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マスキングテープの話 ①

今やデザイン雑貨として有名なマスキングテープですが、
13年ほど前にさかのぼってマスキングテープが人気商品になるまでをコレクター観点で振り返ってみようと思います。
(少し長話になりますのでお手すきの際に見ていただければ幸いです。)

2009年のある日、以前から何回か取引のあった海外のお客様から
カモイ社のmt商品を仕入れたいというお問い合わせがありました。
ある程度はmt商品を知ってましたが、小売店を持たないとカモイ社との取引は難しく、一旦は取り扱い不可と返事をしたのです。
それでも仕入れたいという強い要望だったので断ることができず
何とか取り扱うことになったことでマスキングテープという商品に関わることになりました。

実は大学の時から「マスキングテープ」が大好きで販売品として取り扱うことは個人的にも嬉しかったです。前から無地のマスキングテープをデザインや製図に使うことが多かったし、和紙の質感の良さと貼ってはがせる使いやすさが好きでした。

でも、実際にそのお客様がほしいmtの商品はほとんどがカタログに載ってないレア商品ばっかりでいつの間にかお客様に振り回される日々が始まってしまったのです。そのお客様は私と同い年で親近感があったので断れない優柔不断な私は少しでも助けになればと頑張ったのですが、
今になって考えてみるとマスキングテープが好きなコレクターの一人として
動き回ったというのが正しいかもしれません。

あの時は今よりは小規模のイベントでmt限定品を販売していて
大阪から東京、岡山の百貨店やシモジマに行って買い付けをしたのですが、
あまりにも大量に買うのでカモイ社の社員の方に質問され
「外国の友達がmt商品が大好きで代わりに買って送るのですが、もっとほしいと言われて・・個人用と友達の分でこんなに多くなってしまいました」と答えてしまったのです。

後で知ったのですが、mt商品は海外販売禁止で転売も駄目!なのにそのまま言ってしまった。それまでには購入数量も決まり無く、買い放題でしたが、次のイベントから「1人1アイテム5個まで」と。
もちろん、カモイ社もマーケティングリサーチやクレームなどにより決めたことだと思います。

このように購入数量限定で手に入りにくくなり、レア感が高まったことで
mtの定番商品からイベントの限定品まですべてを集めるコレクターさんも増え海外からの関心度も高くなり、マスキングテープ=mt=washi tapeとして定着されて今にいたると思います。

あ!突然、話が変わりますが、
mtマスキングテープの前には倉敷意匠さん、マークスさんのマスキングテープが先に販売されていて少しずつ人気が出ていたのですが、mtマスキングテープのデザインの豊富さが一気に全国制覇(?いや世界制覇)になったと個人的に思っています。

倉敷意匠さんのマスキングテープはシンプルで落ち着いた色合いなので
スクラップブッキングやコラージューなどに使いやすく、今でもロングセラーです。(ちなみに倉敷意匠さんのマスキングテープもカモイ社製造です。)

カモイ社がマスキングテープをかわいいデザイン雑貨商品として生み出したエピソードもすごく素敵な話ですよね。
色んなメディアやmt公式ホームページに紹介されている誕生ストーリはこちら

続きはまた明日!

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