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葉山一色海岸アート展
今年も始まりました。葉山在住のアーティストが中心に、山と海がある町、葉山一色の魅力を表現する「葉山一色海岸アート展」が。11回目を数える今回は参加アーティストがグッと増え、いっそう見応えを増しています。
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会場は従来の葉山しおさい公園内「葉山しおさい博物館」のみならず、隣りに立地するギャラリー「MOMOYAMA」では展示に加えて作品の販売も行う、なんとなんとのダブル体制。
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販売はかねてから熱望していただけに、ついに叶ったわけで、本当に凄いことだなぁと感慨深いものがあります。
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さて今回の展示テーマは「一色の音」。波の音、風の音、山の樹々や野鳥の鳴き声、そして街の人々のおしゃべり、カフェの音楽、夏のビーチ、秋の落ち葉、冬の静寂などなど。葉山一色で感じる音をそれぞれが表すそうですよ。
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先日、山歩の帰りに海を望む山裾のこみちにて参加アーティストのひとり、写真家・佐藤正治(ショージ)さんとばったり顔を合わせたので、その流れに乗ってショージさんと「MOMOYAMA」へ。
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木箱にぼくもダイニングに飾って一年中眺めている『4月はじまり葉山カレンダー』をアップサイクルして、独創的に、繊細に張り合わせた作品などに魅せられ、さすがと感服しました。一色住民としてカメラ片手に山と海を日々歩き、季節折々の界隈の自然、光、色を優美な視点で見つめるショージさんの静かな写真は押しつけがましくなく、そっと心に染み入ってくる穏やかさがあります。だからでしょう、一色での生活に寄り添う親しみを覚えるし、毎日観ても飽きることが無いのです。ちなみにこのカレンダーもギャラリーで販売しています。
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ショージさんと作品についてお話しを伺っていたら、アート展代表を務めるイラストレーター・つがおか一孝さんがぶらりとやって来たので挨拶。ギャラリーでは他の画家作品と混在してディスプレイされています。
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右上の海岸など水辺に生息するイソシギのイラストがつがおかさんによるもの。葉山一色の環境にリンクして選んでいるのかな。
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翌日の日曜日は「葉山しおさい博物館」に向かいますが、その前に家から眩い陽光と劇的な影がミックスするこみちを歩いて博物館に迫る低山、三ヶ岡山緑地(大峰山)に『つつじコース』から登ってみました。とても歩きやすく整備された山で、多くのトレイルランナーや犬を散歩する人、幼児連れのファミリーとすれ違います。それだけハイキング・ビギナーにも優しいトレイルで、途中、一色海岸や高い松が茂る「葉山しおさい公園」を見下ろせる展望ポイントもあります。
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写真中央の緑地が公園と博物館の位置。展示会場に向かう前、またはあとにこの景色を俯瞰すると、葉山一色のさまざまな音とともに自然の魅力をよく感じ取れると思います。ぜひ、訪ねてみてください。
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ぼくは山を降りて自作した特大・豆大福をトンビに最大警戒しつつ昼ごはんとして一色海岸の葉山御用邸横、松の木の下で味わいました。トンビは何が食べている人を上空で視認すると、旋回しながら降下し近づいてきて、背後の死角から食べ物を奪うべくアタックしてきます。
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食事の際は常に上空に眼を配りながら、壁や木に寄りかかり、背後から突進しにくくするポジショニングがいいでしょう。
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作家・片岡義男さんも著書『豆大福と珈琲』で書いているように豆大福に合うのはなんといってもコーヒー。せっかくならホットな淹れたてを楽しみたいからガスコンロで湯を沸かして野点することにしました。用いたのはオオヤミノルさんの『オオヤミノRUTUS第2号』に同梱されるキューバ中深煎りコーヒーバッグ。お湯を注いで上下に揺らすだけで上質な香り、柔和なコクを堪能できて最高に美味かった! なんとも贅沢な1、2杯で、さざなみが砂を撫でる音、さらにはトンビの不敵な鳴き声「ピーヒョロヒョロ!」すら耳に心地よく届きましたよ。
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一色海岸ですっかりなごんで、いよいよビーチそばの博物館内へ。展示会場では参加アーティストが交代で当番に入るんですが、訪ねたときはショージさんと、中川彩香さんが担当。中川さんはペイントと刺繍を組み合わせた作品や、陶器作品など多様な素材・技法で表現している方。彼女らしいカラフルでポップな切り絵やモビールが場を華やかに彩っていて元気をもらいました。
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葉山周辺のビーチで拾い集めたプラスチックごみを活用したリサイクラー・さいとう とおるさんの作品もぜひ観てみたかった。周囲の音に反応してノイズを発したり、プラスチックが揺れ動いたり。センス抜群の装置が格好良すぎて、ビビビと痺れまくってしまいました。
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「MOMOYAMA」では照明作品も9,800円で販売していて欲しくてたまらなくなっちゃう。ナイスな葉山一色のスーベニアとしていかが?
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博物館の会場内からは三ヶ岡山緑地の稜線が眼に入ります。先にこのトレイルを山歩しておくと、さっきあのあたりから海岸を眺めたんだよなぁと感慨もひとしおかと。
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園内は松の楽園。松の間を縫うように設けられた遊歩道ではサワサワと樹々が海風に揺れる音、潮騒に包まれ、極上のリラックス体験ができますよ。家からも見えるこの松林が一色界隈の塩害を和らげ、同時に気温を調整するラジエーターの役割を果たしている。温暖な地域気候のキーとなっているありがたき存在。もともとは葉山御用邸の敷地だった園内の松は宮内庁が一本一本管理していて、すべてナンバーリングされているんですよ。
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隣りの美術館との間にある、こみちに出て家に戻りながら、改めて葉山一色の素晴らしさを実感。この地に暮らせている幸せを想いました。
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