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フィリピン株マーケットの振り返りと2024年の予想まとめ

どうも、
shoheybeatzです。
新年、明けましておめでとうございます。
皆さん、いかがお過ごしでしょうか?

2024年の取り引きが開始しました。

昨年、2023年のフィリピン株式マーケットは年間を通して下落して、2年連続のマイナスでクローズしましたが、今年は一般的に高い上昇が予想されているようですが、どうなるのでしょうかね?

今回は2023年のマーケット振り返りと2024の市場予想と注目されている業種、銘柄について紹介します。

2023年のマーケット振り返り


2023年は、早期利上げを期待していた投資家にとって、波乱の一年となりました。

米国のインフレ率が 2022 年 11 月の 7.1% から12 月には 6.5% に低下したことで、FRBが金融引き締めを緩和する可能性が高まり、年が明けた頃、株式市場は上昇トレンドにありました。

その結果、市場は1月24日に2023年最高値となる7,137.62まで上昇し、マーケットには超楽観的なセンチメントが広がっていました。

しかし、その後の市場は年始からの好調な勢いを維持することができませんでした。

その理由は下記によるものでした。

- 米国FRBによるさらなる引き締め
- シリコンバレー銀行破綻による銀行セクターへの不安
- 中国経済が減速
- 中東でイスラエルとハマスが衝突

国内の経済も、2023年は厳しい状況に直面しました。

最初の9カ月の経済成長率は前年同期の7.8%から5.6%に減速し、インフレ率は前年同期の5.6%から最初の11カ月で6.2%に加速し、政府の目標範囲である2~4%を大きく上回りました。

これに対応して、フィリピン銀行中央政府は政策金利を2022年末の5.5%から過去最高となる6.5%に引き上げ、これらの要因により、株式市場は10ヶ月にわたり低迷を続け、10月27日に今年最低値となる5,961.99を付けました。

幸いなことに、2023年の最後の2ヶ月は、市場にとって明るい兆しが見え始め、10月と11月のフィリピンのインフレ率が低下し、第3四半期の国内総生産(GDP)の伸びが予想を上回りました。

また、米国債利回りが低下し、連邦準備制度が政策金利を3回引き下げることを示唆するなどのニュースによって、市場は2023年末に向けて回復しました。

しかしそれでも、PSEiは前年比116ポイント(1.8%)、年初から116.35 ポイントまたは 1.77%下落の6450.04で2023年の取り引きが終了しました。

終わってみれば、2023年はマイナス1.8%という結果でした。

2024年の市場予想

2024年のマーケット予想について、1月2日のInquirer紙で、PSE社長ラモン・モンゾン氏はこのように話しています。

アナリストらの楽観的な見通しにより、今年フィリピン株式指数(PSEi)は6800─8300の範囲内で少なくとも5.4%から最大28.7%上昇すると予想される。

今年の株価に影響を与えると思われる要因は何でしょうか?

私は以下の4つだと思います。

- GDP成長率の上昇
- インフレ率の低下
- 金利引き下げ
- ドル安

1. GDP成長率の上昇


世界銀行はフィリピン経済が2023年5.6%、2024年には5.8%成長すると予測していると発表しました。

世界的な予測では、2024年の経済成長率は低下することが示されています。フィリピン政府は来年の成長率を6.5%から7.5%にすることを目標にしていると発表しました。

メイバンク証券は、フィリピン経済が 2024 年に 6.5% 成長すると予測されており、これは ASEAN 6 か国市場の中で最も速い成長率であるとのことです。

また最近のインフレ率の低下にもかかわらず、消費者物価の上昇は2024年も続く可能性があるとみられています

2.インフレの低下

フィリピンのインフレ率は昨年 11 月4.1%に低下し、10月の4.9%からさらに減少しました。

このことから2024 年の物価上昇率はさらに緩やかになる可能性があると見られています。

BSPはインフレ率を2~4%の範囲内に維持する目標を設定しました。

今年のインフレ率は平均5.6%、2024年には3.8%になると予想しています。

3.金利引き下げ

フィリピン中央銀行(BSP)が 2024 年第 3 四半期もしくは第4四半期までに利下げを行うと予想されています。

4.ドル安

歴史的に、新興国株式はドルと逆の関係を示してきました。

FRBは金融政策の利上げサイクルが終了する可能性を示唆したため、 2024年はドル安になる可能性があります。

投資家は新興国市場(EM)への資産配分をアンダーウエートにしていますが、2024年に新興国が先進国をアウトパフォームする可能性があります。

2024年注目の業種と個別銘柄


2024年の市場における個別銘柄の動向については、以下のような見解があります。

1. 持株会社

SM インベストメント、Ayalaコーポレーション、GT Capital ホールディングス

メイバンク証券の株式調査責任者ラチェリーン・ロドリゲス氏は、2024年の指数目標は7,600で、これには20%以上の上昇余地があると述べ、個別銘柄ではSM インベストメント・コーポレーション.、 BDO ユニバンク、ジョリビー フーズ コーポレーション、 グローブテレコム、ブルームベリー・リゾーツ・コーポレーション、  GTキャピタル・ホールディングを選んでいます。

GCashの市場教育責任者であるマーク・イラオ氏は、フィリピン証券取引所は2024年に回復すると信じており、通常は回復年に先頭に立つ優良株のSMインベストメント・コーポレーションとアヤラ・コーポレーションを推奨しています。

Abacus Capital & Investment Corporationのルネ・デ・ロス・レイエス氏は 同社が個々の株式の総出来高と売上高の実績に基づいて選んだ上位3位銘柄はSM、GTCAP、ALIとなっています。

2  不動産

SMプライムホールディングス、ロビンソンランド(RLC)

SMPHは、フィリピン最大のモール運営者であり、2024年には新たに7つのモールを開業する予定です。また、住宅、オフィス、ホテルなどの他の不動産事業も拡大しています。

BDO証券はインフレの緩和と金利がショッピングモール、住宅、オフィス部門全体の拡大を後押しする可能性が高いとして、SMPHとRLCの購入を薦めています。

メイバンク証券も不動産セクターは売上高が16%、純利益が18%増加すると予想されています。成長は引き続きモール部門が主導し、SM プライム ホールディングス (SMPH) を推奨しています。

またGlobal X Management Company LLCはEmerging Markets Outlook 2024(2024 年の新興市場の見通し)において、フィリピンの不動産セクターは、インフレに対する回復力とディフェンシブ収益で知られており、特に大手モール運営者など、広範な市場の課題の中で明るい分野になると予想されています。

3 . 銀行

BDO ユニバンク、フィリピン諸島銀行(BPI)

メイバンク証券は、2023年の業績上位に含まれる消費者企業と銀行については中立的な見通しを示しつつも、BDOとBPIは強力な価格決定力、堅実な消費者融資の見通し、そして健全な不良債権バッファーを備えた銀行の最有力候補と語っていまく。

4. エネルギー

ACEN Corp

フィルストックスの財務調査マネージャー、ジャフェット・タンティアンコ氏は、最近の上昇にもかかわらず株価は依然として割安水準にあるが、取引量は年間を通じて維持しているお買い得な水準にある銘柄として ACEN、CNVRG、GTCAP、AGI、およびICTを紹介しています。

国内大手の再生可能エネルギー会社で優良指数銘柄でもあるACENは、年初から50%以上下落していますが、

チャイナバンク証券、Globalinks Securities and Stocks, Inc.ともに、ACENの資産とポートフォリオの成長が同株の見通しに明るい影響を与えると予想しています。

まとめ


2023年はフィリピン株式の投資家にとって波乱の一年でした。

フィリピン株式指数は1月24日に2023年最高値を記録した後10ヶ月間下落を続け、最終的に2年連続で下落しました。

しかし、2024年に向けてGDP成長率の上昇、インフレ率の低下、金利引き下げ、ドル安など上昇材料は多いように思えます。

第3四半期、第4四半期に行われると予想されているフィリピン中央銀行による利上げに向けて株価は上昇する可能性があり、

そう考えれば、今年は下半期くらいに上昇に転ずるのでないかと期待してます。

もちろん、投資である以上リスクもありますので、注意は必要です。

以上

2024年も当ブログを宜しくお願いします。



引用


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