見出し画像

フェリーで食べる丼のお味は?

浜松町駅よりしばし、東海汽船のターミナル。
島に住む親戚より誘われ、家族と来ていました。

乗るのは「橘丸」。基本的に八丈航路に充当されるおふねで、登場から5年と経過してない(当時)新造船に位置するおふねでした。
実は初めて乗ったフェリーでもあります。

酔い止めヨシ!荷物ヨシ!乗船券ヨシ!早く来たのでそこそこの待機時間を経て乗り込みました。

荷物を自席に置き、しばし夜景を眺め

夜景もつまらなくなってきた頃にやってきたのは食堂。このおふね、天候や海上の機嫌次第では丸1日閉じ込めになることもある(※よっぽどのケース)フェリーなので、ちゃんと食堂が完備されています。

面白いところといえばやはり椅子でしょうかね。このおふね、黒潮を横断するからして相当に揺れるおふねなので椅子と地面が半固定状態になっています。床と椅子が繋がれている状態、嵐でぐわんぐわん揺られても椅子があらぬ方向にすっ飛んでいかないようにするための工夫ですね。

食堂は券売機式。食堂外の券売機で食券を買い食堂内で出す方式でした。

頼んだのはカルビ丼。スープ付きでした。
フェリーのことなぞ何も知らなかったのでフェリーに食堂が付いていてしかも温かいご飯が食べられること自体に大興奮でした。

若干トロミがついたタレのかかった肉がご飯に絡む一品。家で同じのを食べようとするとフツーって感想になるんでしょうが、ここはフェリーのなか。東京湾の揺れてるか揺れてないかの若干な揺れを感じながら食べる丼は、そりゃあもう高級食材に勝るとも劣らない美味しさでしたとも。

お値段の割に量が少ないのが気になりましたが、フェリーのなかという環境を考えると結構妥当と言えるのかもしれません。それにこのおふねは揺れるおふねなので、むしろ少ない方がリバースしにくい分いいのかもしれません。

食堂車のある寝台特急・北斗星号は乗れずじまいで引退。思えば夜行の乗り物という大枠でも初めてでした。そんななか、食堂車さながらの大衆料理を食べられる食堂があったというのはワクワク感が高まるには十分だったと言えそうです。たいへん良いものでした。

そうこうしてるうちに橘丸はいよいよ東京湾の出口に差し掛かり、揺れも少しづつ出て来ました。

寝る準備を整え自席、特二等のベッドに戻り就寝。とっくに電波は圏外となっていました。端っこゆえに聞こえる機器音や波の打ち付ける音をBGMに、微睡みは深みを増し……


復路でも食堂を利用しましたがそれについてはまたの機会、ということで

注意:橘丸やさるびあ丸などの貨客船をフェリーと呼ぶか否かについては色々意見あるでしょうが、私は今後もフェリーとして扱わせていただきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?