一票の格差

選挙で「一票の格差」というのがありますね。言うまでもありませんが、平たく言うと一票あたりの価値が選挙区ごとに違うことです。合憲、違憲、違憲状態など多かれ少なかれ判断が分かれています。

が、今回はこういう意味での「一票の格差」についての話ではありません。
世代や年齢の人数が異なることに対しての「一票の格差」です。

人口(有権者)にける年齢や世代の割合というのは当然ですが均等ではなく異なっています。現状でざっくり言うと、高齢者や年配の人が多いですね。そうすると政治家や候補者は投票してもらおうと人口の多い世代向けに政策や公約を打ち出します。もちろんすべての候補者や政治家、政党がそうではないと思いますが、仮にその要素を排除したとしても、結果として有権者の人口(年齢)構成比が偏っているので、有権者も自分や自分の世代のことだけ考えた場合、人口構成比がより多い世代が投票数も多くなり、獲得数も多くなり、より多い世代にとって有益な候補者や政治家が選ばれます。そうすると人口の少ない世代は不公平感を感じます。なので、例えば基準を出して、人口が多い世代は1倍以下、少ない世代は1倍以上の数字を一票あたりに掛ける、とかしてもよいかもしれません。まあそれはそれで新たな問題も出てきそうですが。

もちろん有権者も自分たちのことだけ考えている人がすべてではありませんし、こう単純に考えられる話でもありません。人口の多い世代に向けての政治をするのはある程度仕方のないことです。ほかにも子どもや配偶者の有無、収入や仕事、生活、何を重視するかといった要素における構成の偏りはたくさんあります。敢えて年齢を挙げたのは、その中でも非常に大きな要素だと考えたからです。

詰まるところ主張したいことは、選挙というのは簡単に言うと多数決です。そうすると必然的に少数派が不利になります。多数決をそこまで批判するつもりもありませんし、概ね合理的だと思います。が、完全ではありません。常に多数派が正しくて少数派が間違っていますか?明らかに理不尽な目に遭っている少数派の人はどうなりますか?政府は(つまり国民は)その人達を救済する法律や制度をすぐに作ってくれますか?自分には関係ないからと放っておけばいいですか?あなたがその少数派になることはないですか?多数決というのはそういうことでもあります。

「一票」は本当に平等ですか?

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