見出し画像

スマートスーツの腰の負担軽減が25%ってどんな感じ?

スマートスーツには「軽労化」の効果があります。
軽労化とは力持ちになったり、早く動けるようになるなど、「できないことができるようになる」ような身体能力の増強を目的とするものではなく、作業によって身体にかかる負担や疲労を軽減すること「できることを楽にする」を目的にしています。

一方で、身体にかかる負担をを受け止めるのは骨格や筋力です。作業負担を軽減するということは、骨格や筋肉に対する負荷を減らすことを意味します。筋負担を減らすということは、運動刺激を減らすということですから、筋力は低下し、同時に骨格(関節)への負担も大きくなってしまい、本来できていた作業もできなくなってしまうことがあります。

つまり、体力が低下することで「労働の持続可能性」も低下してしまう可能性があるのです。

作業による身体への負担を適度に減少させて、体力は最低でも維持、できれば少しでも増進しよう。というのが軽労化の考え方です。

そこで、25%軽減するのが最適である。というのがスマートスーツの開発の際に、大学の実験室や実際の現場などで、さまざまな方法による検証で得られた結論なのです。

また、「日常的に最大筋発揮力の7割程度を使うことで、筋力は落ちにくい」とする学説もあり、これらが負担軽減率25%の裏付けとなっています。

具体的に25%減少の計測方法ですが、スマートスーツの場合、特に腰周りの筋肉の筋電位を計測することで、スマートスーツの着用の有無で比較するほか、コンピュータによる解析などの結果も併せて評価していて、学会などでも報告しています。

実際にスマートスーツを着用してみて25%がどんな感じなのか?ということなのですが、スマートスーツは着用した際に背中とお尻にゴム材が組み込んでいますので、中腰姿勢を取ろうとすると、このゴム材を伸ばすための力が必要になります。ゴム材の張力が大きい、つまり硬いゴムだと伸ばすために大きな力が必要なのですが、筋負担軽減25%に設定したゴムを使うと、中腰姿勢を取るのに上半身を前に傾ける際に上半身の重さもあるので、動作を妨げるほどの負荷は感じません。かがみ込みによる下半身への負荷も同じように、大きな負担とは感じません。

一方で中腰姿勢から直立姿勢に戻る際には、ゴムの張力によって上半身を持ち上げる感覚はしっかりと感じることができます。下半身も膝の関節の動きを補助しているかのように、すっと立ち上げることができます。

ゴムの張力については、お腹の前のバックルで調整することもできるので、ゴムが少し強いと感じる場合には緩めて使用することもできます。作業の姿勢や動作によって調整することをお勧めします。