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意識を、変えろ

会社や組織はNO.2で決まる。とは誰もが知るところ。私の右腕である管理者Kさんには、2021年12月にエミリィプラスを事業承継して以来、ビジネスの商習慣や営業、販促、収支の成り立ちなど私の少ない知識を総動員して教え、会社の数字もオープンにして見せました。最初は「ちょっと何いってるかわかりません」と言っていた彼女も、最近では「色んなことを教えていただいて感謝しています」と真逆なことを言うようになってきました^ ^

そんなKさんは最近よく私を唸らせます。

私はよくハガキを書きます。ずっと昔、尊敬するM社長に教えてもらってから、名刺交換した方にはお礼のハガキを出すようにしています。あえて手書き。しかも万年筆か筆ペンで。「そこはメールではないのだよ、ナカミツくん」と指導してもらいました。最近は歳のせいかたまに忘れるし、よほど気に入らなかった相手には出さないときもありますが(笑)

返事はほとんど返ってきません。だいたい20枚出して、1人からハガキ、数人からメールか電話でお礼をいただきます。宝飾、古物、福祉。その割合は、どの業界でも同じようです。返事がこなくても怒りも悲しみもありません。もちろん返事がくれば嬉しいですが、最初から返事を期待していないのです。何事も期待しすぎるから腹が立つのです。なので出したことさえ忘れていることもあります。もはやただの「習慣」なのです。

そんな、たまーにやってくる嬉しい返事のハガキがここ半年、私ではなくKさん宛に届くようになってきました。会社の共通メールにもKさん宛にハガキのお礼ですメールが届くように。この一年、各機関などへの挨拶はほぼ二人で行っており、同じ相手に同じように名刺交換をしてきました。Kさんには、私が使う事業所住所をあらかじめ印刷したハガキを50枚ほど渡しており「私は名刺交換したらいつもこういうハガキを書いている。一応渡しとくので書けたら書いてみて」と言いました。「はあ…(ただでさえクソ忙しいのにハガキなんて書けるかよ)」的な怪訝な顔をしていたのに、いつの間にかハガキをたくさん出していて、「社長、ハガキが無くなったので下さい」などと嬉しいことを言う筆まめな人に変身していました。私が書いてなかった人からのお礼ハガキを見つけたときは、とても恥ずかしくなります。

つい先日、お世話になった方が異動になるというので一緒に挨拶に行きましたが、Kさんは私が何も言ってないのに花束を用意しており、しかもお礼のメッセージカードを書いて付けていました。私と連名で。もう完璧でした。

リーダーの最も大事な仕事の一つは「自分以上の人材を育てること」と聞いたことがあります。心配りという面ではもはや私を超えている気がしました。これ以上嬉しいことはありませんね^ ^

そんなことをKさんに話すと「今まで、教えてくれる大人が周りにいなかったんですよ。」と笑います。「仕事やマナーやそういった気配り的なこと、教えてくれる人がいなかったんです。だから沢山教えてもらって、いつも感謝してますよ。たまに、うるせえなと思うこともありますけど(笑)」やれやれ。誰に似たのか、クチが悪い。もちろん本来持っているパーソナリティだとは思いますが、しかし上司としては何とも嬉しい言葉をいただきました。

さて、やっと本題です(笑)
私が就労継続支援B型事業所エミリィプラスを事業承継して2年目になりました。日々利用者さんと接している中で、その言動や行動から、一年目では見えてこなかった色んなことが見えてきました。
障がいや病気というハンディキャップはあるにしても、「働く」ということに対しての意識が薄かったり「生活保護」を受けて生きていることに対しての自覚があまりにも希薄じゃないかと思うことがあります。もちろん全員ではなく、人によってですが、甘えや諦めが透けて見えます。「どうしてそういう考え方になるのか。。」私は一年目では持たなかった怒りをおぼえたり、心がモヤモヤしたりしました。
しかしKさんの「今まで教えてくれる人がいなかった」という台詞を聞いて、すぐにウチの利用者さんのことを思い出しました。ああ、もしかしたらこの子たちも今まで誰も教えてくれなかったのかも。と。

働いて納税することは国民の三大義務の一つであり、法の下の平等を主張するなら義務を果たさなければならないといったおカタイことから、働くことで得られるもの、働くことでしか得られない喜びは何か?社会保障が破綻して今の生活保護がなくなったらどうするのか?いつまでもあると思うな親と金。などなど、きちんと教えてあげる大人がいなかったのかもしれません。もしかしたら知らないだけで、知れば「働く」ことへの意識が変わり、生活や行動も向上していくかもしれません。
逆に「いちいちうるさいなあ」「なに言ってるかわからない」「障がいのことも知らないくせに」などという反応があるかもしれません。でも、もはや彼らは学校では教わらない。親御さんにも頼めない。となると私たちが根気よく伝えていくしかないのかと、いまは思っています。

私がメンターから学んだように。
Kさんが私から学んだように。
彼らにも学びのチャンスを。
就労への「技術」だけではなく「意識」も伝える。
そんな就労継続支援B型事業所があってもよいのではないかと。

ゆっくり、でも急がないといけません。もう、みんなも私もあまり時間がないのですから(^^;

長文読んでいただき、ありがとうございました。
エミリィサンキュー!

就労継続支援B型事業所エミリィプラス
代表 中満健

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