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平穏、静穏

正月2、3日は横浜郊外、妻の実家がある団地で過ごす。

冬らしいグレイッシュな空。小雨にも見舞われたけれど、寒さは緩みホッとする。

ほど良くコンパクトな住空間。妻の母手作りの、味付けセンス抜群なお節料理とビール、日本酒でほろ酔いになり、畳の上にゴロリ。至福の昼寝を愉しむ。やっぱり畳は佳いなぁ。

日が暮れたら、のっそりと起きて再び食卓へ。シンプルなカレーを味わい、また怠惰に呑む。TVに映る市川準監督『トキワ荘の青春』が憩う集合住宅の空間感にマッチして見入る。畳と小さな炬燵に惹かれ、自宅の居間で実現できないか、ユニット畳導入を思案した。そして8時過ぎに微睡むように眠る。

朝6時前に起きてベランダから繁茂する椿を見下ろし、感嘆。これほど立派な椿はそうそう眼にできない。野生化に近い放置ですくすく育ったのだろう。古い集合住宅地ならではの景色を愛で、正しい和の朝食をいただく。鮭、納豆、白菜、漬け物すべてが完璧なチョイスと味わいで心身悦び、感服する。

慎ましく暮らし、アートや身のまわりの自然を愛し、健やかな日々を送るお母さん。これ以上ない静かで穏やか、安息の休暇をありがとうございました。ここはぼくにとって世界一のリゾートです。いつまでも、どうかお元気で。

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