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島しょ部をつなぐ海底光ケーブル「ループ回路完成」

今回は、次世代通信推進課と同じICT推進部で関わりがある、情報通信運用課の取組についてです。

都が所管する伊豆諸島や小笠原諸島において、情報通信運用課が行っている海底光ケーブル整備事業をご紹介します。

東京都では、いつでも、誰でも、どこでも「つながる東京」の実現に向けて、島しょ部において海底光ファイバーケーブルの整備を進めています。

これまでも伊豆大島、三宅島及び八丈島の3島は、民間事業者が独自に海底光ファイバーケーブルを整備することによりブロードバンドサービスを提供していました。

しかしほかの島においては、採算面などから民間事業者による基盤整備が進まず、パソコンやスマートフォンによる動画視聴や予約サービスの利用といった、大容量の通信が必要なサービスの活用が難しい状態となっていました。

そこで都では、平成21年から小笠原諸島において海底光ファイバーケーブルの整備を進め、平成23年に地上デジタル放送とブロードバンドサービスを開始しました。

また、伊豆諸島のうち、ブロードバンドサービスが未提供であった利島、新島、式根島、神津島、御蔵島、青ヶ島においては、平成28年から整備を進め、令和2年3月末に全島でブロードバンドサービスの提供を開始し、各島の住民や観光客にとって必要不可欠なインフラとしてご利用いただいています。

このうち、利島、新島、式根島、神津島及び御蔵島においては、大島、三宅島双方からの通信経路を確保できるループ形状とし、万が一海底ケーブルに損傷が発生した際にも安定したサービスを提供できる構成となっていますが、昨年末に御蔵島・神津島間のケーブルが損傷により切断したためこの区間が不通となっており、さらにどこかでケーブルの切断が発生すれば通信障害が発生する状況が続いていました。

この状況を解消するため、今年初めから復旧資材やケーブル敷設船の手配を行い、復旧工事の準備を進めてきました。コロナウィルスの感染拡大等による遅れはありましたが、地元のご協力を得ながら9月末に復旧作業が完了しました。
これによりループ回路が完成し、当初の計画通り安定性を確保することができました。

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 今後は、これまでに発生したケーブル損傷を踏まえ、ケーブル切断等の事故による通信への影響を軽減するため、利島沖合でのケーブル接続工事の整備を進めていくなど、通信設備の強靭化に向けて取り組んでいきます。