模試を受けられなかった分、少しでも本番のシュミレーションをできるように、工夫していました。

Twitterを見ていると、試験前日はゆっくりする!という方もいらしたのですが、たしかに、脳を休ませることって大切だよな……と思いつつ、全く余裕がなかったので前日も事例を解きまくる私。

試験前日にねとたすさんの勉強法を見て、最後まで諦めずに追い込みます(この方の動画めちゃくちゃ役に立ったので、おすすめです)。

特に事例Ⅲが役に立った

そして、いよいよ試験当日!

会場は、白金台にある明治学院大学でした。移動中の電車に、同じ診断士受験生とおぼしき方々が。戦友!お互いここまでよく来たよね!がんばりましょう!と心の中で思いつつ、まずは午前中、事例Ⅰ&Ⅱ。

Youtubeで見た、問題用紙ビリビリを無事披露できました。

事例Ⅰの問題用紙

実は紙ベースで問題を解くのが初めて。与件のページの裏に設問が書かれていたことが想定外でしたが、それ以外は違和感なくスムーズに解くことができました。緊張していたので筆圧弱めですw

お昼ごはんは、作ってきたお弁当のオムライスを食べました。そして午後の事例Ⅲ&Ⅳへ。

事例Ⅳで爆死しました。本当に難しかった……。LECの解説でも「絶望的な問題」と言われてた。だよね。

文字通り絶望的な気持ちで帰路につきました。事例Ⅳは足切りの可能性が高いなと……。

そんな絶望の中、力を振り絞り、当日中に作成した事例ⅠとⅡの再現解答はこちら。

事例Ⅰ(73点でした)
事例Ⅱ(65点でした)

事例Ⅲは後日、と思っていたのですが、力尽きてしまい結局作成せず。

お寿司を食べて、いったん受験は一区切りです。

結果が発表される1月12日までの2カ月半、試験のことは忘れて(たまに事例Ⅳ足切りの恐怖を思い出して悲しい気持ちになりながら)、日々を過ごしました。

そして、結果発表へ

結果発表の1週間前から、ソワソワし始めます。

そしてこのツイートから約12時間後……

この日は仕事が休みだったので朝起きるのが遅く、発表時間とされる10時をとうに過ぎて起床。寝起き早々、スマホを開き、急激な心拍数の上昇とともに協会のページを開き、結果を確認。

自分の受験番号が掲載されていることを確認し、にわかには信じられない気持ちでいっぱいでした。

信じられなさすぎて、リビングルームにいた母にも番号を確認してもらいました(たまたま帰省していた)。

やっぱり、番号ある。

合格だ……!

母が「よく頑張ったね~!」と抱きしめてくれて、自然と涙がポロポロと出てきて、横にいた犬が顔をベロベロしてくれましたw

二次試験の結果

  • A 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 I 73点

  • B 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 II 65点

  • C 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 III 67点

  • D 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 IV 61点

  • 合計 266点 / 400点 (合格点240点、一科目でも40点以下で足切り)

足切りに怯えていた事例Ⅳは、他の方のTwitterを見る限り、おそらく得点調整が入ったものだと思われます。とりあえず解答欄はすべて埋めたので、部分点をかなりもらえたのではないかな、と思います。それだけ今年の事例Ⅳは難しかったのですね。

以上が、完全独学で中小企業診断士に挑んだ私が、二次試験(筆記)に合格するまでです。

このあと行程的にはまだ口述試験が残っているのですが、そちらに関しては合格率が99%であること、様々な方がすでに合格記を書いていらっしゃいますので、割愛させていただきます。ちなみに私はタキプロの口述試験対策に参加しました!(2月1日、口述試験も合格していました!)

これから実務補修や実務従事もあり、まだ登録予定というステータスではありますが、経営コンサルタントの国家資格である「中小企業診断士」に恥じない自分でありたいと思います。

前編・後編あわせて12,000字超えとなりましたが、ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

私は決して高得点で合格したわけではありませんし、自分の勉強方法が絶対だとも考えていません。独学で勉強してると、こんな辛いことあるよね、こんな苦労もあるよね……というありのままの記録を見て、独学生(もちろん独学でない方もですが!)のみなさんが「よし、自分も頑張ろう!」と思ってもらえると、そんな嬉しいことはないなぁ、という気持ちでnoteを書きました。

これから試験に臨まれるすべての方の、お役に少しでも立てますように。


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