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9月の音楽レク【歌で人生を振り返る】

「歌は世につれ 世は歌に連れ」という言葉があります。

これは「ロッテ歌のアルバム」で有名な名司会者、玉置弘さんの台詞だったようですが・・
ご存知ですか?

玉置弘

確かに、歌はその時の思い出と深い結びつきがありますね。
忘れていた歌を、久しぶりに聴いたとき、その頃のことが鮮明に思い出された、ということは誰でも経験したことがあるのではないでしょうか。

今回は敬老の日にも絡め、「歌で人生を振り返る」という簡単なライフレビュー的なプログラムを考えました。

どの歌も皆さんがよく知っている歌です。
みなさんならどんな選曲にしますか?


東京行進曲

西条八十作詞 中山晋平作曲 佐藤千夜子歌 昭和4年

昭和4年の歌からスタートします。
銀座の柳、ジャズ、リキュールといったハイカラな言葉がちりばめられています。
映画主題歌の第1号だったそうです。

「母がよく歌っていました」と懐かしそうに話される方がいました。
この頃の生活はどのようなものだったのでしょうか。
電気や水道は?
皆さんにお聞きしてみましょう。


旅の夜風 

西条八十作詞 万城目正作曲 霧島昇&コロムビア・ローズ歌 昭和13年

映画「愛染かつら」の主題歌です。
主演の俳優は「上原謙と田中絹代」です。
聞いてみればきっと誰かが思い出すことでしょう。
歌った二人もこの曲が縁で結婚することとなりました。

映画のにまつわる思い出をぜひきいてみてください。
ある方がステキな話をしてくれました。
「主人と結婚する前に一度だけ一緒に浅草に映画を観に行きました。
映画を観る前に下駄を買ってもらったんですが、その下駄を映画館に忘れてきちゃって・・」
大正生まれのこの方にとって、結婚前に夫となる人と連れだって歩いた浅草や、買ってもらった下駄、観た映画など、本当にステキな思い出だったことでしょう。


隣組

岡本一平作詞 飯田信夫作曲 徳山璉歌 昭和15年

戦時中に隣組という制度がありました。
こちらをお読みください。
戦争についてはあまり触れずに、楽しくなるこの歌を歌いましょう。

小物楽器を配り、4・4・2・2・1・1・ポンができる曲です。

楽器活動については会員登録の上「音楽療法のヒント!」をご覧ください。


りんごの歌 

サトウハチロー作詞 万城目正作曲 並木路子歌 昭和20年

戦争が終わり、ラジオから流れてきたのがこの曲でした。
歌は心を明るくし、前向きにする作用があります。
どんなにか励まされたことでしょう。
食べるものが無くてもみんなで支え合い、頑張って生きていた頃です。

軽い体操をしながら歌ってもいいですね。


湯の町エレジー 

野村俊夫作詞 古賀政男作曲 近江俊郎歌 昭和23年

小津安二郎の映画「東京物語」に『湯の町エレジー』を宴会で皆で歌うシーンがありました。
当時、もちろんカラオケなどは無かったわけですが、酒を飲んでいい気持ちになってみんなで歌を歌う、このシーンに感動した覚えがあります。
いつも生活の中に歌があったのでしょう。
昭和28年の映画ですが、この歌の人気を表してもいますね。


いつでも夢を 

佐伯孝夫作詞 吉田正作曲 橋幸夫&吉永小百合歌 昭和37年

レコード大賞を取った歌で、誰もが知っています。

あとから同名の映画ができました。
下町の工場に勤めている夜間高校の生徒と看護師の青春映画です。

明るい歌詞が気持ちを明るくしてくれますね。


ああ上野駅 

関口義明作詞 荒井栄一作曲 井沢八郎歌 昭和39年

「ALWAYS 三丁目の夕日」の主人公は中学を卒業したばかりの女の子でした。
東北から夜行列車に乗って上京してきた彼女が勤めたのは、下町の自動車修理工場でしたね。
当時、たくさんの子どもたちがこうして夢を抱いて上京してきました。
私たちの今のこの恵まれた生活は、今の高齢者の方々が頑張ってきたおかげなんです。

学校の教師をしていた男性が「当時、定時制の子たちを教えていました」と感慨深げにお話ししてくれたのが印象的でした。

ちなみに昭和39年は東京オリンピックが行われた年です。


星影のワルツ 

白鳥園枝作詞 遠藤実作曲 千昌夫歌 昭和41年

オリンピックで家庭にテレビがやってきます。
それと同時に歌の世界もラジオからテレビに。
新しい歌手がたくさん登場します。


幸せのワルツ 

星影のワルツの替え唄

この歌を知っていますか?
星影のワルツの替え歌です。

メロディというものは、歌詞が違ってもしっかりと歌えるのですから不思議ですね。

作詞者不詳ですが、いくつかパターンがあるようです。
検索していいな、と思うものをお使いください。

涙ぐんで歌ったり、歌詞がいいから欲しいと言う方がいます。

これはメッセージソングです。
明日のことは誰も分かりません。
だからこそ今日を大切に、そして感謝の気持ちをいつも持っていたいですね。


バラが咲いた 

浜口庫之助作詞作曲 マイク真木歌 昭和41年

ギターを持った長髪のグループサウンズが現れたこの頃、大人たちは眉をしかめました。
NHKに出ることもできなかった、そんな時代です。

マイク真木はそんな中、この曲の大ヒットで紅白歌合戦にも出場しました。


花は咲く 

岩井俊二作詞 菅野よう子作曲 平成24年

最後に『花は咲く』を歌います。
高齢者でもこの歌は知っています。
そして「歌いたい」と思っています。
全部歌えなくても「花は 花は 花は咲く」のところは歌えるでしょう。

歌詞指しをする人が一人ひとりの目を見て歌いかけることが大切です。

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