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眼鏡の修繕
先日、たまたま葉山長柄交差点の「眼鏡市場」を覗き、クラシックな佇まいの眼鏡に眼と心が奪われてしまった。福井県鯖江で製造している『ZEROGRA NEO』シリーズ。チタン素材のフレームは空気のように軽やかな掛け心地で、とりわけ丸型のシルバーにときめいた。度入りの超薄型レンズを選べて2万6400円。高い品質に比しての割安さにも驚いた。これを掛けて植木仕事したら、どんなに快適だろうか。妄想して欲しくてたまらなくなったが、グッと我慢。
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自分にはまだまだ現役の仕事用眼鏡がある。1990年代に原宿の「オプティシァン ロイド」であつらえた英国アルガワークス社(サビルロゥ)の『パント』。14金を貼ったフレームはしなやかで、数えきれないくらい落としたり、踏んでしまっても曲がりを手直しできて折れない。その強靭さはロンドンの工房独自の製法技術の賜物なのだろう。
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度入りレンズは10数年前に眼鏡市場で作ってもらった。今も自社製品以外のフレームを持ち込んでも応じてくれるのだろうか。と思いつつ、草刈り作業で傷だらけになり、満身創痍なレンズを現場で使い続けている。
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ネジが緩んでガタガタと上下にテンプルが揺れ動く。作業中も顔から外れて眼鏡を落としてしまうこともしばしば。とても不快なんだけど、ずっと何年も放置してきた。その鷹揚さ、無精さが自分の美点だとは納得できているものの、フレームが折れ朽ちるまで使い倒そうと覚悟して、ネジの緩みを直そうと決意。
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100均ショップでも格安な精密マイナスドライバーを入手できるが、その10倍近い価格、スイスPB社製品をヨドバシカメラ通販で購入。
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刃先幅は1.5ミリ。PB社のドライバーは精度が秀逸だから、ネジ頭を舐めずスムーズに緩め絞められる。使い捨て感覚の安売り製品とはクオリティが断然違う。
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信頼できるツールに助けられ、できるだけ長くひとつの実用眼鏡をケアして日用使いしていきたい。PB社製品を選ぶことは愛着品への礼儀みたいなものだと思っている。
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