見出し画像

土間ライフ

小さく長方形の我が家。一階の床は大半がコンクリートの基礎が剥き出しになっていて、京都の古い長屋みたいに靴を履いて料理をしたりベンチでくつろぐ。

猫の額ほどの庭と土間がゆるやかにつながり、毎日キャンプしているような室内、屋外の境が曖昧な生活を楽しんでいる。

採光のため地面近くに設けた南側の窓からは庭に植えたり、自然と繁茂する草花が観られ、食事したり、コーヒーや酒を呑みながら雑然、混沌とした緑の景色になごむことができる。

土足で出入りするから外の土や小石、泥が床には散乱、付着。あまりに汚くなってきたら棕櫚箒で庭に掃き出せばいいさ。土の色が灰色の無機質な床に染みこみ、佳い塩梅でエイジングしていく。潔癖症や汚れを味わいと捉えられない人にはとても耐えられない空間かもしれない。

海遊び帰りの身体からしたたり落ちる海水、鉢替えの水、厨房からこぼれる湯。床が濡れてもおかまいなし。そんなふうに汚れや濡れに横着で無頓着。おおらかに雑に過ごせるのが自分のキャラにはめちゃくちゃ合っている。設計は鎌倉材木座の森ヒロシさん。嗜好を全面的に受けとめ、アトリエあるいはラボみたいな心地よく勝手抜群な場を設けてくれて日々、深謝。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?