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徒然なるままにモラ逃げ【1】手紙

私はうみと申します。
つい先日、三人の子どもを連れて、俗にいう「モラ逃げ」を敢行しました。

逃げた先は同じ市内の同じ学区内の公営住宅です。大人の足にして徒歩8分ほどでしょうか。
DVである事を公的機関に認定されてから数年。
移り住む場所、タイミング、資金など、諸々の検討を重ねてきました。

今思えば、公的機関に認定されるほどの度重なるDVがあるとはいえ、それは全て日常のこと。喉元過ぎればなんとやら…しばらく反省めいた態度を取られたりすると、この現状を信じて、このままの生活を続けていこうとモラ逃げの意思を捨ててしまうことも幾度。
公的機関に「私たちを離婚させたらボーナスや昇給があるのですか?」という思いを抱いたことも一度や二度ではありません。

最近、SNS等でよくモラ逃げという言葉を目にしますし、報告をされてる方も大変多くいらっしゃいます。
その一方で、日常生活を赤裸々に綴られている方の中には、読んでる側がDVだとハラハラ心配をしているのに、当のご本人は辛い辛いと訴えるものの、あるいは幻想と取られるのではと思うほどの未来を信じて耐え続けてる方もいらっしゃいます。

私自身もこうやって綴らせていただいてはおりますが、上を見ればキリがなく、その程度の我慢もできぬのはあなたに問題があるのではないですか?と評される方も今後おいでになるのでは?と思っております。

夫婦間という特殊な日常の中に、文字だけでは計り知れない空気や、やはり一度は情を抱いて結婚をしたわけなので、自分へのプライドやら信念やら、タイミングやら、その当事者でなければ計り知れないことが数多くあるのだと思います。

そんな私のモラ逃げストーリー、これでは足りない方も、一助になる方もおられるかとは思いますが、
あくまでうみの場合としてお読みいただけると幸いです。

さて、子ども達を寝せた後、一人茶の間で封筒を並べて途方に暮れております。あの日から毎週一通ずつ旧住所から転送されて届く封筒。
ペラペラのやすい封筒にレポート用紙。中身に離婚届は同封されておらず、甘い言葉とも反省文ともとれない拙い文章が綴られています。

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