怪盗 vs 警察のせめぎ合い

唐突ですが、『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』をご存じでしょうか?2018年2月から1年間に亘って放送されていた、東映戦隊シリーズの特撮ドラマなんですが。

先日、ふとこの作品の主題歌を聴きたくなりCDを購入したら、面白いギミックを知ることとなりました。

本放送の頃耳にして、男女のデュエットで掛け合いとハモリが面白い主題歌「ルパンレンジャーVSパトレンジャー」という印象だったのですが─なんとこれ、怪盗側のテーマソング「ルパンレンジャー、ダイヤルを回せ」と、警察側のテーマソング「Chase You Up!パトレンジャー」の二曲が一つにまとめられた歌だったのです。
よくあるデュエットなら、一つのセンテンスを二人で歌い分け、共有する部分を音分けしてハモることが多いのに、この歌は常に掛け合っていて、ときどきハモリが入るのが不思議ではあったのですが、まさか別々の歌を歌い合っていたとは。

CDには3曲の歌が収録されているおり、怪盗チームのテーマソングはjazzyな曲調を男性ボーカルで。警察チームの方は打ち込み楽曲を女性ボーカルが歌唱。

歌詞は歌詞で、各チームのスタンスが反映されていて面白い。
たとえば─怪盗側の “ 失いし 時を溶かすため ” とか、“ 最後には 独りきりでも… やり遂げてみせる ” は、本編を観ていた人なら分かる怪盗をせざるを得ない目的。
警察側の歌詞は、怪盗側の歌詞を否定し、ひたすら追い打つように掛け合う。そして時に共闘するかのごとくハモる。これが合唱すると・・・怪盗と警察のスリリングな戦いに。
子供番組の歌と侮れない、よく出来た作り。

特撮通の人にとっては(何をいまさら…)な話なのでしょうが、自分にとっては画期的でした。

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