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言葉は文化と結びついているとつくづく思い知らされるちょっと困った件

日本で何かを注文したり修理に出したりして
配達/出来上がりは「3日以内」と言われたとしたら、
ひょっとしたら明日か明後日に
届く/出来るかもしれないと、
当然思いますよね。

この「3日以内」
英語で言うと「within 3 days」ですね。

「3日以内」や「within 3 days」
翻訳サイトなどでポルトガル語に訳させると、

「dentro de 3 (três) dias」

伯葡語:【ントゥロ・ヂ・トゥス・ーアス】
欧州葡語:【ントゥロ・ドゥ・トゥィシ・ディーアシ】


と表示されるのが通常です。

「dentro de ~」

伯葡語:【ントゥロ・ヂ】
欧州葡語:【ントゥロ・ドゥ】

とは、
直訳すると、
「~の中」
で、

これをポルトガル語の辞書で引くと、
『no prazo de ~』と同意」となっており、

この「no prazo de ~」を直訳すると
「~を期限として」と言った意味になります。

つまり、ある期限を設けた上で、
「その範囲内」ということですから、
間違いなく「以内」なのです。




が...、

大半のポルトガル語圏で
「dentro de 3 dias」と言われてから
2日後に店に立ち寄り、

「ひょっとして出来てるかなぁ~とか思って…」

などと言おうものなら、

十中八九

「Dentro de 3 dias (3日後)だと言っただろうがぁ~!」

と怒られたりするので、

「Dentro de 3 dias (3日以内)だと言ったじゃないかぁ~!」

と言い返すことになるのです…。

そもそもこんなんでは会話も成立しとらんじゃん! >爆!!

😆 😅 😂 🤣 🥲

いや…、
ポルトガル語圏にも賢い人はいっぱいいるし、
理屈っぽい人ならもっといるので、

「いやいや、確かに『dentro de 3 dias』とは3日間の範囲内という
意味であるということは否定しないが、この国で『dentro de 3 dias』
と言えば『3日後』という意味だ。だから、ウチでも他のところでも
『dentro de 3 dias』と言われたならば、きちんと3日後に行くように
しなさい。分かったかね?!」

などとお説教されてしまう場合もあります...。

やれやれ...。

ま、外国人からすれば、日本人に

「『ごはん』とは、茶碗に入った米を炊いたもの、
『ライス』とは、同じものを皿に乗せたもの。
そんなの当たり前~♪」

なんて言われても、

「Why ジャパニーズ ピーポー?!?!」


なわけだから、
案外似たようなものなのかもしれないけれど、

それでも
「3日以内」=「3日後」
だなんて言われた日には

「無駄に期待させるな、コンニャロメ~!」

と思いますわナ...。

😅😅😅

では、
本来の「3日後」という言い方は存在しないのかというと、
勿論そんなことはありません。

ごくごく普段使いの口語ならば、

「daqui a 3 dias」

伯葡語:【ダキア・トゥス・ーアス】
欧州葡語:【ダキア・トゥィシ・ディーアシ】

と表現しますし、

丁寧な言い方であれば、

「em 3 dias」

伯葡語:【エン・トゥス・ーアス】
欧州葡語:【アィン・トゥィシ・ディーアシ】

という表現があります。


ところが、何故か
「em 3 dias」にも増して丁寧なのが
「dentro de 3 dias」だと
信じて疑わない人が大勢いるのです…。

だからこそ、
客商売をしているところであれば、
極力これを使いたがる…というわけです。

ま、時と共に

「『dentro de 3 dias』と言われて2日で出来るなんてことないよね?」

というのが当たり前になり、

それに伴い表現の意味も
現実に見合った形で定着してしまった
というだけのことなんでしょうけれど...、

こういうことも

「ま、文化だから仕方ないか...」

と妥協できなければ、
日本人はイライラすることが
必要以上に多くなってしまうかもしれません...。

てなわけで、

本日もお読み頂き、誠にありがとうございました!


※ ポルトガル語圏ではのんびり構えるのが一番よン♪、否、
「ネコのピクニック」はこたつぶとんさんの作品です。


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