見出し画像

さくらの気持ち



我家の家族犬「さくら」は、4年前の梅雨時にずぶ濡れで泥まみれになり彷徨っていたところを保護した犬。

姉の友人がついてこられて困り、犬好きの姉の所へ助けを求めて連れて来ました。

医師によると、その時推定8歳、おそらくブリーダーにより用済みで捨てられた。

ブリーダー?何で?

さくらの乳の状態を見ると、何度も出産した形跡が見られるとか‥

悪質なブリーダーにはよくある話らしく、産ませるだけ産ませて、産めなくなったら用済みで捨てるらしい。

さくらは、心に傷を負っています。
散歩はできない。抱かれることを知らない。何故か、ダンボールを食べる。
春になると、小さなぬいぐるみや丸めた靴下を加え鳴きながら走り回る。
その鳴き声がとてもせつない。



さくらの心の傷は、私たち家族には計り知れない。
どんなに撫でても愛しても、さくらの悲しい記憶はいまだにさくらの心にあり、癒すことができない。

さくらは最近歳をとり、丸まった靴下を加え寝てばかりいます。
そんなさくらの姿に同じ母として、心が痛み、気持ちが分かるような気がします。

私は、姉の夫(義兄)が亡くなって一緒に住むようになったので知らなかったのですが、さくらを引き取った当初、予防接種でアナフィラキシーショックにより入院した時に、高い入院治療費を少ない年金から工面した姉の話を聞き驚きました。

姉は、ただただ、さくらを気遣い、食事をしなければ手を変え品を変え食事をさせ、完食すれば褒め、ウンチをすれば褒める。
こんな無償の愛を与える人間もいるのに、ブリーダーって何なのかと怒りが込み上げました。

我が家には、さくらの他に保護猫2匹がいます。
猫は野良猫が産んだ子供を連れて来たので保護したのですが、世間にはその野良猫を棒を持って追い払う人もいます。
それを見て可哀想に思った姉夫婦が2匹だけ保護できたのです。

犬にも猫にも与える愛情は同じです。

でも、さくらの残酷な生い立ちを想像すると、同じ生きるものとして心が傷まずにはいられません。
















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?