フィリピンでナンバー１のテレビ局GMAネットワークに注目！そのワケは？業績や今後の株価予想について考察
どうもShoheybeatzです。
フィリピンではここ数週間、上場企業の好決算が発表されていますが、
その中で、今とくに注目しているのがフィリピンのテレビ局であるGMAネットワーク（GMA7）です。
もともとフィリピンには２つの大きなテレビ局があり、それがABS-CBNとGMAネットワークでした。
しかし、2020年ドゥテルテ大統領に批判的な報道を行ったということでドゥテルテ大統領の逆鱗に触れ、フィリピン最大であるABS-CBNが放送事業の停止を命じらたことにより、GMAネットワークがフィリピンナンバー１のテレビ局になりました。
ABS-CBNはそれ以来テレビから消えてしまい、当時ハマっていた昼ドラが突然観れなくなったということで、ロックダウン中テレビだけが唯一の生きがいになっていたうちの奥さんが大激怒していたのを今でもはっきり覚えています（笑）
そういった経緯もあり、このGMAネットワークというテレビ局が急成長しているんですが、同社は今後テレビという枠組みを超え、企業としてさらなる成長を見据えフィリピンで主要の複合企業になるべく、GMA Ventures Incを立ち上げるというプレスリリースを今月17日に発表しました。
そこで今回はフィリピンでナンバー１のテレビ局であるGMAネットワークの企業プロフィールや業績から今後の株価予想について私なりの考えをご紹介したいと思います。
GMAネットワーク（GMA7）とは？
GMA Network Inc（GMA7）ですが、フィリピンではGMAというテレビ局としてフィリピン国民に知られています。
このGMAですが、1950年6月14日に設立され主にテレビやラジオの放送、国内外の視聴者向けの番組の制作、およびその他の関連事業に従事する無料放送会社としてフィリピン証券取引所（PSE）に上場しています。
GMAの本社はマニラのケソンシティにあり、全国の主要地域にオフィスが戦略的に配置されています。
2020年5月にライバルであるABS-CBNがドゥテルテ大統領に批判的な報道を行ったとして事業停止になり、フィリピンでナンバー１のテレビ局になりました。
また昨年末にGMAの子会社であるはGMA NewMediaから「GMA Affordabox」という地上デジタルテレビの配信サービスを開始しました。
そして今年3月にも「GMA Now」と呼ばれるスマホ用ガジェットをリリースし、このガジェットを使用することでスマホから無料でGMAのテレビ番組をみることができ、500ペソという比較的低価格で購入できるということもあり話題になっていました。
なお、PSEにはもう一つGMAのグループ会社が上場していますが、それがGMA Holdings Inc（GMAP）で、2006年2月15日として設立されたに持株会社です。
さらに、今月19日GMAがプレスリリースで、技術系企業のスタートアップや拡大する産業、事業へ資金提供や支援を目的としたGMA Ventures Inc（GVI）を設立すると発表しました。
GMAの社長兼COO、およびGVIの副社長であるGiberto R Douavit Jr氏はプレスリリースで
「GMAは今後フィリピンを代表する複合企業の一つにすることを目標にしており、革新的な業界とビジネスモデルを擁護し、テクノロジーの進歩とデジタル経済の成長の最前線に立つため、重要な一歩を踏み出した」
と述べています。
GMAネットワーク（GMA7）の業績
まず2020年の業績からですが、
2020年5月にライバルであるABS-CBNがドゥテルテ大統領の怒りを買い、放送事業の停止を命じられてから、広告事業からの収益が増加したため、同社の2020年の総売上高は17.23％増の193億3000万ペソで、前年の164.9億ペソに比べて増加しました。
GMAネットワークの広告収入は177.3億ペソで、前年の151.7億ペソから16.83％増加し、同社の広告事業は、昨年の総収益の92％を占めました。
今期の最初の決算では、昨年新しくリリースしたGMA AffordaboxとGMA Nowの立ち上げが成功したことにより、商品の販売も会社の健全なトップラインに貢献し、前年同期の5億8,341万ペソから、第1四半期の帰属純利益が3倍以上増加して20億ペソとなったという報告されています。
そして、先日発表された第2四半期の決算では、
GMAの収益は、前年の67億5000万ペソから57％増加して106.0億ペソになったと報じてられました。
広告収入は依然として総収入の大部分を占めており、昨年の上半期には61億5000万ペソから61％増加して98.9億ペソとなり、純利益が今年の上半期に36億7000万ペソに達し、前年の14億1000万ペソから161パーセント増加したようです。
また今年5月に行われたの年次株主総会でGMAネットワークの会長兼最高経営責任者のFelipe L. Gozon氏は、
「2020年に比べて、2021年は15％の成長を予測している」と述べ、
今後Netflixのような動画配信サービスのリリースを検討しているとのことです。
GMAネットワーク（GMA7）の株価
では、GMA7の株価チャートを見てましょう。
まず昨年3月フィリピンのマーケットがコロナにより暴落した際に4.5ペソの最安値を記録し、その後5月にライバルであるABS－CBNが放送停止になったとき、GMA7の株が7.14ペソまで一気に爆上げしました。
当時、「GMAの株買っておけばよかったなー」と思った人は、きっと私だけではないハズです。
そして同年7月にはABS-CBNが上場停止のニュースが出た後、GMA7の株価はさらに上昇したのち、いったん下落も10月から徐々に上昇し続け、きれいな上昇トレンドに乗っているのがわかります。
今年3月29日には1株あたり1.35ペソの現金配当を発表したのち19.65％急上昇し、その後また下落。
6月フィリピンで3番目に大きいネットワークであるTV5と2番目に大きいGMA7の間で合併の話題がSNSで話題になり、月末に最高値である14.88ペソを更新。
年間上昇率は60％を超えている注目の銘柄です。
GMA7は月曜日に決算が発表されたあと、上昇しましたが本日5.69％大きく下落し13.58でクローズしています。
チャートを見てみると6月以降三角持ち合いを形成しており、ここを上抜けることができれば、さらに上昇が期待できるのではないかと思えてくるチャートなので、
今回大きく下落したタイミングで仕込みたいと最初は私も思ってしまったのですが、ここで飛びつくのはちょっと時期早々かもしれません。
というのも、現在のチャートをMACDで見てみると、これからデッドクロスして短期的には下落する可能性があることを示しています。
どこまで下がるのかですが、一番近くにあるサポートラインは13.16ペソで、それより下がった場合、その次に12.88ペソまで下がる可能性がありますので、13.16ペソで踏ん張ってリバウンドしたところが短期的な買いのポイントになると思います。
もちろん、サポートラインを超えて下落したとしても、これまでの業績や企業の方針を考えると、GMA7は今後ますます成長が期待できる銘柄だと思いますので、いったん大きく下がるようなら、そこを拾うのもアリなのではないかと思っています。
まとめ
フィリピンでナンバー1のテレビ局であるGMAネットワークですが、ライバルであったABS-CBNが事業停止や上場廃止になったことを背景に昨年から急上昇している何かと話題がつきない注目の銘柄です。
しかし、注目するべきなのは、ABS-CBNが事業停止しフィリピンナンバー1の座を手にしてからも、新しいサービスや商品を次々とリリースし、利益を拡大。今後は、Netflexのような動画配信サービスの提供も視野に入れています。
さらにはGMA Ventures Incを立ち上げ、複合企業としてテック関連やフィリピンで成長拡大が見込める事業や分野に投資をしていく目標の発表に「企業として成長を止めない」という姿勢が強く伝わる、今もっとも期待ができる企業の一つであると思っています。
＊＊＊追記＊＊＊
この記事を書いた後でわかったことですが、
どうやらGMA7は外国人が買えない株のようです。
他にもBanquet Corporation(BC)やパナソニックフィリピン(PMPC)も外国人のアカウントでは買えないようですので、ご注意ください。
私も何度か試してみて、「何で買えないんだろう」と思い、BDO Securitiesのカスタマーサポートに問い合わせたところ、どうやら上記の理由があるようです。
方法としては、フィリピン人の方のアカウントで買う、くらいだと思います。
ただGMA Holdings(GMAP)は外国人でも買うことができます。
記事を書いておきながら、事前の確認ができいなかったことについて、すみませんでした。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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引用：
https://en.wikipedia.org/wiki/GMA_Network_(company)
https://edge.pse.com.ph/companyInformation/form.do?cmpy_id=610
https://edge.pse.com.ph/companyInformation/form.do?cmpy_id=611
https://www.bworldonline.com/gma-networks-income-jumps-as-ad-revenues-surge/
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