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ノウゼンカズラの夢

このところ町内の低山へ山歩に向かうのに葉山町一色から堀内、長柄の路地を歩き抜けて、家々の軒先や外構でオレンジ色のトロピカルな花が咲き誇るシーンにたびたび眼を奪われた。

このあたりでは8月に開花するノウゼンカズラである。パッと見、とても華やかでリゾートっぽいムードを醸すが、中国中部から南東部に分布する落葉性つる性植物。日本でも栽培は容易で、平安時代から育てられてきたようだ。ヴィヴィットな花の色合いは温暖で海が寄り添う葉山の日常景色によく馴染み、トロピカルガーデン化を目指すぼくの小さな庭にも取り入れてみたいと思った。

つるの長さは3~10mにも伸び、他のものに付着する気根を出して木や壁を這い上るという。実際、外壁やパーゴラに這わせている家がたくさん。ラフな扱いで放ったらかしにできる栽培風景にも強く惹かれた。家の近所では逆に上から垂らしているケースを見かけ、この手法がより簡素でいいなと感じた。ベランダから下方へ垂らし、夏は茂る葉で壁を覆って壁面緑化の役割を担ってもらう。アイデアが具体的に浮かび、実現の日を夢想する、2023年夏の終盤。

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