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PBでなくっちゃ

+ネジをうまく回せずネジ頭をなめちゃう(潰しちゃう)人は少なくないのでは。とても不器用なぼくもそのひとりでした。スイスの精密ドライバーPBに出会うまでは。

自分以上に無骨な手を持つ人が多いと想像するヨーロッパには生来のスキルを補う優れた道具が伝統的に創出されてきたよう。用、要に応えるべく生まれざるを得ない環境。そこに揺るぎない美意識が加わると極めて精密で美しい道具がかたち造られていくのでしょう。20数年前、最高の整備用品だけを厳選し、軍や保安関係者に納品している知人に「ドライバーならこれに限る」と勧められたのがPB製品でした。実際初めて+ネジ山を捉えスムーズに締め緩められたときは魔法めいた高い精度と機能性に驚き、なるほど道具の優劣によって効率と結果は一変すると実感したのでした。

先日、葉山の梅林で神木を撮影中にライカレンズの構成パーツを留めるネジが突如外れて分解。呆然としつつ、土の斜面に転がる小さな+ネジを奇跡的に見つけて安堵したものの、高価な鏡体を野に晒し落としてしまうピンチに激しく動揺。同時にライカ銀座に修理を持ち込む面倒を想い、気分が落ち込みました。

帰宅して冷静に確認すると、たった1個の最小らしき+ネジが外れただけのトラブルと判明。神秘的現象がなぜ起こったのか。外れるに至る自身の行動を振り返って原因も探り、ここ数ヶ月間、規格外のフィルターをアダプター経由でこのレンズにかませて運搬していたことがネジを緩ませるほどのテンション負荷に繋がったと分析、納得。そして反省。

その最小ネジに合いそうなドライバーがあれば自身で対処できそうでしたので迷いなくPBの最小サイズ+ドライバー『PB8121-000PH』をヨドバシカメラ通販でオーダー。

果たして予想はビンゴ!で、何ごともなかったかのようにネジを綺麗に締め留め、元通りに。グリップ部の官能的な感触、赤の色合い。使う悦び、高機能への崇敬心を抱いて、PB愛がさらに深まりました(笑)。
#sigmaphoto

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