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#11 タロット占い師 「Mahou」さん

中学3年生の頃に同級生の影響で洋服の魅力に取り憑かれ、今に至る(41歳)までに体験した、洋服をはじめとした道具にまつわるアレコレを中心に "モノ" にまつわる物語を書き綴る日記『僕の洋服物語』のスピンオフマガジン。

これまで20年以上、洋服というフィルターを通して、多くの人から数えきれない学びをもらっている。私は "人" が大好きだ。

これは、私の人生において忘れられない "ヒト" との記憶...読んだあなたが、人生の素晴らしさを再確認し、自分の周りにいる人のことが今よりもっと好きになれる。

そんなきっかけになってくれたら嬉しい。


【タロット占い師 Mahouさん】

2年ほど前、長く店を支えてくれている古くからの友人であり、今ではPOD CASTの世界でトップランカーとなったU君と仕事のミーティングをしていた時、

「おかちゃん、なんか最近調子悪いね。元気がないというか覇気がない…今の岡ちゃんとミーティングしてもよくないからやめよう。その代わり、リスナーさんで、podcastのイベントとか手伝ってもらってる占い師のMahou(マホ)さんて人がいるんだけど紹介するから一度話してみて。」

いつも厳しく忖度抜きで正直な言葉をくれる彼の口から、占い師というフレーズが飛び出してきたことには心底驚いた。

「占いとかまるっきり信じてないんだけど、Mahouさんは少し違う気がする。東京の大企業の社長さんとか、芸能人なんかも相談に行ってるみたい。僕も少しみてくれたんだけど何も伝えていないに、丸裸にされるような感覚だった。今回の料金は僕からのプレゼントにするから話だけでもしてみたら?」

正直、そこまで調子悪いとも思っていなかったし「なんだよそれ」って感想だった。仕事を早く進めたい..はやる気持ちとは裏腹に、過去10年以上にわたり一緒に仕事をしてきたが、彼は私に嘘を言ったことはない。

自分は気づいていないだけで調子が悪そうに見えるのだろうか?そんな不安もよぎり、試しにセッティングしてもらうことにした。


本来なら東京青山にある店舗に出向いてしっかり話を聞く方が良いのだろうが、ひとまずは電話で話を聞くことにした。ここで書ける範囲で紹介する。

M「初めまして。マホです。事前に岡ちゃんのこと(名前と生年月日)は聞いてる。岡ちゃん、自分の内面が女子だということは自覚してるかな?花とか、キラキラした綺麗なものって昔から好きでしょ?どう?」

岡「あ、はい。なんか花屋さんとか美術館とか昔から好きです」

M 「だよね。今はね、なにをやってもしっくりこないと思う。あとで話すけどそんな時期。あなたは全てに気分が大きく影響するの。本来は人前で話したりフロントマンとして話すというより、自分の好きな世界で好きなものに没頭したいタイプじゃない?」

岡「うーん。人前で話したりするのは比較的好きです。でも小さい頃、レゴブロックが大好きで、それを始めると知らない間にすごい時間遊んでたりはしましたね」

そんな話から始まったが、占ってもらっている感覚というより、全く知らない人にここまで自分の話をしていることに驚いた。


その後、初回から過去2度ほどお願いしているが、私の中でマホさんは占い師さんというより、自分のメンタルを整える先生になった。

自分の仲間や家族、お客さんたちに囲まれていても、なにかしら閉塞感や孤独感が襲って来ること、あなたも一度は経験したことがあるだろう。

自分でお店を営む以上、365日、常に自分が動き考えなければいけない。特に洋服屋などは正解もなければ決まったスタイルもない。答えがないことに向き合いスタイルを貫くというのは、聞こえはかっこいいが、それなりのリスクを抱え続けるということ。

洋服が大好きな私は、時に商売道具としてではなく店に飾る絵画を買っている感覚になってしまう。ビジネスとしては頭の良い方法でないのは十分理解しているが、どうしても、その洋服の素晴らしさを伝えたくなる。

マホさん曰く、

「岡ちゃんは目先のお金より自分の感覚に嘘をつくことが何よりストレスなの。いわばお嬢様なのよ。悪く言えば世間知らずでお人好し。この世に悪い人なんていないと未だにどこかで思ってるでしょ? 当然、騙されたりはしないだろうけど、そこもまたあなたの特性。その感覚をそのまま店にしているからこそ、あなたの店が好きな人が多くいるの。大事なのはそんな自分を受け入れること」

毎回、同じことを言われるから、私はきっとお嬢様なのだろう笑。

その度になんとなく納得できたり嫌な気にならないのは、深層心理に働く前世の影響だと教えてくれた。


友人同様、私自身も占いは信じない。でも年に何度も墓参りには必ず行くし、店の神棚の榊の手入れや入れ替え、水と塩は毎日交換する。そういう意味では比較的、信心深いタイプだと思う。

「店というキャンバスに絵を描いている」

マホさんと初回はなしをさせてもらった時にいってくれた言葉だが、前後の話もあいまって驚くほど納得させられた。自分の行動に根拠が生まれた瞬間である。

ただ、好きなことを仕事にするということは、大袈裟に言えば不安や苦悩を押し入れに詰め込んで、毎日楽しく過ごしているフリをしなければいけない。

だからこそ、押し入れを定期的に整理する必要がある。意識していないのだが、決まって年末近くにマホさんに相談しているのは私にとって心の押し入れの大掃除なのかもしれない。

縁あって私はマホさんだが、そんな人がいてくれるだけで人間というのは驚くほど楽になれる。マホさんに相談している各界の有名人なんかも、自分の道を具体的に教えて欲しいのではなく、心の大掃除に通っているのかもしれない。


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