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【詩】トビラのむこうがわ

そのトビラをおしてしまったら
もうこちら側には戻れない気がして
いつまでたってもそのとびらをおせない
ある日勇気をふりしぼってあけようとしたけど
何年も経ってしまったあかずのとびらは
年を重ねていくうちにますます重くなり
あけるにはすごい力が必要だった

   それでも頑張って押しあけて
   ひとすじの光が見えた時
   そのすきまから
   一気に吹き込んできた風が顔に当たって
   その風の冷たさにおどろいて
   手を離してしまった
   トビラは大きな音をたてて 
   また元通りになった

      これでよかった 
      どこからか安心感がおしよせた
      行かなくてよかった
      胸をおおう恐怖が引いていった
    
    でも。。。

        いつかトビラのむこうに
        出て行かなきゃいけない
        じゃないと前に進めないから

 トビラのむこうにいるあなたへ
   あなたがトビラのむこうから
   ゆっくり声をかけて
   トビラをゆっくりひいて
   あたたかい風をおくってくれれば
   ゆっくり一歩ずつ
   トビラのむこうのあなたのもとへ
   歩いていけるかもしれない


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