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2022年8月ついにフィリピン株が反発!このまま上がり続ける?

どうもshoheybeatzです。

今年に入ってからずっと低迷していたフィリピンの株式マーケットですが、

ついに待ちに待った瞬間がやって参りました!

8月2週目となる先週、フィリピン株式マーケットが大きく反発、上昇していますが、今何が起きてるんでしょうか?

もうマーケットは底打ちしたんでしょうか?

このまま株価は上がり続けるんでしょうか?

今回はフィリピンのマクロ経済と今年上半期の各社の業績についてご紹介したいと思います。

フィリピンのマクロ経済

先週フィリピン統計局 (PSA) から発表された第2四半期のGDP成長率はパンデミックによる規制の緩和と選挙支出により9%成長を遂げたサービス部門の貢献があったものの、急速な物価上昇により消費が鈍化したことで市場予測の8.4%に対して7.4%という結果でした。

世界的な物価上昇はフィリピンでも今後の経済成長の妨げとなる深刻な問題と見られていて、7月度の消費者物価指数(CPI)は燃料価格の高騰により輸送費と食品価格が上昇したため6.4%に上昇し、前月の6.1%と前年7月の3.7%を上回り過去4年間でもっとも高い数値となりました。


製造業の生産高を示す指標である購買担当者指数(PMI)もインフレの影響を大きく受け、6月の53.8から7月度は50.8に低下しフィリピンの工場生産高は過去11ヵ月で最も弱い数値を記録しています。

さらに以前から問題になっていたフィリピンの失業率ですが、6月は5 月と同じ 6%となり横ばいでしたが、失業中のフィリピン人の数は、5月の293 万人から299万人に増加しました。

インフレに対応するためフィリピン中央銀行(BSP)は、今年の5月以降、主要金利を125 ベーシスポイント引き上げていますが、来週金曜日8月18日に行われる予定の政策会議で主要金利をさらに50ベーシスポイント引き上げる可能性を示唆しています。

インフレと金利上昇に加え、もうひとつ重要な懸念材料のひとつであるコロナの感染者ですが、保健省(DOH)によると、国のアクティブケース数が先週木曜日から増加していて集中治療室(ICU)の利用率が以前の26%から28%に僅かながら上昇したことを受け、地方自治体に対策を強化し、警戒するよう呼び掛けています。

フィリピンの株式マーケット

フィリピンの株式マーケットですが、2022年はウクライナ戦争を機に長期低迷をしていて、直近の高値から20%近く下がっていましたが、8月2週目に米国の消費者物価指数の発表とフィリピンの上場企業各社の決算が良かったことで大きく上昇して2ヶ月ぶり6600レベルまで回復しました。


米国の消費者物価は先月、ガソリン価格が急落したためインフレが減速し、米連邦準備制度理事会が積極的な利上げを今後控える可能性が出てきたと市場心理が高まったこととで大きく反発、

それにともなってフィリピンの株式マーケットも米国の消費者物価指数発表後、PSEiも大きな陽線を出して6,680.68まで上昇しました。

続く12日金曜日はフィリピンのインフレも米国同様に押さえられ、今後BSPが積極的な金融引き締めを行わないと投資家が楽観視していること、

また先週発表があった各社の2022年上半期決算が好調であったことやフィッチソリューションズが2022年のフィリピン経済成長予測を6.1%から6.6%に上方修正したことも加わり上昇たと報道されています。

2022年上半期の各社業績


では、今回の上昇要因となっているフィリピンの上場企業各社の決算発表について一部をまとめてみましたので、みてみましょう。


Ayala Corporation(AC)

Ayala財閥グループは2022年上半期の純利益が前年比56%増加の163億ペソと報告、先週は株価が大きく上昇しました。

同グループの銀行部門のBPIはローンの伸びや純利ざやの増加、貸倒引当金の減少に加えて、不動産の売却により204億ペソ、不動産部門のAyala landは前年比34%増の81億ペソ、通信部門のGlobe Telcom 51%増加の197億ペソ、エネルギー部門の ACENは前年比23%減少の27 億ペソとなっています。

SM Investments Corp. (SM)

SM財閥グループはコロナの移動制限の緩和による消費者支出の増加の恩恵を受け、上半期の連結純利益が26.8%増加の255億ペソを記録。

BDO Unibank, Inc. は、上半期に239億ペソの純利益を達成し、前年の記録から12%の増加。China Banking Corp も純利益が前年比39%増加の101億ペソで、不動産部門の SM Prime Holdings, Inc. は、連結純利益が 21%増加して141億ペソと報告しました。

JG Summit Holdings Inc.(JGS)

ゴコンウェイ財閥グループJGサミットは昨年同期の9,366.9億ペソの利益から、今年の上半期は27億ペソの純損失を計上しました。損失の原因は同社の外貨建て債務に対するペソ安の影響によるとのことですがUniversal Robina (URC)はの純利益は、前年比23%減の62億ペソ、Robinsons Land(RLC)は昨年の54億ペソから14%減少して47億ペソ、Cebu Air (CEBU)は53億の純損失でした。

Jollibee Food Corporation (JFC) 

フィリピンのファーストフードの王様ジョリビーは中国がコロナにより売上低下を招いたにもかかわらず、第2四半期に前年比185.8%28 億ペソの純利益を計上し、上半期の売上高は 前年比35.4%増加にあたる1,331億ペソとなり、木曜日は株価が大きくハネ上がりました。

San Miguel Corporation (SMC)

コロナやサプライチェーンの問題、インフレの影響がある中で、事業全体で収益が増加して2022年上半期に198 億ペソの純利益を計上しました。San Miguel Food and Beverage, Inc.も前年同期比で 8%増加して(FB)も188 億ペソ、Ginebra San Miguel Inc. (GSMI) は19%増加の25億ペソを報告しています。


International Container Terminal Services Inc. (ICTSI) 

2022年上半期の世界の港湾運営による収益が合計10億6000万ドルで、昨年の8億 8,260 万ドルから20% 増加したと発表しました。

DMCI Holdings, Inc.(DMC)

一般建設、石炭、発電、不動産開発、水利権、ニッケルの採掘と製造を行っているDMCIの第2四半期の連結純利益が73%増加の90億3000万ペソを計上。

Metro Pacific Investments Corp(MPIC)

2022年上半期の連結コア純利益が前年比 24%増加の75億ペソとなり、 2022年通期のでパンデミック前の2019年のコア純利益156 億ペソに近づく可能性があると発表しました。

D&L Industries Inc. ( DNL)

上場化学品および食品成分メーカーのD&Lは2022年上半期に16億ペソの純利益を報告、上半期の収益も前年同期の13億9,500万ペソから17%増加し、パンデミック前の 2019年上半期の14億1,240 万ペソよりも15%増加したと発表しました。

Semirara Mining and Power Corp. (SCC) 

PSEiに再び追加されたセミララは石炭と電気価格の上昇により、前年同期の40億ペソのほぼ 3 倍にあたる108億ペソを報告しました。

PLDT, Inc.(TEL)

第2四半期の帰属純利益は、厳しい経済状況にもかかわらず、データとブロードバンドの注力したことにより前四半期比の成長を維持し、上半期に66億ペソ (66 億ペソ) 増加して 749億ペソとなりました。

Converge ICT Solutions Inc. (CNVRG)

光ファイバーブロードバンドインターネット のサービスプロバイダーである同社は高速ブロードバンドサービス展開や中小企業 (SME) 向けサービスの需要増加に伴い2022 年上半期の純利益が39億 5000 万ペソで、前年比で 21.5%増加の2桁の成長を記録しました。

まとめ

2022年第2四半期のGDP成長率はコロナによる規制緩和と選挙支出があったにもかかわらず急速な物価上昇が消費に影響を与えたことで市場予測の8.4%に対して7.4%という結果に終わりました。

7月度のフィリピンの消費者物価指数(CPI)は燃料価格の高騰により6.4%に上昇し、過去4年間でもっとも高い数値を記録し、フィリピン中央銀行は今年の5月以降、主要金利を125ベーシスポイントすでに引き上げていますが、18日に行われる政策会議で主要金利をさらに50ベーシスポイント引き上げる可能性があります。

さらには製造業の生産高を示す指標である購買担当者指数(PMI)の低下やフィリピンの失業者の増加に加え、コロナの感染者数が最近増加傾向にあり、今後の経済成長の妨げとなる深刻な問題と見られています。

こういった経済の状況にもかかわらず、フィリピンの株式マーケットは先週発表された米国のインフレ鈍化のニュースと各社の好決算により大きく反発してほぼ2ヶ月ぶりの水準まで株価が戻ってきました。

このままフィリピンの株式マーケットの上昇は続くのでしょうか?

その答えの重要なファクターと言えるフィリピンの金利について来週8月28日の政策会議にて議論される予定です。

もうマーケットは底打ちしたんでしょうか?

これから年末にかけてフィリピン株式マーケットは上がり続けるんでしょうか?

だとすれば、今から全力で買いに行くべきなのでしょうか?


今年の株式マーケットについてと投資戦略については今年の4月に記事を書いてましたので、ぜひお読みください!

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