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おすすめの調査報道などを紹介します~先週のSlowNewsLetter第9号より

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先週の『SlowNewsLetter』の第9号で、瀬尾傑と熊田安伸がピックアップしたは、こちらの4本でした。
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警察庁長官狙撃事件「実行犯逃走手助け」 当時参考人の元自衛官新証言
(毎日新聞 2023/3/20)

国松孝次警察庁長官狙撃事件で、警視庁が参考人として事情聴取した元自衛官の男性から、「事件当日、『狙撃犯』を名乗る知人の逃走を手伝った」という新証言を毎日新聞がスクープ。事件発生から28年、入手したという900ページの捜査資料も気になります。(瀬)

「袴田事件」は必然だった? 数多くの冤罪を生んだ静岡県警エース「紅林麻雄」の捜査手法
(弁護士ドットコム 2023/1/16)

「袴田事件」をはじめ、戦後の静岡県で多くの冤罪が発生したのはなぜか。その背後には拷問を含む強引な捜査で知られ「昭和の拷問王」とも呼ばれた一人の刑事の存在があったとする、小説『蚕の王』(中央公論新社)を書いた作家・安東能明さんへのインタビュー。(瀬)

検察vs政界 経済事件記者の備忘録
(日刊ゲンダイ 2023/3/6~)

検察取材といえばこの人、レジェンド記者村山治さんが、金丸信・元自民党副総裁が脱税容疑で電撃逮捕された事件の内幕を明らかにする連載をしています。検察や国税当局が、「政界のドン」に挑むためにどのような動きをしていたのか。まさに村山さんにしか書けない「取材ノート」は、スクープの塊でもあり、隠れた現代史でもあります。(熊)

「少年A」記録廃棄「私が判を押した」 元職員ら証言「捨てないのはサボりと同じ」
(神戸新聞NEXT 2023/3/18)

重大少年事件の記録を永久保存する規程を設けながら、なぜ全国各地の裁判所は捨ててしまったのか。問題発覚の契機となった神戸連続児童殺傷事件の記録廃棄について、最終的に決断した元首席書記官が語ったこととは。半ば機械的に廃棄された可能性が浮かび上がってきました。(熊)

『国費解剖 知られざる政府予算の病巣』
(日本経済新聞社編 2023/3/13)

先週は本をピックアップしていなかったので、先々週のメルマガからです。
コロナ予備費の12兆円は一体、どこに流れ、消えてしまったのか。日本の財政規律はこのままで果たしていいのか。巨額の予算の使途を検証できない国家の在り方に強く警鐘を鳴らし、基金という名前のブラックボックスがただ人件費だけを無駄に使わせ、経済効果をまるで生んでいない実態を明らかにした、唯一無二の「日経流調査報道」。この週末に読むにはぴったりです。(熊)

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