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手前味噌2022.春

昨年11月に仕込んだ手前味噌が出来上がり、宮内窯の3升(5.4L)甕から取り出す。

毎年2回の仕込み。鎌倉浄明寺「SAWVI」で玄米糀1kg、あらかじめ店主の寺坂さんに潰してもらった大豆『里のほほえみ』1.6kgを手に入れ、海水塩360gと水700mLを混ぜるだけ。作業時間は数分。その手軽さがやる気を継続させてくれる。

これは昨年11月に仕込んだ手前味噌。早速、味噌汁を作ったら、身体に沁みる優しい甘さ、旨味、まろやかにジーンと感動。世界一美味しいと思えるのは味噌を自作した思い入れもあるけれど、何より原材料の糀が素晴らしいからだろう。

sawviの糀は福井県越前町で寺坂さんの実家、丹生寺坂農園が栽培する特別なコシヒカリから作られている。農薬や化学肥料に頼らない農法にて育苗から発酵までを手がける糀には旨味と甘味だけではない安心安全が詰まっているのだ。

例えば豆腐とネギ、薄揚げで素朴な味噌汁を作ればまろやかな味噌の優しく深い旨味、甘味が心に深く沁み入ってくる。眼を閉じて陶酔するくらいの美味しさ。いちどその味わいを知ってしまったら、もう市販の味噌を和える気にはなれない。

というわけで、半年毎にせっせと材料を買いに行く。今の職場からはバイクで5分弱。仕事帰りに寄れるようになったのが嬉しい。

通常は糀と大豆を1対1の割合で混ぜるのだか、寺坂さんが推奨するのは糀の量を倍にする『倍糀仕上げ』。この手法により半年間で発酵が進む。3升仕込んで夫婦2人が消費するのにちょうどいいボリューム。6ケ月という期間も何かと堪え性の無いぼくでもあっという間に感じる。これが仕込みのタイミングが冬の寒い時期限定だったり、発酵に1年以上要する通常ね味噌仕込みなら自分で手がけようなんてテンションは持ち得ないだろう。

こんどの11月に出来る味噌をちゃちゃっと仕込んで重しを載せて、蓋に期間をメモ。P.F.S.パーツセンターのステンシルフォントが武骨で頑丈、塩分に強い健やかな甕とよく馴染む。我が家の食と健康のための大事なひと手間、今回も易々と完了。

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