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[続.洋服物語] 動物の生きた証がそのまま残る至極のジャケット。

中学3年生の頃に同級生の影響で洋服の魅力に取り憑かれ、今に至る(41歳)までに体験した『洋服』をはじめとした『モノ』にまつわるアレコレ。

自分の価値観を形成するうえでターニングポイントとなった『私と"モノ" との記憶』いわばモノにまつわる物語を書き綴る日記。

これは、
『おすすめアイテムの紹介』ではない。
『私物紹介』でもない。

読んだあなたが、少しでも洋服を好きになるきっかけ、自分の使う道具を愛らしく感じてもらえるようになれば嬉しい。


:Episode.26
「FRANK LEDER BABY GOAT LEATHER DRAWSTRING SHIRT TOP」

先日、当店のメインブランドフランクリーダーより春夏アイテムが大量に入荷した。今回は入荷した春夏のアイテムからピックアップ…と言いたいところだが、春夏のアイテムに混ざってとんでもないものが入荷したのでそちらを紹介しようと思う。

仔山羊の革を使用したシャツジャケットと、プルオーバータイプのジャケットである。※入荷後すぐシャツタイプは完売した。

それほどまでにフランクリーダーが制作する革製品というのは毎回驚くほど質感もよいことで有名である。

「BABY GOAT (キッドスキンとも呼ばれる)」とは、生後半年以内の「仔山羊」を指す。山羊革(ゴートレザー)に比べて、革の繊維密度が細かく染色加工をするとしっかりと浸み込んで美しく発色する。希少性が非常に高く高級革として扱われている。

今回のアイテムに使われている革もなんらかの事故や病気で亡くなってしまった仔山羊の革を使っているため、元々、生産できる数量は安定しておらず、戦争やコロナなど様々な要因によって以前より数万円、価格も上がっている。

傷や血管などをそのまま活かした素材は、動物が生きた証というのか、独特の力強さを感じる。喉から手が出るほど欲しいのだが、一枚しか入荷していないのでグッと我慢を続けている笑。

シンプルでありながら存在感あるこういうアイテムは、5年、10年と着用を繰り返すことで自分だけの圧倒的な一着に仕上がっていく。

なかなか簡単に手に入れられるものではないが、洋服において一生モノとはまさにこういう物のことを言うのだろうと思う。

どんな人がこれを買っていくのだろう…そんなことを想像しながら、眺めるとどことなく切ない気持ちになる。それほどまでに "欲しい" 一着。

果たして我慢できるだろうか…。



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