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裏山で昼寝

春の長雨が今季は早まり、造園仕事は生憎の五連休。お天気しだいの業務ゆえ、焦っても仕方ない。とは言っても家にずっと篭ってはいたくないから雨に打たれながらバイク駆って半島南下。三浦市のビーチで連日、貝拾いに興じた。

土曜日は雨が上がったから家裏にそびえる低山「三ヶ岡山緑地(大峰山)」にてハンモック携えて憩う。果たして裏山のトレイルにはハンモックを吊るすのに適した場所があるのか確認したかったのだ。なにしろ家から直近の低山だから佳い空間が見つかれば、週末にぶらっと気楽に向かえるという理想が叶うのである。

登り始めが「真名瀬コース」みたいな心臓破りの階段ではなく、傾斜が比較的緩やかな山道だから、旧役場側「つつじコース登り口」から登るのがマイルーティン。

竹林を抜け、木漏れ日の陰翳に陶然とした心地になる。真冬でも緑濃い常緑樹の森。暖かみある色に視界が占められ、土上に散る椿の花々に華やかな気持ちになる。

葉山町堀内の住宅地、海に突き出た森戸神社、真名瀬の岩礁、江ノ島、富士山を見渡せる展望台。なかなか壮観な眺望だ。

落葉樹林帯の西側尾根では葉がさっぱりと落ちる真冬限定で葉山一色海岸と葉山御用邸の景色を樹間から透いて眼に入ってくる。その位置はぼくの家からもわかるのだけど、尾根側からは家がギリギリ見えないのがいつももどかしい。

ハンモックが張れそうな樹を見つけながら歩を進めているんだけど、東屋やベンチが設けられた休憩ポイントはほかに休む地元民がけっこう多くて視線が気になってしまう。どんどん先に向かって行き、真名瀬側に近い西側尾根の広場でようやく良さげな場を見つけた。

二度目のハンモック携行山歩で自分が快適と思う張り具合の樹間距離がすぐ判断できるようになった。あとは陽の差し加減やら背景の景色やらを吟味してベストと感じた二本にストラップを掛けた。enoの『ヘリオスハンモックストラップ』はとにかく簡単に樹幹に留められるし、『Sub6ウルトラライトハンモック』は超軽量コンパクトなだけでなくセッティングもウルトラスムージー。設営は1分も要しない。

腰かけて張り具合を確かめてから、ひょいと乗り全身を預ける。ユーラユーラ、ああ、なんて快楽っぷりだ。

真冬でもパタゴニアのDASパーカーを纏い、フリースパンツ&ワークマンのダウンショートパンツを重ね着すれば、あんまり寒くない。でも、熟睡するとなると、この服装では地面からの冷気がやっぱり妨げになるかな。

ハンモックに速やかに乗ったり降りたかったから靴はL.L.BEANのブーツ『ラバー・モカシン』を履いてきたけれど、リラックスフィット、ゆるゆるな着脱性が功を制して大正解だった。本格的なハイキングにはもちろん不向きな一足だけどね。

葉や枝が透けて映るほど極薄なハンモック生地。しなやかで伸縮性に富み身体にまとわりついてくる。同時に通風性にも優れるから蒸れは皆無で涼やか。ということは、夏場も爽快に使えるだろう。さらなる防寒対策は思案するとして夏も快適な素材の特性を讃美し、佳き物を選んだことを喜びたくなった。

Sub6にはスマホや眼鏡、ボトルなどを納められるポケットがハンモック本体と一体になっている。ぼくはコーヒーで満たしたボトルをIN。揺れながら木漏れ日を浴びながらコーヒーを味わうのに実に便利で気の利いたパーツなのだ。このポケットに本体をそっくり収納可能なんだけど、仕舞うまでがこれまた素早く淀みない。アウトドア文化の北米的な叡智に感服すらする逸品、とベタ褒めしたい。

さて、ぼくの山歩には欠かせない、美味しいおやつはみたらし団子。山に入る前、麓に立つ森山神社の土曜朝市で入手しておいた。和菓子めぐるさんの和菓子、最高である。

ちなみに今回はきちんと?自撮りしたかったからマンフロットのカーボン三脚『befree』(初代モデル)を携行した。そのためバックパックも裏山歩きには大げさなグレゴリーのリュックを選択。おかげで目的を無事果たせて安堵し、満ち足りた。次回からは軽装なウルトラライト志向でより軽やかにいきたいな。

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