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朝陽を浴びて

南向きの丘に立つ葉山一色海岸近くのマイホーム。晴れた日は一日中温かな陽が差しこみ、その眩い光と室内の陰影とのコントラストが真冬はとくに極まる。

靴を履いて飲食する1階の土間空間は朝9時前の数分間だけ強い斜光で照らし出される。ストーブで温まりながら、その光景を眺める穏やかで美しいひとときがたまらなく心地いい。

と、休日のシーンを愛でていたら、うちの猫がすーっとその快楽的なスポットライトのなかに佇むようになった。

猫は居心地佳い場を感知する才に長けているが、加えて心酔する人の情も見透かす術も身につけていると思うことが多々ある。じーっとクールな眼差しでこちらを観察し、あくまで媚びずに想いを推しはかるように、向けたレンズと光線アングルに対して絶妙な表情でポーズをとってくれる。まるでプロモデルの尊厳、自尊心を保った塩梅。そしてミステリアスな眼の輝き。光が演出する週末のワンシーンが以前にも増して待ち遠しくなった。

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