クルーズ頑張ってた

ペドロ・ムニョスvs.ドミニク・クルーズ

クルーズ判定勝ち!すごい!

正直、クルーズは膝がダメになったから終わりだと思ってた。

そんなことなかったね。

ムニョスは頭を下げがちなクルーズに対して、序盤は中段下段の蹴りと、クルーズの距離を外す出入りと踏み込みの虚実を繰り返した。

ムニョスはクルーズを動かせば、クルーズの方が消耗が激しい分、後半に根を上げると思ったんじゃないかな。

クルーズは序盤ドジって貰ったけども、結局すぐ持ち直して調子を乱さなかった。

クルーズの膝は恐らくまだ良くない。最初に倒れたとき、自分の突きに振り回されて、平衡を失った瞬間をムニョスに捉えられて打撃を受けた。

クルーズは蹴りを増やしていたし、足の踏み替えも頻繁に行っていたが、ガクンとした膝を使った虚実は殆ど仕掛けられなかった。手首や肘を利かせた刻み突きで手数を増やして見せ、ムニョスに圧力をかけていた。

踏み込んで左刻み突きをついてから横に回る動きは、恐らくもうできないんだろう。

それでもムニョスに突きを見せる事で圧力をかけ、ムニョスの前進阻んで、下がって避ける間を守り抜いた。ムニョスは浅い距離からの蹴りを繰り返したが、突きの交換で押されて、無意識のうちに間を縮められなくなったんだろう。

ムニョスは逃げ回るクルーズを追い立てる突きの組み立ては、かなりしつこく練習していたのだと思う。クルーズが仕切り直そうと下がると、クルーズが頭を振りにくい距離を、ムニョスは維持していた。

ムニョスがクルーズの攻めを待って返すと、クルーズは危険の大きい攻防になった。クルーズはかなり早い段階で察知し、自分が前に出て連打を繰り返し、返せないよう返せないよう、新しい工夫を凝らしてた。

全盛期を取り戻すのでなく、今できる精一杯をやり続けたよね。クルーズすごい。

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