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公立大100校。複雑な社会背景が生み出す現実【女性の学びの確保という側面もある公立大】

北海道旭川市に開学した旭川市立大の誕生により、公立大が100校に到達したのだそうです。

朝日新聞が記事にしています。6月8日10:38まで読めます。

記事によれば、30年で3倍という急増ぶりです。

とはいうものの、47都道府県で雑に計算すると2校程度というのは、そこまで多いわけではないと思わなくもありません。

福岡県の場合、
・北九州市立大
・福岡女子大(福岡市立)
・福岡県立大
・福岡歯科大(福岡県立)
と多い方です。

公立大は、塾の現場に立つと、「希望的は消極的で、現実的には積極的」という複雑な事情を経て選択をする高校生が多い印象です。

九州の事情という側面があるのかもしれませんが、これまで公立大は、女性の学びの補完という側面がありました。
福岡女子大は、女子大として存続していますが、
熊本県立大は、元は熊本女子大ですし、
長崎県立大シーボルト校の前身である県立シーボルト大は、長崎県立女子短期大学を改組して誕生しています。

女性の学びの場の確保という側面から出発している学校が多い歴史あります。
男尊女卑の風潮がかつて強くあった九州ですが、近年は時代とともに随分とやわらいだ印象もあります。
ただ、まだ↓のような認識の男性もいるのも事実であり、

ごくまれにですが、進学についてそのような価値観を引きずっているご家庭もあるのも現実です。

「大学に行きたいなら、家から通える国公立大にしろ」
と言われたという女子生徒もいます。

そのような時に、福岡女子大の存在感は極めて大きく、唯一無二の選択肢となる場合もあるのです。
(九大があるじゃないかというのは、現実的な選択肢としてレベルが高すぎる場合があります)

公立大は、学びの環境に恵まれない若者を救っている側面を感じる部分があります。
批判したい方もいるかとは思いますが、自己責任ではどうしようもない現実の中で、公立大の存在によって救われている現実もあることは理解していただきたいことでもありますね。




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