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065:ゴルフコース体験会(2)

さる3月20日、福岡県の大岳ショートコースにて第二回目となる「ゴルフコース体験会」を実施した。今回はその会に参加して感じた「気づき」についてお話したいと思う。

早期のコース体験がゴルフ継続のカギ

 このゴルフコース体験会、当社が(公社)日本プロゴルフ協会(PGA)様と取り組んでいる新規ゴルファー創出・育成を実現することを目指した組織「オール九州ゴルフプロジェクト」の活動の一環として昨年末から開催しているイベント。

 当社が過去に実施した調査の「ゴルフを始めてから、ゴルフ場体験が早ければ早いほどゴルフの継続可能性が高くなる」というデータを参考にした、

ゴルフ未経験者、コース未経験者(所謂「練習場ゴルファー」を対象としたゴルフコース体験によるゴルフデビュー・ゴルフ継続

の実現を目指した企画。その内容は

・座学(ゴルフコースデビューを果たす上で最低限知っておくべきマナーとエチケット
・コースでのパター体験(パターグリーンを使用)
・アプローチ体験(アプローチ練習場を使用)
・レンジでのショット練習
・4ホールの体験ラウンド
・アンケート回答後、参加賞をプレゼントして解散

時間的にはお昼に集合して17時に終わるという流れ。参加者4人に対して1人のティーチングプロが付いてレッスンを行う。

「グッドゴルファー」創出のためには、やっぱり座学が必要

実際のコース体験では、ショットだけでなくボールマークの直し方などもレクチャー

コース未経験者=若者という認識の誤りを知る

 今回は三連休の中日に開催したこともあり、18名の募集に対して8名申込と多少の寂しさはあったものの、前回以上の気付きがあった。

 その最たるものが、参加者の年齢。特に今回は男性参加者の平均年齢が前回よりも高かったのが特徴的だった。

今回のゴルフコース体験会参加者

 男性5名の年代は、

・40代 1名
・50代 2名
・60代 2名

と、我々が想定していたよりも高めの年代の参加者が多かった。念のため1人1人にヒアリングしてみたが、全員ゴルフコースは未体験とのこと。コース未体験の理由は参加者によって微妙に異なっていたものの、共通していたのは「周りにゴルフをやる友達がいないこと」。

 これには少なからず衝撃を受けた。私の認識では中高年齢層の既存ゴルファーは「放っておいても能動的にゴルフをしている」存在だった。極論すると「放っておいても勝手にゴルフ産業にお金を落としてくれるだろう」と。

 参加者とラウンドしながら実際に会話をする中で、その認識が誤りであることを知った。ゴルフ経験が長いゴルファーの中でもコースデビューを果たせていない「ゴルフ場難民」とでも形容できるような層が存在する。逆説的に言えば、彼等のコースデビューを促すような戦術展開ができればその人達の「ゴルフやる気スイッチ」が入る可能性が高いということ。

 ゴルフ継続率向上というとどうしても若年齢層を想定しがち。それは決して間違いではないのだけれど、我々が見過ごしている「既存ゴルファー」が存在することを知れたのは、とてもとても大きな収穫だった。やはり答えは現場にあるみたい。

 ラウンド中は参加者の皆様と会話しながらだったのだけど、やはりグリーン上でのボールマークなどの所作がぎこちないのは致し方ないところ。一打ごとにポケットからボールマーカーを取り出している男性参加者に「パターのグリップエンドの穴にマーカーを差し込んでおくとスムーズにプレーできますよ」とアドバイスしたら、もの凄く感謝されたのが印象的だった。

 また、体験会終了後に参加者の何人かがお互いのLINE交換をして「一緒にコースデビューしましょうね!」と約束していた姿を見て、ああ、必要なのはこういうことなんだ、と痛感した。

 LINE交換中

 次回は5月末に開催予定。もちろん課題山積なんだけど、少しずつアップデートしてゆきたい。

 最後に、参加賞に協賛頂いたメーカー各社にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

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