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2023年8月フィリピン株指数9カ月ぶりの最安値!そんな中、上昇している10銘柄

どうもshoheybeatzです。

夏ももう終わりですね。
まぁ、フィリピンは常夏ですが。



そんな常夏のフィリピン株式指数PSEiは4週連続で下落した後に6,300ポイントを割り込み、6,290.27でクローズした9カ月ぶりの最安値を記録しました。

先月、書いた記事でフィリピンでは8月は幽霊月と呼ばれ、年間で最も株価は下がりやすいと言ったのですが、その通りになってしまい、8月18日の相場ではほとんどの個別銘柄は真っ赤で目も当てられません。

しかし、ふとそんな下落している銘柄を尻目にこの1年間でみると大きく上昇している銘柄がいくつかあることに気がつき、一つ一つ見てみると意外な共通点が。。

そこで今回はそんなフィリピン株式が低迷している中、上昇している10銘柄を紹介します。

1. DigiPlus Interactive Corp. (PLUS)


ゲーム、カジノ
YoY 270.71%

DigiPlus Interactive Corp. (旧 Leisure & Resorts World Corporation)は、ゲームおよびカジノ業界の大手プロバイダーの 1 つです。

2023年は国営Philippine Amusement and Gaming Corp (PAGCOR)のライセンスを取得したゲームプラットフォーム『BingoPlus』が着実な成長を続ける一方で、電子ゲーム事業とカジノ部門が運営サイトの再開によって大きく回復したことが好業績に含まれ、

上半期の純利益はデジタル小売ゲームの好調な業績が寄与し11億ペソとなり、前年同期の2億5,700万ペソの損失から逆転しました。

2022 8月に1.40 ペソだった株価が2023年8月現在5.19ペソでYoY 270.71%上昇していますが、

会社名をググると色んなニュースや記事がでてくるので、DITOが有名になりはじめの頃のように話題になっているようです。

なお、フィリピンのゲーム業界は、総収益(GGR)が少なくとも年間10%の成長を記録する可能性が高く、今年は過去最高を更新し、5年後には4,500億ペソから5,000億ペソに達するとPAGCORが発表している将来性が高いマーケットです。

2.SSI Group Inc (SSI)


小売
YoY130.00%

1980年代に設立されたSSI グループは、フィリピンで96以上のブランドと555以上の店舗を擁し、高級品市場の拡大を続けている小売業者です。

なお、この市場は2022年の3,491億米ドルから2027年には4,190億米ドルまで、3.7%のCAGRでに増加すると予想されていて、

今年のフィリピンの高級品収入は12億9000万米ドルが見込まれており、SSIは高級品市場で最大のシェアを占めています。

2023年、同社の上半期の純利益は売上高の増加、支払利息の減少、粗利益率の上昇により、105%増加し10億ペソとなりました。

実店舗、レストラン、オンライン施設、ECサイトからの売上高の向上に貢献しています。

SSI Group Inc (SSI)の株価は2022年、8/2に1.4ペソでしたが、2023年8/18現在 3.22(130.00%)となっています。


3. Keppel Philippines Properties Inc (KEP)


不動産
YoY 122.32%

シンガポールに拠点をおくkeppel corporationの子会社である同社はフィリピンで住宅、オフィス、商業用地の不動産開発活動を行っています。

マニラのパシグ市にある住宅開発パームデール ハイツや、ADB アベニュー、オルティガスセンター、マンダルヨンシティの複合用途開発のPodiumコンプレックスなど住宅および商業施設を所有しています。

今年3月BDO Unibank Inc.がKEPの合弁会社SM Keppel Landを買収し、オルティガスにあるザ・ポディウム・ウェスト・タワーとザ・ポディウム・モールを現金約80億ペソで取得したことで話題になりました。

2022年8/9時点で3.18だった株価は2023年8/18現在122.32%上昇して7.07ペソとなっています。

4. Ionic, Inc(ION)

工業
YoY 118.33%
Ionics, Inc. は、電子機器製造サービス事業を行う持株会社で、通信、家庭用電化製品、コンピュータ周辺機器、自動車、不動産、その他の分野で事業を展開しています。 世界的な需要の鈍化により、2023年のフィリピンのエレクトロニクス輸出の伸びが昨年よりも悪いと予想されていますが、2023年の第2四半期純利益は前年同期45%増加の141万ペソを計上しています。2022年8/22時点で0.6ペソでしたが、2023年8/18現在1.31ペソとなっています。

5. Apex Mining Co Inc (APX)


鉱業
YoY 100.66%

Apex Mining は主に、金、銀、銅を含むあらゆる種類の鉱石の採掘、製粉、購入、販売を行っています。

今年 6月までの6か月間、同社は帰属純利益が14​​億ペソとなり、以前の15億7000万ペソから10.7%減少したと報告しました。

金と銀の合計収益は前年同期の47億7000万ペソから19%増加し56億8000万ペソとなった。 合計のうち、金の収益は54億6,000万ペソ、銀の収益は2億2,879万ペソでした。

金価格の上昇にともない昨年8/1に1.51ペソでしたが、今年の7/17 時点で3.03まで上昇したものの、金価格と逆相関にあるドルが上がっているため、現在は株価は2.56ペソまで下落しています。

6. Bloomberry Resorts Corporation(BLOOM)


カジノ、リゾート
YoY 83.03%

Bloomberry Resorts Corporation(BLOOM)は不動産およびレジャー資産を監督する持株会社です。

マニラ湾沿いの開発区域であるエンターテインメント シティで初の総合ゲーミング リゾートであるソレア リゾート & カジノを運営しています。


フィリピンのギャンブル産業は、2028年までにゲーミング総収益が倍増する見通しのようです。

同社の2022年51億ペソの通期利益を計上し、前年の42億ペソの純損失から好転しています。

会長兼最高経営責任者(CEO)エンリケ・ラゾン・ジュニア氏は、2023年の年次株主総会で、ゲーム市場は2023年に新高値を更新する勢いだと述べており、

今年の第 2 四半期の連結純利益が前年同期18億ペソから34億ペソに急増し、上半期の連結純利益は160%増の64億ペソとなったと発表しています。

7. Chemical Industries of the Phils.(CIP)


工業、不動産
YoY 82.64%

Chemical Industries of the Philippines, Inc. 工業用薬品の製造・流通・販売を主な業務とする持株会社です。

同社の主な事業は、工業用化学薬品の製造と販売のほかに不動産事業もやっていて、オフィススペースの賃貸、電力業界や旅行代理店、通信サイトなどの企業向け施設のリース事業を行ってます。

同社は今年1,009平方メートルのマカティ市レガスピビレッジの不動産を11億3000万ペソでKeyland Corporationへ売却し話題に。

その後、今年6月に入ってから不動産開発会社Tierra Ariana Eco Land Inc.を17億ペソ以上で買収すると発表した後に株価が50%以上上昇し、

直後にPSEによって計画された取引は逆買収の取引規則違反の疑いで一時取引停止処分となったものの、今月に入って解除されています。

なお、CIPの最新の四半期報告書では、同社の総資産は28億ペソあるようです。



8. Pacific Online System Corporation (LOTO)


ゲーム
 YoY 77.37%

Pacificonline Systems, Inc はゲーム業界向けのオンラインコンピュータシステム、端末およびソフトウェアの開発、設計、管理事業を行っています。

なお、同社の50.1%の株式を保有するPremium Leisure Corp. (PLC)の親会社はSMグループのカジノ部門であるBELLE CORPORATION (BELL)です。

LOTOとBELLは国営のフィリピン慈善懸賞事務局(PSCO)と提携して国内で宝くじ商品の流通に関する技術的および市場の専門知識も提供しており、

同時にLOTOはフィリピン慈善懸賞事務局(PSCO)へKeno 端末とオンライン オペレーティング システム、ゲーム機器のリース事業も行っていてその収益が売上の大部分を占めるようですが、

そんな2022年の業績は絶好調で、2021年の4億2,600万ペソから22パーセント増の5億1,900万ペソの収益を記録しています。


9. Anchor Land Holdings, Inc(ALHI)


不動産
77.363%

Anchor Land Holdings, Inc(ALHI)は、住宅用不動産マンションの開発・販売を行う不動産会社です。

同社は、コンドミニアム販売、賃貸およびホテル、不動産管理のセグメントを通じて事業を展開しています。

上半期の 純利益は、前年同期の 3 億 345 万ペソに対し、3 億 1,684 万ペソとなりました。


10. Ginebra San miguel Inc(GSMI)


食品
71.65%

Ginebra San Miguel Inc. はSan Miguel Food and Beverage, Inc.が所有する酒類の製造・販売を行っている飲料会社で、

生産量で世界最大のジン生産者であり、国内ハードリカー市場のマーケットリーダーです。

同社によると、2022年は価格上昇と販売量の増加により売上が 11% 増加して 473 億ペソとなり、営業利益が 13% 増加して 60 億ペソとなっています。


さらに2023年上半期の販売量は戦略的なマーケティング キャンペーンによる着実な販売量の増加に支えられ、2220万ケースに達したとのことで、

売上収益は10%増の254億ペソとなり、粗利益は2%改善して62億ペソと発表しています。


まとめ

フィリピン株式指数PSEiは4週連続で下落した後に6,300ポイントを割り込み、6,290.27でクローズした9カ月ぶりの最安値を記録しました。

しかし、過去1年間で最も上昇した10銘柄を見てみると、

全てPSEiの非構成銘柄で、

3銘柄(PLUS, BLOOM,LOTO)はゲーム、カジノ関連銘柄でした。

フィリピンのゲーム市場はこの先5年間でさらに 高い成長が見込めるマーケットだけに今後の関連銘柄に注目です!

そしてゲーム、カジノに続いて不動産と工業セクターが2銘柄づつという結果を踏まえると、昨年まで大きく低迷していたセクターの銘柄がここ一年最も高い上昇をみせているようです。

8月後半戦に入っていますが、PSEiのほうも、9月に向けて上昇期待です。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


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