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今夏の自由研究
数年ぶりの夏休み。初日だけ都内に出かけて、あとは近所や家でのんびり。気づいたら8月も後半にさしかかったので、夏休みの課題仕上げよろしく今夏から夢中になったヴィーガン・アイスクリームづくりに精を出した。
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レシピは白崎茶会の「発酵アイスクリーム」。雑誌『クロワッサン1096号』に掲載されている。甘酒(甘糀)とアガベシロップで甘くするのがポイントで身体に優しいのが特徴。甘酒は濃縮タイプを使うんだけど、これが普通のスーパーには売ってない。近所では見つからなかったのと、久々に長い休暇で自由時間がたっぷり取れたので、甘酒の素(もと)になる甘糀をホームメイドすることにした。材料は米麹とご飯だけ。参照レシピはNHKエデュケーショナルのネットサービス『みんなのきょうの料理』(こうじ料理研究家 浅利定栄さんの「甘麹」記事)。
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ご飯と米糀を混ぜ合わせて50〜60℃の湯に浸すといういたってシンプルな手法なんだけど、この発酵を促すための温め作業を1時間毎、計8〜10時間繰り返す手間が面倒。半日、キッチンのそばで過ごす必要があるわけで、家にこもれる暇なときにしかできないかも。
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この手間を惜しむ人は鎌倉の糀屋さん「sawvi」の寺坂寛志さんが炊飯器を活用した簡単手軽な生甘糀レシピを公開しているので、そちらを参照を。さらに手抜きしたい人は無農薬自家栽培の米で作った甘糀をsawviで販売していますよ。
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甘糀(甘酒)が用意できたら豆乳、豆乳ヨーグルト、アガベシロップ、植物油などを合わせて発酵アイスクリームの素を作る。これも作業はとても易しくチャチャっとできるけれど、正確な分量計測が肝心で、詳細は『クロワッサン』をチェック。この素は冷凍保存しておけば、いつでも好みのヴィーガン・アイスクリームを作って味わえる。その有り難みに感動したくて電子版で記事をダウンロードしたんだけど、購読する価値はすごくあると思います。
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手始めに、発酵アイスクリームの素とミックスしたのは冷凍庫で余らせていたコストコのオーガニック・ドライ・ブルーベリー。家にあった貝印(KAI)の旧型みじん切り器を用いてゴリゴリ、グルグルと手動撹拌。アイスクリームの素と冷凍フルーツを解凍しておくと作業は多少スムーズだけど、滑らかにするにはかなりの力を要する男の仕事。女性や非力な方は普通に電動ブレンダーやミキサーに頼ってください(笑)。
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じゃーん、人生初の自家製発酵アイスクリーム。出来たてはふんわり柔らかいジェラード。いきなり食べても美味しいんだけど、1パックをいっきに平らげてしまいそうで、貧乏たらしいぼくは我慢して冷凍保存に(笑)。カチカチに凍るとシャリッとした食感に変わり、ちびちび味わうのには適度な硬さになるんだ。
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材料を用意するのは少し大変だけど、作る工程じたいは簡素。こんなにあっけなく身体が悦ぶアイスクリームを自家製できちゃうなんて感動。味をしめて、コストコに冷凍オーガニック・ストロベリーを買いに行って、またすぐに作った。穏やかな甘さと酸味がヤバい。自分史上最ウマなアイスクリームを作り味わう達成感に深く浸りましたよ。やったー!
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容器は倉敷ガラス、小谷真三さんの小鉢。そして琉球漆器のアイスクリームスプーンで。これでいただくと、より涼やかな心地になれる。吹きガラスの順光でテーブルにゆらめく妖しい文様も眼のご馳走。
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人生初の快楽にまた出会えた記念にMoMAのコレクションにもなっている米国ゼロール社のアイスクリームスクープ#12を居間に飾る。
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ル・コルヴィジェの金属彫刻作品みたいなツールをオブジェに仕立てた「out of museum」小林 眞館長を崇敬する想いとともに、よくできました!💯と自分をこのトロフィーで褒めてあげたい(笑)。2023年の夏、いろいろあったけど、アイスクリームづくりの試行と成果、自己満足で最高の美味は深く記憶に刻まれた。この嬉しさ、たぶん永遠に忘れない。
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