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2022年九大理系数学[5](3)

今回は、2022年九州大理系数学[5]の(3)を解説します。前回の内容はこちら

問題はこちら。

(3)の前半はx軸対称であることを示します。x、y共にtの関数なので、
x(t)=5cost+cos5t、y(t)=5sintーsin5tと表します。

x軸対称なので、x(ーt)=x(t)、y(ーt)=ーy(t)となるので、これを示していきます。

後半は、C上の点を反時計回りにπ/3回転させてもC上にあると言っているので、複素数平面の回転として考えることができますね。

流石九大、今年は複素数平面は出ていないと見せかけて、ここで使いますか・・・という感じです(^^)
京大の確率が確率漸化式であるかもしれないという先入観がいい意味で有効なように、九大も複素数平面は使うかもというのは、いい意味での先入観かもしれませんね。

なので、任意の点zが原点を中心にπ/3回転(拡大、縮小はなし)しているので、移動した点wは、
w(t)={5cos(t+π/3)+cos5(t+π/3)}
            +i{5sin(t+π/3)ーsin5(t+π/3)}が成り立つでしょう。この結論を目指して変形していきます。

さらに整えて

とします。あとは、加法定理の逆ですが、①、②の部分は5(t+π/3)としないといけない事が分かっていますから、

と処理していきます。先の見通しがあると落ち着いて変形ができると思います。

2022年のセットでは体積が出題されていないので、[5]はできるだけスコアしたい問題だったかなと思います。


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