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腰以外のサポートはしないのですか?

スマートスーツは腰や膝をサポートするように設計していますが、肩や手首もサポートできないかという相談がよくあります。

結論を言えば「できます!」

しかし、作業者の安全性を考えたときには、必ずしも肩などの補助は有効かどうか心配もあります。

というのは、肩や手首は”旋回”という動きをします。、骨格や筋肉が複雑に作動して稼働域を制御しています。そのような関節の場合、ひとつの動作を補助することができたとしても、他の動作を妨げることになる場合が多いのです。

安全がある程度確保できた作業環境だと良いのですが、例えば、脚立に登っって両腕を挙げる動作があるとします。高所作業で天井の電気工事をする場合とか、果樹を採取する農家さんをイメージしてください。

腕の上げるのは、五十肩を患っている人には非常にきつい仕事です。だから、補助器具を探す理由もよくわかります。

しかし、万が一、腕を上げた状態で脚立から落ちた場合、しっかりと受け身を取ることができるでしょうか?咄嗟の動作を妨げて、落下して頭を打ったりする2次的な被害が起こる可能性がありますので、作業環境を問わず、「腕を上げるのが楽になります。」として、一般的な製品をリリースすることはメーカとしてできません。

安全が確保できる作業環境でなら可能です。そのような要望がありましたらお声がけください。

スマートスーツは腰にかかる負担を軽減します。もちろん腰も旋回しますが、旋回する範囲も狭く、動作の多くは一方向間の屈伸です。この屈伸に若干の捻りがある程度なので対応することができるのです。

同じ考え方で、大きな補助力を発生するとその力に抵抗することができなくなります。結果として大きな災害につながる可能性もあります。だから、スマートスーツは自力で制御可能な程度の補助力にしているのです。